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社会主義国家が70年以上も前に導入した少子化対策を、自由民主主義国家であり、資本主義国家である我が国に今から導入しようというのである

2023年07月08日 13時21分05秒 | 全般

以下は前章(月刊誌Hanada・プラス掲載、池田良子さんの重要な論文から)の続きである。

北朝鮮憲法と酷似している駒崎弘樹案

https://youtu.be/ciZQo6zyB0E

赤いネットワークの支配下に置かれたこども家庭庁が主導する「異次元の少子化対策」が具体的にどのようなものとなるかは、1月27日に内閣官房こども家庭庁設立準備室が主催した「こどもまんなかフォーラム」で、駒崎弘樹が提出した資料を見ればわかる。

なお、駒崎は、野田聖子議員の子どもが通った保育園を運営しているが、彼女が少子化担当大臣時に、駒崎の部下が当該準備室(現こども家庭庁)に採用されている。

駒崎は、家族の子育て費用の負担が大きいことが少子化の原因だとし、解決法として、「子育て無料社会の実現」と称し、約5兆円の予算を投じ、小中学校の給食費や大学までの医療費、学費などをすべて国費で賄うことを提案している。

そして、ニュースを見れば明らかだが、政府・与党は全力で駒崎案の実現に動いている。
この駒崎案は、北朝鮮憲法に書かれた「こども家庭政策」に酷似している。

例えば、北朝鮮憲法には、次のような規定がある。
「国家は、すべての学生・生徒・児童を無料で学ばせ、大学生には奨学金を支給する」、「子どもは物質的援助を受ける権利を有する。この権利は無料治療制によって保障される」、「国家は、産前・産後休暇の保障、多くの子どもを持つ母親のための労働時間の短縮、産院、託児所および幼稚園網の拡充、その他の施策を通して母親と子どもを特別に保護する。国家は、女性が社会に進出できるあらゆる条件を保障する」

これらの規定と少子化対策とがどのように関係するかは、前述の論文の下記の一文を読むと良くわかる。
駒崎の主張と全く同じだ。

「家族が物質的打算と経済的圧迫から解放されてはじめて、子女の出生が心配なことではなくなり、ここに子女の多い家族の出現する条件が醸成される。だから、家族の機能としての人間の増殖や世代の継承は、人民民主主義制度や社会主義制度のもとではじめて十分に具現される」

また、駒崎は、内閣官房主催の「孤独・孤立に関するフォーラム」で、「子ども宅食や子ども食堂への補助事業が多くの自治体で活用されていない。自治体を通さずに国が直接補助する仕組みが必要」と提案しているが、これも北朝鮮憲法「国家は、全勤労者に食・衣・住のすべての条件を保障する」を彷彿させる提案である。


「異次元の少子化対策」とは、これほど、適切なネーミングはない。
なにしろ、社会主義国家が70年以上も前に導入した少子化対策を、自由民主主義国家であり、資本主義国家である我が国に今から導入しようというのである――これを「異次元」と呼ばずして何と呼ぶのであろうか。

上野千鶴子「みんな平等に貧しくなろう」

皮肉なことに、政府案の実現で「少子化」はさらに進むだろう。
「子育て無料社会」が実現し、食事の配給制度が整備されれば、子どもの養育のために結婚生活を続ける必要はないと考える女性も増えるはずだ。
離婚率はさらに上がり、家族制度は事実上解体に追い込まれ、結果、結婚制度も解体に向かうので未婚率も上昇するだろう。

政府案を主導する赤いネットワークもこれが少子化対策にならないことはわかっている。
彼らの狙いは別のところにある。
上野千鶴子は、「人口維持は不可能。みんな平等に貧しくなっていけばいい。国民負担率を増やし、再分配機能を強化すべき。社会民主主義的な方向を目指せ」と主張する。
政府案が実現するとこの上野の主張が現実に制度化されることになる。

本年3月30日、韓国政府は「北朝鮮人権報告書」を公表した。
それによると、北朝鮮では、2015年には韓国の映像を見た子ども6人の銃殺が、2017年には金日成主席の肖像画を指さした妊婦の公開処刑が行われたという。
『地上の楽園』を標榜し、1948年に「母親と子どもを特別に保護する」と規定する憲法を制定した国家の現在の姿である。

守るべき家族も財産も持たなくなり孤独・孤立化した『おひとりさま』を包摂する社会がどのようになるのか。
同じ経験をしなければ理解できないほど、我々は愚かなのであろうか。

岸田首相は、「6月までに、子ども・子育て予算倍増に向けた大枠を提示する」と述べている。
このままいくと日本は北朝鮮と同じ道をたどることになる。
本当にそれで良いのか、一度立ち止まり国民的議論を尽くすべきであろう。

*野党の政治屋達の実態が売国奴に等しいものである事は、歴然たる事実である。
だが岸田政権の無能さと自民党の政治屋達の愚劣さには、本論文が読解できる能力を持った国民全員が、戦慄を覚えるはずである。

先年の自民党総裁選挙に立候補した野田聖子が、バカの一つ覚えのように繰り返していた、子ども家庭庁云々は、似非モラリズムの匂いがプンプンしていた。
多くの国民は、野田聖子が自民党の総裁になるなどは、とんでもないと感じていたはずである。
彼女に対する、私を含めた多くの国民が感じていた懸念は、正鵠を射ていたのであるが、彼女の夫の問題も含めて、げんなりするだけではなく、ぞっとする実態なのである。

 


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