大河ドラマ予習に最適 東大教授が語る『源氏物語』の超入門
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不遇な中流貴族の娘がなぜ、世界屈指の物語を書くことができたのか?
平安時代がよくわかる
【目次】
はじめに――『源氏物語』成立のオモテを読み、ウラを読む
第1章 平安時代を覗いてみませんか
●知るほど不思議な平安朝の文化――漢字と仮名と絵と
●恨みを抱えて死んだ者たち――政治の勝者と敗者
●妻は複数で当たり前?――多情な男に悩まされる女たち
●藤原道長の権勢極まる――時代を創った怪物
●まがまがしい京のまち――「もの」と病、そして......
第2章 『源氏物語』構想の日々
●漢学の素養をもつ娘――紫式部の生い立ち
●父に付いて京を離れ――越前に下った経緯
●年の離れた男との結婚――出会いと別れ
●彰子のもとに女房として仕える――馴染めなかった初出仕
第3章 独り心浮かれぬ回想録
●渡る世間は鬼ばかり?――本意ならぬ人生
●男子を産まねばならない重圧――彰子出産の記録
●明日知れぬ流れに身を任せながら――運命に翻弄される憂い
●藤原道長と紫式部――日記が語る深淵なる関係
●なぜ清少納言に苛立ったのか――世の人に言いたい
第4章 『源氏物語』の世界に分け入る
●冊子制作を始めるころ――研究史の上で重要な一言
●『源氏物語』の作者ということ――はかなき物語
●光源氏というスーパースター――知ってるようで知らない
●あらすじで読む『源氏物語』――読み始めたら、もうやめられない
第5章 読む楽しみは尽きない
●四人の貴公子による恋愛談義――長編化の原動力
●宿世遠かりけり――物語の軸となる課題
●やはり滅法おもしろい――恋の残酷
●すこぶる華やかな光源氏絶頂期――六条院の王権
●すべての歯車が狂っていく――憂愁の晩年
●「宇治十帖」という陰――次世代の物語