最近、「いつから手芸を始めたの?」と聞かれることが多くなりました。
いまにつながるような趣味としての手芸を始めたのは、4年くらい前のことでしょうか。前の仕事にのめりこみ過ぎて身体を壊してしまい、「何か趣味を持った方がいいよ」とアドバイスされたことがきっかけでした。
まだ暑さの残る頃だったと思いますが、ある日書店で編物の本を見つけて、ニット小物を編み始めました。それを友人にプレゼントしたら、思いのほか喜ばれて…というのが、今日まで続いている理由のひとつかもしれません。写真は、初期の頃の作品です。
でも、原点は手先の器用な祖母の手仕事を見て育ったことだと思っています。お盆やお正月に会うくらいでしたが、例えば「人形を作ってほしい」と言うと、手際よくかつ丁寧に目の前で作ってみせてくれました。「おばあちゃんは目が悪いから、針に糸を通してちょうだい」と手伝わせてくれたり、小学生の中学年のころには端切れを与えて縫い物をさせてもらっていた記憶があります。初めてのセーターも祖母の手ほどきがあって、完成させました。
あるとき祖母が編んだ毛糸のモチーフを真似て作ったのですが、「おばあちゃんのと全然違うよ」と作品の出来の悪さに落ち込むわたしに、祖母はこういいました。「それがすいかの”手”なのよ。全く同じものを作ろうとしなくていいの、それぞれの”手”があるのよ。すいかはすいかの手で作ればいいの」
この言葉がなければわたしは「よし、またやってみよう!」という気持ちにはならなかっただろうと確信しています。
本当に愛情深く、良いところを大切に育ててくれるひとでした。亡くなって10年以上経つけれど、これからもずっとわたしの大切なひとです。いつか天国で逢ったら、ありがとうをたくさん言いたいと思います
いまにつながるような趣味としての手芸を始めたのは、4年くらい前のことでしょうか。前の仕事にのめりこみ過ぎて身体を壊してしまい、「何か趣味を持った方がいいよ」とアドバイスされたことがきっかけでした。
まだ暑さの残る頃だったと思いますが、ある日書店で編物の本を見つけて、ニット小物を編み始めました。それを友人にプレゼントしたら、思いのほか喜ばれて…というのが、今日まで続いている理由のひとつかもしれません。写真は、初期の頃の作品です。
でも、原点は手先の器用な祖母の手仕事を見て育ったことだと思っています。お盆やお正月に会うくらいでしたが、例えば「人形を作ってほしい」と言うと、手際よくかつ丁寧に目の前で作ってみせてくれました。「おばあちゃんは目が悪いから、針に糸を通してちょうだい」と手伝わせてくれたり、小学生の中学年のころには端切れを与えて縫い物をさせてもらっていた記憶があります。初めてのセーターも祖母の手ほどきがあって、完成させました。
あるとき祖母が編んだ毛糸のモチーフを真似て作ったのですが、「おばあちゃんのと全然違うよ」と作品の出来の悪さに落ち込むわたしに、祖母はこういいました。「それがすいかの”手”なのよ。全く同じものを作ろうとしなくていいの、それぞれの”手”があるのよ。すいかはすいかの手で作ればいいの」
この言葉がなければわたしは「よし、またやってみよう!」という気持ちにはならなかっただろうと確信しています。
本当に愛情深く、良いところを大切に育ててくれるひとでした。亡くなって10年以上経つけれど、これからもずっとわたしの大切なひとです。いつか天国で逢ったら、ありがとうをたくさん言いたいと思います
