菅直人は東電福島事故のとき、そんなカビの生えた米国製のインチキ数字を立ち退きの基準にした。
以下は昨日発売された週刊新潮の掉尾を飾る高山正之の連載コラムからである。
本論文も彼が戦後の世界で唯一無二のジャーナリストであることを証明している。
彼が本論文を発表した理由は現今の電力行政を巡る日本のみならず世界の愚かさの根源を指摘する爲である事は言うまでもない。
見出し以外の文中強調は私。
いい放射線
遺伝に興味を持ったハーマン・マラーは米コロンビア大のトーマス・モーガン教授の研究室に入った。
ここでは猩々蝿(しょうじょうばえ)の奇形を見つけてはそれがどう遺伝するかを研究していた。
モーガン教授はその研究で「遺伝子は染色体の上にある」ことを見つけ、ノーベル賞を貰っている。
マラーもそれを夢見て研究に励み、あるとき猩々蝿に放射線を中ててみた。
そしたら子はみな奇形だらけで、その奇形は次の世代にも遺伝した。
ある条件下では次世代がみなメスだけになることも分かった。
メスだけではその種は絶滅する。
マラーの研究は世界大恐慌の直前に発表され、世界に大きな衝撃を与えた。
ヒトも放射線で奇形児を生み、滅んでいくのか。
研究者は競ってマラーの研究を検証した。
しかし銀蝿に放射線を中てても奇形は生まれなかった。
蛙もマウスも異常は見られなかった。
だいたい放射線は危ないのか。
生命が誕生したころは崩壊前のウラン235がごろごろし、地上は放射線だらけだった。
それが危険なら生命は絶えていたはずだ。
結論を先に言うと、ヒトも生き物も高い放射線量を浴びると細胞が元気になる。
*私は、この個所を読んで、日本よりも自然放射線量の数値が高い欧米諸国の人間達の成長スピードが速いのは、そのせいではないかと思った。*
もちろん遺伝子細胞が傷つく場合もある。
奇形が生まれそうだが多くの生き物では傷もの細胞は自ら命を絶つ。
生き永らえれば奇形を生む。だから死を選ぶ。
何となし大和魂を思わせる。
これをアポトーシスと呼び、人体でもしょっちゅう細胞が自殺している。
ただ猩々蝿では傷ついた細胞が自殺せず、生き延び奇形を生む。
ごく例外的な存在だった。
当時はそこまで分からなかったが、マラーの研究はいかがわしく見え、やがて忘れ去られていった。
それから10年。
真珠湾攻撃があって米国は原爆を作る気になった。
放射線の人体への影響が気になった米政府はマラーを探し出して研究を再開させた。
しかし彼の研究は猩々蝿止まり。
広島と長崎に原爆を投下したころにはマラーは解雇されていた。
当時は米国だけが原爆を持っていた。
その威力は広島で証明された。
問題は撒き散らした放射線だ。
放射線がマラーの言うように奇形を生み、民族をも破滅する後遺症を持つとしたら、だれが米国に歯向かうだろうか。
で、米国はスウェーデンに手を回してマラーにノーベル賞を与えさせた。
それで「放射線は奇形を生む」伝説ができた。
世界は「米国に逆らうと何十万も殺されたうえ、放射線のせいで奇形児が生まれ、民族は滅んでいく」と信じ込まされた。
一方で、もはや草木も生えないと言われた被爆地で緑が芽吹き、かなり被爆した人々もまともな2世3世をなし、平均寿命を大きく超えて長命を寿いでいた。
世間の戸惑いを見た米国はマラーのデータ、つまり猩々蝿をヒトの体重に換算したもっともらしい許容景「年間1ミリシーベルト」を打ち出した。
それを英国の国際放射線防護委員会(ICRP)に追認させた。
因みに『DNAは放射線が大好き』(服部禎男)によればヒトがその500倍の放射線を浴びると細胞が活性化して「糖尿病も筋萎縮症も改善した」(山岡聖典岡山大教授)報告がある。
CTスキャンは一度に基準の10年分の10ミリシーベルトを浴びるが、ヒトの細胞は正常を保ち、アポトーシスが機能することも確認された。
菅直人は東電福島事故のとき、そんなカビの生えた米国製のインチキ数字を立ち退きの基準にした。
おまけに意味もなく放射線の恐怖を煽り、便乗立ち退き者も続出した。
東電はそれでも立ち退いた人すべてに月10万円を払い、全国の納税者も2.1%の復興税を払っている。
しかし県民は満足しなかった。
1ミリシーベルトのペテンに加え、天変地異にまで国の責任を問うたが、最高裁が蹴った。
世間がどんな目で福島県民を見ているか。
知っているかい。
語学などというのはその程度でいい。余った時間は日本語教育に回せ。
以下は本日発売された週刊新潮の掉尾を飾る高山正之の連載コラムからである。
本論文も彼が戦後の世界で唯一無二のジャーナリストであることを証明している。
日本国民のみならず世界中の人達が必読
ペナガンて何だ
略歴には「ロサンゼルス特派員」がある。
スクラップ帳ではピーター・ドラッカーをインタビューもしている。
ただ正直、英語はからっきし駄目なのだ。
赴任前に駅前の英語学校に少し通った。
だからまあ大丈夫だろうと思って着任してテレビを点けた。
CNNニュースが流れ出したが、早口で半分も分からない。
中でも「ペナガン」に困った。何度もその言葉が出てくるのに字引に載っていない。
外信部長が意地悪で助手も付けてくれなかったから暫くペナガンが何モノか分からなかった。そんなとき家探しを頼んだ不動産屋がきた。
「いい物件がある」と地図を広げる。
「ほらサンヴィセネのすぐ脇だ」と指で示す。
地図には「サン・ヴィセンテ通り」と綴ってある。で、ピンときた。
「お前ら単語中のtを勝手にサイレントにしていないか」不動産屋は頷く。
これで「ペナガン」を解く糸目が掴めた。どこかにtを入れていき、ついにPentagon(国防総省)にたどりついた。
multinational(多国籍)のtは読むけど発音は「マルチ」ではなく「モータイ」と聞こえる。米語の訛りはホントに酷い。英語圈の青森弁だ。
それをこなして街の駐車場に行ったら係の黒人の言葉が分からない。まるでラップだった。
助手席の女性が翻訳しなかったら駐車もできなかった。
いわゆるエボニクス(黒人英語)は日本人にはまず理解できない。
白人女給二コールを見初めたOJ・シンプソンはその黒人英語を矯正するのに3年かかった。それで求婚し、悲劇が始まった。
英語世界で育ったOJですら癖のある米国人英語を習得するのにそれほどの時間がかかる。 ロスには他にメキシコ系のスペイン語訛りがある。
それぞれを聞き分けて初めてAngeleno(ロスッ子)になれる。
西海岸でこの有り様だ。米南部に行けばまた別の英語に遭遇する。
米国ですらそれだけ勝手な英語が喋られている。
その意味で英語は支那語と似る。上海人の支那語を広東人は分からない。
ただ「蘋果(りんご)日報」はどこの支那人でも意味は理解できる。
日本人も漢字を書けばトイレに行け、湯麺も注文できる。
我文科省はそれが分からない。
英語を話せることは偉大だと思い込んで「外人と話せる」が英語教育の本道と信じている。 かくて小学生から英語授業を始めさせ、それも外人を教壇に立たせてナマ英語を聞かせるのが正しい教育と規定した。
外人が募集され、今、世界では英語が話せれば日本で教員になれると広く信じられている。
中には「日本女の顔を股間に押し付けろ」のジュリアン・ブランク型の犯罪者も多く混じる。因みに強制送還を拒否して死んだスリランカ女性もシンハラ語が母国語なのに日本で英語を習って英語教師になる気だった。
日本ではシンハラ訛りでも通用すると思われているところがコワい。
実際、文科省も英語世界が実は訛りだらけという事態が分かってきたみたいで、訛りを理解するのも正しい英語教育だと言い出した。
その証拠に少し前の大学入学共通テストではリスニング部門に3人のスピーカーを登場させた。
一人がペナガンと訛る米国人。二人目が英国人。つまり「Rain in Spain」を「ラインインスパイン」と読む。
そして3人目が日系米国人の英語で、その訛りを「聞き取り、聞き分ける」テストだった。
聞くだにアホらしくないか。
そのうち黒人英語もシンハラ訛りもテストに出してくるつもりだろう。
そんな英語を学んで通訳じゃあるまいし、何の意味があるのか。
日本人は支那語の発音など知らない。それでも漢字で彼らの意図は分かる。
語学などというのはその程度でいい。余った時間は日本語教育に回せ。
以下は、昨夜ネットに配信された産経新聞の記事からである。
*以下の論説は私。
首相、核共有に慎重「拡散に拍車のきっかけに」
岸田文雄首相(自民党総裁)は16日夜のテレビ朝日番組に出演し、米国の核兵器を自国領土内に配備して共同運用する「核共有(ニュークリア・シェアリング)」について「核の圧倒的破壊力といった特性を考えると、核拡散に拍車をかけるきっかけになりかねない。核共有という議論には慎重でなければならない」と述べた。
*中国が、最低、核弾頭を800発に増加させるのは時間の問題であるのは歴然たる事実である。
岸田文雄は、実は日本国の首相の器ではない。
彼は、朝日新聞等のメディアや財務省にとって使える器であるだけなのである。
史上最悪の国家である中国の攻撃から日本を救える政治家では全くない。
彼は本質的には政治屋であって政治家ではない。*
以下は昨日発売された週刊新潮の掉尾を飾る高山正之の連載コラムである。
本論文も彼が戦後の世界で唯一無二のジャーナリストである事を証明している。
彼は、今、79歳である。
慧眼の士は皆、最近の彼の論説に慟哭を覚えるはずである。
滅んでますよ
フランクリン・ルーズべルト(FDR)は日本の敗戦が見えてきたころ、アジアの民の明日を考え始めた。
相談相手はスミソニアン博物館の人類学者アレス・ハードリチカだった。
彼は「優秀な白人とアジア人を交配させる」案を出した。
かつてスペイン人が新大陸でインディオの女を犯し、メスチソを産ませたのに倣った手法だ。
そうするとアジア人の男は邪魔になるがスペイン式に殺処分ともいかない。
人類学者は強力な磁波が流れる通路を歩かせる案を出した。
それだと「たった20秒で痛みもなく不妊化できる」のだそうだ。
ただ日本人は改良できないと彼は言う。
なぜなら「彼らの頭蓋骨は2000年も遅れている」からむしろ淘汰すべきだと勧める。
彼の人類学では白人はアフリカで生まれた黒や黄色と違って別の起源を持つ優れた別種だという。
しかしそんな立派な白人が5世紀も解けなかった黒死病の正体を北里柴三郎はたった5日で突き止めてしまった。
アドレナリンも原子構造もレーダーも日本人が解き明した。
彼は自身の学説に馴染まぬ日本人を嫌い、恐れた。
FDRもその恐怖は共有していた。
それで「日本人を4つの島に閉じ込めて滅ぼす」(クリストファー・ソーン『米英にとっての太平洋戦争』)ことを考えた。
彼はそれを命ずる前に死に、戦後処理はGHQの手に移るが、それは奇妙なほどFDRの遺志に沿ったものだった。
まず在外邦人に本国引き揚げが命令された。
敗戦を口実に、その国民をみな祖国に追い返す例など歴史にもない。
FDRの言う「4つの島に隔離」するためとしか思えなかった。
かくて日本軍将兵を含めて支那大陸から280万人が、台湾から63万人、朝鮮からも70万人が引き揚げてきた。
その他を入れ総数は630万人に及ぶ。ゲルマンもびっくりだ。
一方で日本にいた朝鮮人240万人も順次送還された。隔離は日本人だけという意味だ。
日本人が4つの島から出国することは当然禁止された。
FDRは「隔離して滅ぼせ」と言った。
GHQは人口増に嘴(くちばし)を入れた。加藤シズエを使って中絶を合法化し、併せて核家族化も推進させた。今の少子化はここに始まった。
欧米相手に4年も戦えた工業力も消滅させる対象だった。
エドウィン・ポーレイは「現物賠償」の名で日本の重厚長大産業を解体して満洲に運び、支那を人並みの国に育てる計画だった。
ところが満洲を視察したら街もインフラも支那人が破壊し尽くしていた。
計画は頓挫し、おまけに朝鮮で戦争が起きた。
日本の重厚長大産業は戦争特需もあって生き延びることができた。
支那、朝鮮のおかげとも言えるが、GHQにとっては大いなる誤算だった。
それでもGHQはめげずに日本衰亡化を進めた。
マッカーサーはスイス公使ゴルジエから日本の時計工業界を潰せと頼まれるとすぐ日本政府に命じて労働組合法を成立させた。
併せて共産党を合法化し組合指導に当たらせて企業潰しを図った。
日航に潜り込んだ小倉寛太郎もその一人だった。
GHQは日本のエネルギー資源、石炭産業が「奴隷を使役した」と因縁をつけて生産抑制を強いた。
それでも日本が持ち直し始めると、米国は自分の植民地フィリピンへの償い金を日本に肩代わりさせた。
英仏蘭もそれに倣って日本は彼らの植民地への賠償金を払い続けた。
阿漕過ぎるが、彼らは日本消滅を信じていたからだ。
そう思わせたのはマッカーサー憲法だ。
戦力を放棄して丸腰になりますと幣原喜重郎が言い、「百年経てば理解される」と二人は感激の涙にくれたとマッカーサー回想録にある。
しかし丸腰など国家じゃあない。
現に支那、韓国如きに日本の島を取られて何もできない。北方四島も取り返せない。
滅び始めているのにまだ気付いてもいない。
以下は戦後の世界で唯一無二のジャーナリストである高山正之の最近の著作「バイデンは赤い」からである。
本著は、彼の最高傑作の一つである。
日本国民のみならず世界中の人達が必読。
日本国民は感涙を禁じえない箇所がいくつもある。
本著は日本国民に対する真の啓蒙の書である。
日本人らしい「笑み」はこうして消えた
明治初期、富士の美しさを世界に紹介した英人ウイリアム・ディクソンは日本人をこう紹介している。
「西欧の日常にある心労に拉(ひし)がれた顔はまったく見られず、誰もが微笑み、世の中に悲哀など存在しないかのように思える」と。
仏人画家フェリクス・レガメも「日本人の微笑みはすべての礼儀の基本で、それがどんなに耐え難く哀しい状況でも消えることはなかった」と書いている。エドワード・モースは横浜の大火の折にレガメの言う微笑みを目撃した。
「涙や苛立ちは見なかった。人々は祭礼があるかのように微笑を浮かべ、再建に取り掛かっていた」
英詩人エドウィン・アーノルドは「日本の風景は優美で、人々は神のように優しく魅力的で礼儀正しい」と詠った。
明治22年に日本を訪れたラドヤード・キプリングも同じことに感嘆し、ただそれがいつまで壊れずに続くのかを心配した。
米国人も似たようなことを言った。
日本を脅して乗り込んできたタウンゼント・ハリスは「日本は新しい時代を迎える。敢えて問う。それが日本にとって真の幸福となるだろうか」と憂いを口にした。
しかし、この商人上がりの外交官は食わせ物だった。
彼は幕府との交渉で通貨交換レートを「1ドル銀貨1枚と1分銀3枚を等価」とさせた。
ただハリスは金銀交換比率には敢えて言及しなかった。
結果、銀貨4枚で小判3枚という嘘みたいなレートで金を得る裏道ができた。 米国はこれで数十万両を手に入れ、リンカーンは南北戦争の戦費をほとんど賄えた。
ハリスももちろんぼろ儲けした。
キプリングはそれを知って「いずれ日本は米国の属領にされ、ボタンや鉤ホックを作る工場にされるだろう」(『キプリングの日本発見』)と予見した。 実際、米国人は日本を理解する気もなかった。
ラフカディオ・ハーンですら通夜で笑む遺族を「不可解」と言い切っている。 米国にとって日本はカモでしかなく、あとは不可解で一括りにした。
だから日本が強国ロシアに勝つとセオドア・ルーズベルトは日露仲介を装って日本に1ルーブルの賠償金も与えないように仕切った。
唯一、日本に与えた満洲の権益もフーバーと国務長官のスティムソンが奪い去り、フランクリン・ルーズべルトは米経済立て直しのため対日戦争を始めた。 かくて「絵のように美しい日本」に爆弾の雨が降り、すべてが焼かれた。
昭和20年8月30日、日本に進駐した米軍将兵は日本人の対応に戸惑った。 日本人は原爆を落とした彼らにもレガメの言う「すべての礼儀の基本」の温かい微笑みで迎えた。
マッカーサーは教養がなかった。
レガメとミドリガメの区別もつかなかった。
彼は逃亡黒人奴隷のようにひたすら怯え切った日本人を予想していた。
それで勝者の快感を味わうっもりだったのに彼らは微笑んでいた。
なぜ笑顔なのか。
マッカーサーはフィリピンで日本軍に追われ、屈辱の敵前逃亡を強いられた。
一瞬、卑怯な彼を冷笑しているのかと思った。
あるいはGHQ憲法に賛意を示した東大の宮沢俊義のように強者に媚びる卑屈な笑いなのかとも思った。
どっちにせよ不愉快だから「曖昧な笑いをやめさせろ」と指令を出した。
指令を徹底するため日教組を組織させ、学者にそう書かせて教科書に載せた。 麻布小学校で担任だった長瀬先生も「曖昧な笑いをやめろ」と教えていた。 マッカーサーは将来にわたってそれを定着させるため、そんな学者で組織する「学術会議」を置いた。
「マッカーサーがきて目に見えない八月革命が起きた」と真顔で胡麻をすった宮沢俊義が最初に学術会議のメンバーに選ばれた。
マッカーサーによって日本から笑みが消され、顰(しか)め面(つら)が増え、傘を傾けてすれ違う人が消えた。
隣の子が朝鮮人に攫(さら)われても新しい日本人は「憲法9条万歳」と他人ごとのように言う。
そうなったすべてはマッカーサーの云いなりになった学術会議のせいだと知ってほしい。 (2020年10月29日号)
朝日の報道を捏造であると見破った石川水穂の追悼記事が今日の産経新聞に掲載されていた。
文中敬称略。
戦後の世界で唯一無二のジャーナリストである高山正之が産経新聞のデスクをしていた時、部下だったのが彼である。
終戦直後、GHQに廃刊を仄めかされた(恫喝された)朝日新聞は、その後、彼らの意向通り、日本を貶める報道に邁進している。
ありとあらゆる分野で、日本を貶める、日本の国力強化を阻害する為に、様々な捏造報道を繰り返した事は歴然たる事実である。
終に、2014年8月に、従軍慰安婦報道と吉田調書についての捏造報道を朝日新聞が公式に認めた事も歴然たる事実である。
この時に朝日新聞に対して損害賠償請求もせず、廃刊にすることも出来なかった日本国政府は、言わば、かりそめの政体だったGHQよりも権威も権力も持っていない無能な政体だったと言っても全く過言ではない。
朝日新聞とNHKの日本を貶める報道の基本が、日本軍悪玉論である。
これを一層増強するつもりで朝日が、ただの煙幕を日本軍による毒ガス作戦だと捏造報道した時の産経新聞のデスクが高山、部下が、朝日の報道を捏造であると見破った石川水穂である。
その石川水穂の追悼記事が今日の産経新聞に掲載されていた。
本欄と、高山正之の読者は、即座に上記の事を思ったはずである。
年間1ミリシーベルトの嘘もまだ罷り通る。その嘘に縋った反原発長者がぞろぞろ生まれてもいる。と題して、2019-06-07 に発信した章である。
日本国民のみならず世界中の人達が再読する必要がある。
以下は昨日発売された週刊新潮に掲載された高山正之の高名なコラム「変見自在」からである。
正に戦後の世界で唯一無二のジャーナリストである事を証明している見事な論文である。
日本国民全員と世界中の人たちが知るべき事実に満ちた世界一の論文である。
性悪かぐや姫
東海村に原研が出来て、まず大変わりしたのが地元小中学校の成績だった。
県内随一になった。
若き原子物理学者の子供たちが通うからまあ当たり前だが、もう一つ変わったのがアカの蔓延だった。
青い空、広い海、緑の松林の中でβ壊変だチェレンコフ効果だとやっていると、ふとグラムシとか腹腹時計とかを考える。 原子力をそんなのに任せられるかとなって、まともな人材を引き抜いて動燃事業団ができた。
動燃には潤沢な予算がついて原発の性能は向上して夢の原子炉「もんじゅ」も動き始めた。
原研の怨嗟を背に動燃は咲き誇った。
それがあの大津波と菅直人によって暗転した。
無能なくせに奸智は一人前の男は、原発より韓国製の太陽光パネルを選んだ。
奸智男は全権を持たせた原子力規制委に因縁の原研出身者を据えた。
スターリンはドイツ人捕虜収容所にユダヤ人看守を置きアウシュビッツ以上の残忍をやらせた。
それに似る。
初代田中俊一は期待通り即座に全原発を止めた。
原発の下の地層が30万年前から動いていないことを証明しろ。
そうしたら稼働させてやる。
かぐや姫の注文よりきつい。
大方の原発は再稼働の目途も立っていない。
それでも田中は邪悪なりにまだまともだった。
やっと再稼働できた川内原発について朝日新聞が「周辺の線量計が機能していない。事故のとき住民はどこに逃げていいか分からない」と報じた。
原子力規制庁幹部の「再稼働は早すぎた」の談話も付き、翌日の社説でも「杜撰過ぎて話にならない」と切って捨てている。
しかし線量計は正常で、談話も記者のでっち上げだった。
*この事実には誰もが驚き呆れるだろう。私は朝日新聞と言うのは、どこまで腐った新聞だと側にいた友人に言ったのだが。*
田中は「嘘で住民の不安を煽る。もはや犯罪的だ」と厳しく非難した。
因みに朝日は謝罪も訂正もなし。
「反原発なら何でも無罪」とせせら笑った。
高浜原発の再稼働認可でも朝日が騒いだ。
「北朝鮮からミサイルが飛んで来たらどうする」と。
田中は「ちっちゃな原発を狙うより束京のど真ん中に落とした方がよっぽどいい」と答えた。
撃った瞬間に北は亡びる。
人里離れた海っぺりを狙うわけもない。
田中なりに住民を説得し馬鹿な新聞を批判した。
しかし二代目の更田豊志にはそんな常識もない。
怨念だけで動き出した。
彼はまず「もんじゅ」廃炉を決めた。
小学校の実験でもあるまいにナトリウムがこぼれただけで1兆円の大事業を潰したのだ。
原発も動燃坊主の袈裟に見えるらしい。
再稼働のハードルを極限まで高めた。
例えば日本海側の津波は最大5メートルが科学的数値だが、その倍以上に備えよと要求する。
地震が来れば液状化する。
「未曾有の液状化を想定せよ」と地下50メートルまで鉄筋の杭を何千本も打ち込めと言い出した。
テロ対策も要求した。
米国ではファントム戦闘機が原子炉建屋に突っ込み、火災が起きた、という想定で予備の電源や冷却水プールを各原発に義務付けた。
更田はそれを参考に「日本では4発ジャンボ機が突っ込むテロを想定せよ」と要求した。
クリアするには地下50メートルに戦艦大和を浮かべられる5万トンの冷却水プールが必要になる。
今、各原発はその地下プールを懸命に掘っている。
これとは別に地下深くに非常電源と運転指令室も設置せよと期限付きで追加命令が出た。
間に合わないなら認可はないと思え。
かくて松代の地下大本営をしのぐ大工事が各原発で目下粛々と行われている。
その費用は数千億円。
しかし疑問は残る。
敵はアルカイダか北朝鮮だ。
その防御をなぜ個々の原発に負わすのか。
憂いがあるなら規制委は政府に安全を図らせるのが筋だろう。
年間1ミリシーベルトの嘘もまだ罷り通る。
その嘘に縋った反原発長者がぞろぞろ生まれてもいる。
そんな不正を糺すのも規制委の仕事だが、そっちは放置。
ブスなかぐや姫は見るに堪えない。
かつてあの朝鮮如きに国家予算の2割を36年間も無駄に投入してきた。その36分の1でも英国向けに回、と題して、2019-11-12 に発信した章である。
大江健三郎は加藤周一との交友をひけらかすように、愚かな井上ひさしとの対談で、加藤が日本史上に天才は二人しかいない、空海と菅原道真だと、と題して2018-12-29に発信した章を再発信する。
週刊新潮新年特大号に掲載された高山正之のコラムも、彼が戦後の世界で唯一無二のジャーナリストであることを証明している。
購読者は心地よい大笑いや感嘆の念を感じながら読んだはずである。
だが慧眼の士は皆、この論文の重さを忘れる事はできない。
日本に彼が存在していた事に感謝するはずだ。
日英同盟に謝す
日英の最初の出会いは19世紀初め、フェートン号が長崎港に殴り込みをかけた事件だった。
日本人は何と乱暴な国があるものかと大いに驚いた。
で、対処の方法を考えるためまず英和辞典「諳厄利亜(あんげりあ)語林大成」を作った。
後に同じ言葉を話し、もっと凶暴な米国人がきたときにそれは大いに役立った。
これはやや反面教師的だけれど英国は実際、いいこともしてくれた。
幕末、ロシア艦ポサドニックが対馬に来て村々を荒らしたうえ港の租借と遊女の差し出しを要求してきた。
幕府が下手に対応すれば対馬占領もあり得た。
実際、明治8年、同じようにロシア艦が樺太にやってきて同じような脅しをかけてきた。
日本は独力では抗しきれずロシアは樺太を手に入れている。
対馬もあわや、というときに英公使オールコックが軍艦2隻を派遣して露艦を追っ払ってくれた。
感謝してもし切れないいい結末だった。
そのロシアと朝鮮を挟んで再び対決したとき英国が軍事同盟を結んでくれた。
日本はロシアと戦うだけでよかった。
日本嫌いの独仏がもしロシアを助けたりすれば英国は直ちに参戦し独仏を倒す約束だった。
だれも世界最強の英国と戦いたくはなかった。
バルチック艦隊は日本海に入る前、仏印カムラン湾で休養を取れるはずだったが、仏政府は日英同盟を恐れて艦隊の入港を認めなかった。
将兵は地球を半周する長い航海の疲れも取れないまま聯合艦隊と対馬沖でぶつかった。
ロシア艦隊全滅という大勝利の2割くらいは英国のおかげだった。
その日英同盟は米国の狡猾と幣原喜重郎の間抜けのせいで消滅する。
それもあって先の戦争が起きて日本は負けた。
戦後の日本は米国の壟断に振り回されたが、そんなときも英国はごく普通の対応をしてくれた。
米国は日本が白人国家に二度と立ち向かえないよう航空機産業を徹底的に潰した。
航空機の運航も製造も航空力学の講座も禁じた。
自動車工業も同じ。
製造も研究も禁じ、戦前までやっていたフォードやGMの現地生産もやめさせた。
重工業も同じく完全解体のはずだったが、南北朝鮮が実にいいタイミングで戦争を始めてくれた。
日本は米軍の後方基地としてその工業力を生き残らせることができた。
こんなとき英国が日本自動車産業の救世主になった。
オースチンが日産と、ヒルマンがいすゞとノックダウン契約を結んで戦後の空白を埋められた。
先の戦争は米国が石油を絶ったことで始まった。
戦後の日本のエネルギー事情も何ら改善はなかった。
政府は原発の導入を考えたが、米国は断固拒絶した。
日本が核を持てばいつか広島長崎の仇を取られると彼らは考えているからだ。
そんなときまた英国が手を差し伸べた。
日本は英国製黒鉛減速型の原子炉を手に入れて稼働させた。
燃料は安い天然ウランでいい。
これに驚いたのが米国だった。
黒鉛原子炉は燃せば核爆弾になるプルトニウムが得られる。
日本はすぐにも核兵器を持てる。
米国は慌てて方針を変えた。
黒鉛原子炉を廃棄させる代わりに軽水炉を与えることにした。
この炉なら核兵器になるプルトニウムはできないからだ。
それで日本はエネルギー自給体制をある程度まで実現することができた。
原発についてもノウハウを身につけ、今や日立が英国に恩返しの軽水炉を輸出するところまできている。
EU離脱で苦しむ英国は大助かりだろう。
ただ輸出するには出資金が足りない、断念せざるを得ないと日立は言う。
政府は反原発の旗を振る朝日新聞の嫌がらせを恐れてか援助を躊躇う。
かつてあの朝鮮如きに国家予算の2割を36年間も無駄に投入してきた。
その36分の1でも英国向けに回したらどうか。
歴史に刻まれた恩義の何分の1かは返せる。
朝鮮と違ってきっと意味あるものになるはずだ。
*私は高山正之の、この見事な論文を再読していて、何度か落涙を禁じえなかった。彼の様な人間を真の国士というのである。
大江健三郎や村上春樹に代表されるような人間達を売国奴、或いは国賊というのである。
彼らは日本史の中でも稀有な最低日本人たちである。
大江健三郎は加藤周一との交友をひけらかすように、愚かな井上ひさしとの対談で、加藤が日本史上に天才は二人しかいない、空海と菅原道真だと言っていると得意げに吹聴していたが、大江や村上以上に空海や菅原道真から軽蔑される人間はいない事に日本人が気づくべき時が決定的に訪れたのが5年前の8月なのである。*
注1.諳厄利亜語林大成(あんげりあごりんたいせい)は、本木庄左衛門(正栄)が中心になって編纂した日本初の英和辞典。文化11年(1814年)に完成した。
文化5年(1808年)のフェートン号事件に衝撃を受けた幕府はイギリス研究の必要性を痛感し、オランダ語通詞らに英語習得を命じ、編纂させた。
イギリス駐在経験のあるオランダ人ヤン・コック・ブロンホフの指導を受け、約6,000語が収録され、発音がカタカナで記されていた。
初の英和辞典が編纂されたという功績は重大だが、その発音はオランダ語訛りが強いなど、不十分な点があった。
編纂には本木の他、通詞の馬場貞歴、末永祥守、楢林高美、吉雄永保らが当たった。