木洩れ日通信

政治・社会・文学等への自分の想いを綴る日記です。

異類婚姻譚にこめられた異質なものを受け入れる発想

2021年08月17日 | Weblog

異類婚姻譚は外国人をうけいれるかどうかという話。
私はカルチャー講座で室町時代の「御伽草子」の講義を受けています。
今日は「木幡狐」。若いメス狐のきしゅ(貴種)は三位の中将という都の貴族の男に一目ぼれ。
人間に姿を変えて近づき、首尾よく相愛の仲になり、男の子を設ける。すくすくと育つ子。
これを知った中将の両親が男の子にと犬を贈るという。これを聞いたきしゅとその乳母少納言は自分達の正体がばれるとしてすぐさま中将と若君の前から姿を消す。
中将は訳が分からないながら若君を立派に育てる。この間是非正式な妻をとの周囲の進言にも耳を貸さない。きしゅを忘れかねていたのでしょう。
一方きしゅは尼になり秘かに若君の成長を見守ったというはなし。
この話には異類、すなわち大和人以外の人を婚姻などで受け入れ同化していくありさまが描かれているという。
日本は古代から大陸や半島の人々の文化や風習を受け入れ、もちろん婚姻もしてこんにちを迎えている。
さらに現在は東南アジアやモンゴルの人達とも混在するようになっている。
その事実を受け入れず誹謗中傷するなどは祖先を冒涜する行為に他ならない。
古典を学びましょう。



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