座間郷総鎮守 鈴鹿明神社ブログ「社務日記」

神奈川県座間市入谷西鎮座、座間郷総鎮守 鈴鹿明神社の神事や日々の様子、神社の豆知識をお知らせ致します。

神社の千木・堅魚木

2011年09月07日 | 神社知識・作法・歴史

神社の建築には他の日本家屋には見られない特徴的なところが幾つもあるのですが、その一つに『千木(ちぎ)』『堅魚木(かつおぎ)』という屋根飾りがあります。どちらも神社特有のもので、千木は屋根の外側の木材を切らずにそのまま中空まで延ばしたもの、堅魚木は屋根の上に重しのように載せた丸太のような木を指します。

実はどちらも上代、まさに日本のはじめの頃の建築を残したものといわれています。千木は屋根を組み合わせたままの姿の、堅魚木は茅葺き屋根を押さえていたものの名残と言うわけです。

鈴鹿明神社本殿の千木・堅魚木

祝詞で御社殿を称える言い回しとして、『高天原に千木高知りて・・・(天上の世界に届く程の立派な千木を作り・・・)』という文があるように、いまではどちらも神社に威儀を与えるものとしての役割があります。

千木は高く神社の存在を示すものとして、また堅魚木は2本から10本まで本数は様々ですが、奇数は男神、偶数は女神を表す(地域により謂われは異なる)などと、多くの意味を併せ持つものになっています。