参拝の方へ御札や御守を頒布する際、神社ではよく「上」と朱色で書かれた袋に入れてお渡ししています。
多くの神社では授与品にこの上袋を用いていると思われますが、ではこの「上」の字は何を意味しているのでしょうか?
この鈴鹿明神社では上の字と御神紋と二種類の袋を使っています
『上』は位置の上下を表すと共に、上の場所へ物を移す、“目上の方へ物を奉る”という意味があります。
つまり神社の場合は“御神前に奉ったもの”、“御神前で願い事を伝えた印”として上の字を使っているのです。
また朱色は魔除けの色でもあり、入れた御札や御守が穢れないようにという役割もあります。
ちなみに神社によるかもしれませんが、“神様より目上の人はいないので、領収書に上様とは書いてはいけない”といった所もあります。
上一字だけを取っても色々な作法があるものですね。