スペインのバルセローナで食べた軽食の数々、続きです。
筆頭は、なぜかメキシコ料理、ナッチョス。
色鮮やかで人目を引くので記事の一番上に持ってきました。(ただそれだけです)
世界中で大人気の「メキシコ料理」だと思っていたのですが、メキシコ料理からヒントを得てアメリカのテキサス州で発達した「テックス・メックス」料理だそうです。
スペインでも大人気だそうです。
夫と息子がビールを飲むために寄った海岸沿いの、地元の人たちでにぎわう「ナッチョス・バー」で、せっかくだからと名物のナッチョスを注文しました。
今日の「バルセローナで食べた料理」の話題は.....
私たちが滞在したホテルのすぐそば、大聖堂(ゴシックエリアの中心にある14世紀の大聖堂です。有名なガウディ設計のサグラダ・ファミーリアとは違います!)から歩いて5分の場所にある、観光名所に囲まれた古い裏通りで奇跡のように営業している古臭い「バール」。
ホテルの横の細い急な坂道の通りを上がってすぐのところにあります。
写真を見て店名を確認、「BAR BRUSI」。
その日の午後遅くイギリスから訪ねてくる友人と合流する息子と別れた私たち、夕食は軽くすませよう、とホテルのそばのカフェを探していたら本当にすぐそばに見つけました。
(息子の友達はバルセロナに一泊して翌朝スペインの別の町に移動、息子はまた私たちの滞在最後の日、行動を共にしました)
夫が注文した地元産の赤ワインがワイングラスではなく、重ねて収納できて便利そうな「コップ」で出てきました。
びっくりするほど安く、しかもおいしかったそうで、夫はお代わりしました。
オリーブの他のおつまみのなんと素朴なこと!おしゃれなタパス・バーやピンチョス・バーとは大違いです。
トマトジュースとオリーブオイルを塗った薄切りパンも気弱な笑顔の経営者らしい男性がお酒や飲み物を出すバーとは反対側のカウンターで手早く用意してくれました。
チーズはマンチェーゴ、あっさりしていてかすかに炒ったゴマのような風味があります。
イギリスのスーパーで買うとけっこう高いのです。
「ケーキか、ペイストリーはないの?」と聞いた私に「カボチャ(パンプキン)は好き?」と聞き返し、持ってきてくれたのが上の写真の半月型の揚げ菓子です。
帰国してから名前を調べてみたら、スペイン名物のエンパナーダスというお菓子と形状が同じです。
エンパナーダスというのはパンで肉やチーズを包んで揚げた「甘くないお菓子」だということですが、この時私が食べたのはシナモンの香りがするカボチャの「餡子」の入った甘いお菓子でした。違うものかもしれません。
スペインで食べた唯一のスペイン菓子です。
イギリスでコーヒー(アメリカーノかフィルターコーヒーの場合)を注文すると必ず「ブラックかホワイトか」と聞かれます。
ホワイトというと室温の牛乳を入れてくれるか、あるいは小さなジャグに入れて添えてくれます。
パリでは温めた牛乳が付いてきましたっけ。
ところが南欧では特にたのまない限り必ずブラックで出てくるのです。
ポルトガルでミルクをつけてくれるように頼むとアツアツの沸かした牛乳がどこでも供され、びっくりしました。
今回はご当地流で、ブラックを飲みました。
だれもミルクがいるかどうか聞いてくれません。お砂糖はなぜかたのまなくてもついてきました。
店内が、とにかくレトロです!
わざとおしゃれなレトロにしているのではなく、1970年代ごろから時間のとまった自然体の泥臭いレトロなのです。
これは、翌朝朝食を食べに再訪した際撮った、午前中の写真です。
階上はビリヤード場になっていて、夕方、ビールを片手にプレイを楽しむ男性でにぎわっていました。
経営者らしい40歳ぐらいの男性がたった一人で店を切り盛りしていました。流暢ではありませんがちゃんと英語で対応してくれました。
いえ、壁際の狭いキッチンスペースには料理をしてるおばあさんもいました。男性のお母さんだと思われます。
おばあさんは英語が話せません。
それでもうちの夫に声をかけ(あっちの好きな席にどうぞ、とか何とかいったようです。私たちはスペイン語が話せません)、常連らしい地元の客とも短い会話を交わしていました。
店の看板おばさんなのかもしれません。
店内は夕方過ぎとはいえ、冷房がなかったのでけっこう暑く、油っぽいにおいが充満していました。
店内で玉ねぎやニンニク、ソーセージを調理する垢ぬけなさにちょっと驚きです。
バルセローナはおしゃれな国際観光地なのに!です。
バー(カウンター)の調理場に面したガラスケースには冷たいスパニッシュ・オムレツが各種ずらっと並んでいました。
一段低くなったカウンター内側に並んだお鍋にはいろいろ興味をそそる煮込み、炒め料理の数々が....
スープで煮込んだ白っぽい薄気味の悪い繊維質な肉料理を指さしてこれは何かと聞いてみたら、気弱な笑顔の経営者らしい男性は自分のおなかを指さして、「牝牛のおなか...」と英語で答えてくれました。
察しました、ウシの胃の一部、tripe です。ポルトガルで地元の名物料理だからと食べてみて激まずかったあれです。
日本語でミノとかガツとかいうらしいですね。(日本で食べたことはありません)
興味深い、「食事」メニューです。
ちゃんと英語で、トライプ(食材名というより、むしろ医学用語?)と書いてあります。
スペイン語の料理名の直訳みたいなのですが、もっと他に言いようがあるでしょうに....トライプのハーブたっぷりネギスープ煮込み、とかなんとか。
ご当地カタルーニャ・ソーセージを食べてみたらどうだ、と(ベジタリアンの)夫が勧めてくれたのですが、おしゃれなピンチョスを何回か食べた後、ちゃんと料理された庶民的なスペイン料理の魅力には抗いがたく注文したのが...
ソーセージとマッシュルームの炒め物。(上の写真の左下)
ソーセージのスモーキーな味がしみて素朴でとてもおいしかったです。
スパニッシュ・オムレツはどっちも冷たいまま切り分けられて小皿にのって出てきました。
肉が入っていないのを確認して、指さして2種類注文したスパニッシュ・オムレツ、実は何という種類だったのか、判然としません。
ひとつには輪切りのクジェット(=ズッキーニ)がたくさん入っていました。
冷蔵庫に入っている缶を指さして注文した缶入りオレンジ飲料は日本で旅館に行った時などに飲める懐かしの「バヤリースオレンジ」とそっくりのレトロでチープな味でした!
翌朝、再訪してクロワッサンとブラック・コーヒーの朝食をとりました。
その時一緒に飲んだ生のオレンジを一杯ぶんで4個も使った搾りたてのオレンジジュースは私たちが注文した品の中で一番高価でした。
スペイン滞在中に飲食したレストランの中で一番興味深く、お手頃においしく食事できたのがホテルから歩いて1分の、玉ねぎのにおいがする暑苦しいこのバールでした。
私たちはとっても気に入りました。
スペインの観光地ではない場所に行くと、こんな感じの素朴な地元バールがたくさんあるのかもしれませんね。
スペイン以外のどこの国でも同じでしょう。
おばあさん、長生きしてほしい。
筆頭は、なぜかメキシコ料理、ナッチョス。
色鮮やかで人目を引くので記事の一番上に持ってきました。(ただそれだけです)
世界中で大人気の「メキシコ料理」だと思っていたのですが、メキシコ料理からヒントを得てアメリカのテキサス州で発達した「テックス・メックス」料理だそうです。
スペインでも大人気だそうです。
夫と息子がビールを飲むために寄った海岸沿いの、地元の人たちでにぎわう「ナッチョス・バー」で、せっかくだからと名物のナッチョスを注文しました。
今日の「バルセローナで食べた料理」の話題は.....
私たちが滞在したホテルのすぐそば、大聖堂(ゴシックエリアの中心にある14世紀の大聖堂です。有名なガウディ設計のサグラダ・ファミーリアとは違います!)から歩いて5分の場所にある、観光名所に囲まれた古い裏通りで奇跡のように営業している古臭い「バール」。
ホテルの横の細い急な坂道の通りを上がってすぐのところにあります。
写真を見て店名を確認、「BAR BRUSI」。
その日の午後遅くイギリスから訪ねてくる友人と合流する息子と別れた私たち、夕食は軽くすませよう、とホテルのそばのカフェを探していたら本当にすぐそばに見つけました。
(息子の友達はバルセロナに一泊して翌朝スペインの別の町に移動、息子はまた私たちの滞在最後の日、行動を共にしました)
夫が注文した地元産の赤ワインがワイングラスではなく、重ねて収納できて便利そうな「コップ」で出てきました。
びっくりするほど安く、しかもおいしかったそうで、夫はお代わりしました。
オリーブの他のおつまみのなんと素朴なこと!おしゃれなタパス・バーやピンチョス・バーとは大違いです。
トマトジュースとオリーブオイルを塗った薄切りパンも気弱な笑顔の経営者らしい男性がお酒や飲み物を出すバーとは反対側のカウンターで手早く用意してくれました。
チーズはマンチェーゴ、あっさりしていてかすかに炒ったゴマのような風味があります。
イギリスのスーパーで買うとけっこう高いのです。
「ケーキか、ペイストリーはないの?」と聞いた私に「カボチャ(パンプキン)は好き?」と聞き返し、持ってきてくれたのが上の写真の半月型の揚げ菓子です。
帰国してから名前を調べてみたら、スペイン名物のエンパナーダスというお菓子と形状が同じです。
エンパナーダスというのはパンで肉やチーズを包んで揚げた「甘くないお菓子」だということですが、この時私が食べたのはシナモンの香りがするカボチャの「餡子」の入った甘いお菓子でした。違うものかもしれません。
スペインで食べた唯一のスペイン菓子です。
イギリスでコーヒー(アメリカーノかフィルターコーヒーの場合)を注文すると必ず「ブラックかホワイトか」と聞かれます。
ホワイトというと室温の牛乳を入れてくれるか、あるいは小さなジャグに入れて添えてくれます。
パリでは温めた牛乳が付いてきましたっけ。
ところが南欧では特にたのまない限り必ずブラックで出てくるのです。
ポルトガルでミルクをつけてくれるように頼むとアツアツの沸かした牛乳がどこでも供され、びっくりしました。
今回はご当地流で、ブラックを飲みました。
だれもミルクがいるかどうか聞いてくれません。お砂糖はなぜかたのまなくてもついてきました。
店内が、とにかくレトロです!
わざとおしゃれなレトロにしているのではなく、1970年代ごろから時間のとまった自然体の泥臭いレトロなのです。
これは、翌朝朝食を食べに再訪した際撮った、午前中の写真です。
階上はビリヤード場になっていて、夕方、ビールを片手にプレイを楽しむ男性でにぎわっていました。
経営者らしい40歳ぐらいの男性がたった一人で店を切り盛りしていました。流暢ではありませんがちゃんと英語で対応してくれました。
いえ、壁際の狭いキッチンスペースには料理をしてるおばあさんもいました。男性のお母さんだと思われます。
おばあさんは英語が話せません。
それでもうちの夫に声をかけ(あっちの好きな席にどうぞ、とか何とかいったようです。私たちはスペイン語が話せません)、常連らしい地元の客とも短い会話を交わしていました。
店の看板おばさんなのかもしれません。
店内は夕方過ぎとはいえ、冷房がなかったのでけっこう暑く、油っぽいにおいが充満していました。
店内で玉ねぎやニンニク、ソーセージを調理する垢ぬけなさにちょっと驚きです。
バルセローナはおしゃれな国際観光地なのに!です。
バー(カウンター)の調理場に面したガラスケースには冷たいスパニッシュ・オムレツが各種ずらっと並んでいました。
一段低くなったカウンター内側に並んだお鍋にはいろいろ興味をそそる煮込み、炒め料理の数々が....
スープで煮込んだ白っぽい薄気味の悪い繊維質な肉料理を指さしてこれは何かと聞いてみたら、気弱な笑顔の経営者らしい男性は自分のおなかを指さして、「牝牛のおなか...」と英語で答えてくれました。
察しました、ウシの胃の一部、tripe です。ポルトガルで地元の名物料理だからと食べてみて激まずかったあれです。
日本語でミノとかガツとかいうらしいですね。(日本で食べたことはありません)
興味深い、「食事」メニューです。
ちゃんと英語で、トライプ(食材名というより、むしろ医学用語?)と書いてあります。
スペイン語の料理名の直訳みたいなのですが、もっと他に言いようがあるでしょうに....トライプのハーブたっぷりネギスープ煮込み、とかなんとか。
ご当地カタルーニャ・ソーセージを食べてみたらどうだ、と(ベジタリアンの)夫が勧めてくれたのですが、おしゃれなピンチョスを何回か食べた後、ちゃんと料理された庶民的なスペイン料理の魅力には抗いがたく注文したのが...
ソーセージとマッシュルームの炒め物。(上の写真の左下)
ソーセージのスモーキーな味がしみて素朴でとてもおいしかったです。
スパニッシュ・オムレツはどっちも冷たいまま切り分けられて小皿にのって出てきました。
肉が入っていないのを確認して、指さして2種類注文したスパニッシュ・オムレツ、実は何という種類だったのか、判然としません。
ひとつには輪切りのクジェット(=ズッキーニ)がたくさん入っていました。
冷蔵庫に入っている缶を指さして注文した缶入りオレンジ飲料は日本で旅館に行った時などに飲める懐かしの「バヤリースオレンジ」とそっくりのレトロでチープな味でした!
翌朝、再訪してクロワッサンとブラック・コーヒーの朝食をとりました。
その時一緒に飲んだ生のオレンジを一杯ぶんで4個も使った搾りたてのオレンジジュースは私たちが注文した品の中で一番高価でした。
スペイン滞在中に飲食したレストランの中で一番興味深く、お手頃においしく食事できたのがホテルから歩いて1分の、玉ねぎのにおいがする暑苦しいこのバールでした。
私たちはとっても気に入りました。
スペインの観光地ではない場所に行くと、こんな感じの素朴な地元バールがたくさんあるのかもしれませんね。
スペイン以外のどこの国でも同じでしょう。
おばあさん、長生きしてほしい。