以下は月刊誌正論(840円)に、南シナ海に鉄のカーテンが降ろされる、と題して掲載された湯浅博氏の論文からである。
これらの論文を読んで一層思うのである。
朝日新聞の購読料は月間約5000円超である。朝日新聞の購読者の多くはNHKの報道番組の視聴者でもあるだろうが、ここでも視聴料を払っている。
それであなたが得るのは…昨夜のクロ―ズアップ現代の編集の酷さ…反安倍、親石破を鮮明にした…公共放送と連呼する彼等が、その公共放送を恣意的に利用して、まともな人間は胸糞が悪くなって…あまりの幼稚な悪辣さに反吐が出て…あれこそ終戦直後にGHQが日本永久弱体化のための方策…平和憲法などとおめでたい人間達がいう所の日本国憲法の制定だけはなく…最も有能な日本国民を20万人も公職追放にした間隙をついて朝鮮総連の関係者や朝鮮半島出身者などがマスメディアに入り込んだ、その最大侵入先がNHKだった事の、明瞭な証拠なのだろう。
呆れるほどの偏向報道を読まされ、見ささせるだけなのである。
一方たった840円の月刊誌正論には21世紀に真に知性ある者として生きる人間には必読の論文が満載されているのである。
それにしても、あの、へのへのもへじの様な顔をしたNHKの報道の代表者の様な大きな顔をして自分が日本国の為政者の様な顔をして登場する、あのへのへのもへじは一体、何様のつもりでいるのだかろうか。
たかだか最高給安泰のNHKのアナウンサーに過ぎない男が日本の為政者の様な顔をして政権批判を繰り返す様は、信じがたい態様である。
何故なら、NHKは実質的には日本国営放送だからである。
そのNHKが、もはや売国奴であり、国賊であると言っても全く過言ではない、中国や朝鮮半島の代理人であると言っても、これまた全く過言ではない朝日新聞と歩調を会わせて、「国は悪い」、「マスメディアは正しい」と思い込んで、もはや日本と世界の救世主の一人と言っても過言ではない安倍首相を攻撃し続ける様は、これ以上ない異様な態様なのである。
見出し以外の文中強調は私。
南シナ海のクリミア化
中国の習近平国家主席は、南シナ海の外縁にそって「鉄のカーテン」を降ろすつもりなのか。
この夏、かつてのソ連が東欧諸国を取り込んだように、中国は東南アジア諸国連合(ASEAN)に対して、南シナ海での共同軍事演習の実施を持ちかけていた。
そのうえ、南シナ海の8割を占有していることを前提に、ASEAN10ヵ国が「域外国」との演習を行わないようクギも剌している。
域外にあたる米国を排除することによって、西太平洋の勢力圏の確保を狙うのである。
かつて中国軍の高官たちが、米太平洋軍司令官に「太平洋の西半分は任せろ」と、居丈高に勢力圏の分捕りを持ち掛けたことが現実になりつつある。
英国のチャーチルが、「欧州大陸を横断する鉄のカーテンが降ろされた」と米ソ冷戦の到来を告げたのは1946年であった。
あれから七十余年が経ち、欧州で冷戦構造がなくなっても、アジアの大陸にはいまだに共産党政権という冷戦の残滓が生き延びている。
習近平主席によるASEANの囲い込みは、時代を逆走して旧ソ連の独裁者スターリンのひそみにならっているかのようだ。
習主席のそれがソ連時代とやや違うのは、時間をかけてゆっくりと鉄のカーテンを降ろしているところである。
米国は衰退過程にあるとはいえ、いまだ軍事力、経済力は世界最強である。
*湯浅さんは、素晴らしい人間だが、この箇所の冒頭は、彼ですらステロタイプな物言いに毒されている事を現している。武者陵司さんが同誌に掲載した論文を読むべきだろう*
焦ることなく、2030年前後に予測される国内総生産(GDP)の米中逆転を視野に、時間を味方につけて仕上げる戦略であろう。
中国とASEAN10ヵ国はいま、南シナ海の紛争回避を目指すため「行動規範」の素案をまとめているさなかである。
中国が提案したタタキ台には、油断のならない「囲い込みのワナ」が仕掛けられていた。
ASEAN側が考えた行動規範の狙いは、島嶼の領有権を争う中国に対して、力任せの分捕りをさせないためのルールづくりのはずであった。
ところが中国は、この要求を逆手にとって、あたかも自国の対米安全保障の枠組みのように扱いはじめた。
ASEANとの定期合同軍事演習を提案に書き込んだのみならず、「域外国」は関係国への事前通知と、反対意見がないという条件を満たさない限り、その演習に参加できないようにもしていた。
つまり、米国が参入できないよう、中国による拒否権を密かに潜り込ませていたのだ。
中国の弱みは、フィリピンが国際仲裁裁判所に提訴した南シナ海問題の裁定で、大敗北を喫していることである。
中国による「南シナ海の独り占めは許さない」とのクロ裁定を、「紙屑だ」と無視して人工島を要塞化した。
彼らの横暴は、ソ連の後継国家ロシアが国際協定や覚書を破って、ウクライナからクリミア半島を奪い取った行動と似ている。
まさに中国による南シナ海の「クリミア化」である。
その被害国家といえるASEAN諸国が合同演習に応じれば、横暴も認められたも同然だ。
中国にとっては自己正当化を完遂し、そのままASEANを勢力圏にするまたとないチャンスである。
この稿続く。