以下は、11/26に発売された月刊誌WiLLに、呪い殺したい 習近平独裁!と題して掲載された、阿古智子 東京大学教授、 譚璐美 作家、 楊 逸 作家、 劉燕子 中国文学者の4人による対談特集からである。
何度も言及するようにWiLLとHanadaは、本物の論文が満載されていながら980円!なのである。
今、世界最高の月刊誌であると言っても全く過言ではない。
本稿は日本国民のみならず世界中の人達が必読。
老若男女、わけても若い人たち全員が必読である。
今、中国で起きている現象を既にして予感させていた箇所もある。
見出し以外の文中強調は私。
以下は前章の続きである。
読者は御存知の様に私は、中国と韓国が反日教育という名のナチズムを続けている限り、この両国には絶対に行かないと決めている人間である。
この章で、楊さんは、日本のマスメディアが全く報道しない、或いは絶対に報道しない北京の実態について、驚愕の事実を教えてくれている。
この個所だけでも、本書は世界最高の月刊誌である事を証明している。
同時に、日本のマスメディアの大半は腐りきっている事も証明している。
「人間が住む街じゃない」
劉
私は4年ほど中国に帰っていませんが、独裁に異議を申し立てている私や楊さんも2度と帰れないかもしれません。
楊
私は帰る気はありませんけど。
でも、怖くて帰れないですね。
劉
私の出身は毛沢東と同じ湖南省、とても保守的な地域です。家族が湖南省にいるので、とても心配で……。
楊さんは、最後に帰ったのはいつですか。
楊
2019年です。
11年ぶりに北京を訪れたのですが、そこで見たのは、街路の柱という柱にまるでガン細胞のように付着している無数の監視カメラ。
さらにどの道も鉄柵で何重にも区切られ、街角には警察車両が止まり、特殊部隊、公安、武装警察など、さまざまな警官が市民を見張っている光景でした。
ホテルのスタッフに「海外の要人でも来るんですか?」と聞くと、「ずっとこんな感じですよ」と。
私が東京から帰ってきたことを明かすと、「もう戻ってこないほうがいい、ここは人間が住むような街じゃない」と言われました。
劉
なんと恐ろしい。
私は2009年、劉暁波がノーベル平和賞を受賞する前年、彼の論稿を中心に編集した『天安門事件から「08憲章」へ』を出版したことから、中国大使館から「メディアで声をあげるな」と人づてで警告されたことがあります。
その後も「騒ぎ立てないほうがいい。彼らは怒っている」などの異様な電話があり、嫌がらせや無言電話がつづきました。
楊
私も『わが敵『習近平』を上梓した後、無言電話がつづいたり、中国にいる親戚に連絡が取れなくなったりしましたね。
その後、「関係者」になりそうな連絡先を削除し、家族や友人を「連絡がつかない状態」にしました。
悲しかったですね。
阿古
私が支援している中国の人権派弁護士たちも、同じように家族が脅迫されています。
中国共産党からの圧力に苦しむ人たちは、ほかにも山のようにいる。