年末年始に出されている代表的な授与品に『熊手』と『破魔矢』があります。
見た目の差は明らかですが、窓口で“両者の違いは何か”とご質問を受ける事も少なくありません。 どうしても同じ時期、同じ場所で頒布されるものですが、もちろん別々の意味・由来を持っています。
熊手は11月の酉の日に大鳥神社で行われる「酉の市」の授与品として有名で、お多福面や千両箱などで飾られています。 “福を掻きこむ”という意味で特に客商売や料理屋などで受けられる事が多いようです。
一方破魔矢は、江戸時代に男子の初正月の御祝品として「破魔弓・破魔矢」が贈られていた風習があり、それが形を変えて御正月の縁起物として広まったものです。 一般には“魔除け”の品として知られていますが、「破魔」には元々別の由来があったとする説もあります。
一言でいうと熊手が“良い事が多く来るように”、破魔矢が“悪い事が来ないように”との縁起物である、というのが現代の見方でしょうか。
共に御正月の授与品として知られていますが、ご希望の方は社務所にまだ少しありますので、お気軽にお尋ねください。