道徳教育の充実に関する懇談会(第8回) 配付資料を紹介します。
ここから http://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chousa/shotou/096/shiryo/1340590.htm
例えばこのような資料です。
おもしろいのは、資料2-2「教科」について。
引用します。
1.学習指導要領における変遷
(1)昭和22年 学習指導要領(試案)一般編(抜粋)
第三章 教科課程
一 教科課程はどうしてきめるか
われわれは、前に教育の根本目的をもとにして、社会の要求を考え、そこから教育目標をどこにおくべきかを考えた。この教育の目標に達するためには、多面的な内容をもった指導がなされなくてはならない。この内容をその性質によって分類し、それで幾つかのまとまりを作ったものが教科である。
<小学校の教科>
国語、社会、算数、理科、音楽、図画工作、家庭、体育、自由研究
<中学校の教科>
必修科目:国語、習字、社会、国史、数学、理科、音楽、図画工作、体育、職業(農業、商業、水産、工業、家庭)
選択科目:外国語、習字、職業、自由研究
(2)昭和26年 学習指導要領(試案)一般編(抜粋)
【1】 教育の目標
2.教育の一般目標
(略)
(1)個人生活
○自主的に、すすんで物事を学ぼうとする強い意欲と正しい態度とをもつようになる。※他11項目
(2)家庭生活および社会生活
○家庭および社会において、お互に個人の価値を認め合い、お互の立場を尊重し合って、楽しく明るい生活をつくり上げるようになる。※他14項目
(3)経済生活および職業生活
○生産増強の必要なわけ、および生産と流通・消費の関係についての理解を広め、生産生活を計画的に営み、進んで個人および社会の福祉増進のために働くようになる。※他8項目
以上の一般目標は、本書の編修委員会が立案し、さらに委員以外の多くの学者・校長・教師・指導主事・両親等の意見に基いて訂正を加えてできあがったものである。この一般目標に基いて、それに到達するための学習経験の計画がたてられることになる。
4.教科の目標
小学校・中学校・高等学校の各教科は、それぞれの学校段階に応じて、一般目標の到達を分担するものである。一般目標に到達するためには、各方面にわたる学習経験を組織し、計画的、組織的に学習せしめる必要がある。かような経験の組織が教科であるといえる。
<小学校>
・教科:国語、社会、算数、理科、音楽、図画工作、家庭、体育
・教科以外の活動(学級会、児童会、クラブ活動、児童集会など)
<中学校>
・必修教科:国語、社会、数学、理科、音楽、図画工作、保健体育、職業・家庭
・選択教科:外国語、職業・家庭、その他の教科
・特別教育活動(ホームルーム、生徒会、クラブ活動、生徒集会)
(3)昭和33年改訂~平成20年改訂学習指導要領
「教科」の定義は特段記載されていない。なお、昭和33年改訂時の解説では、「教科」には、(1)教員免許状、(2)教科用図書、(3)評点による成績評価が伴うものであることを前提とした記述がみられる。
<小学校(現在)>
・各教科:国語、社会、算数、理科、生活、音楽、図画工作、家庭、体育
・道徳、外国語活動、総合的な学習の時間、特別活動
<中学校(現在)>
・各教科:国語、社会、数学、理科、音楽、美術、保健体育、技術・家庭、外国語
・道徳、総合的な学習の時間、特別活動
<参考>平成20年1月中教審答申の脚注(抜粋)
教科について法制上定義がなされている訳ではないが、一般的に、
(1)免許(中・高等学校においては、当該教科の免許)を有した専門の教師が、(2)教科書を用いて指導し、(3)数値等による評価を行う、ものと考えられている。
2.教育学上の定義の例
教科とは、学校で教授される知識・技術などを内容の特質に応じて分類し、系統立てて組織化したものである。教科指導は系統的に組織化された文化内容を教授することにより、子どもを知的に「陶冶」することを主たる任務とする。
これに対し、教科外活動は子どもの自主性を育て、民主的態度や行動力等を形成する「訓育」の課題を果たすことを主たる任務とする。
(今野喜清・新井郁男・児島邦宏編『新版学校教育辞典』教育出版株式会社、平成15年より抜粋)
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例えばこのような資料です。
おもしろいのは、資料2-2「教科」について。
引用します。
1.学習指導要領における変遷
(1)昭和22年 学習指導要領(試案)一般編(抜粋)
第三章 教科課程
一 教科課程はどうしてきめるか
われわれは、前に教育の根本目的をもとにして、社会の要求を考え、そこから教育目標をどこにおくべきかを考えた。この教育の目標に達するためには、多面的な内容をもった指導がなされなくてはならない。この内容をその性質によって分類し、それで幾つかのまとまりを作ったものが教科である。
<小学校の教科>
国語、社会、算数、理科、音楽、図画工作、家庭、体育、自由研究
<中学校の教科>
必修科目:国語、習字、社会、国史、数学、理科、音楽、図画工作、体育、職業(農業、商業、水産、工業、家庭)
選択科目:外国語、習字、職業、自由研究
(2)昭和26年 学習指導要領(試案)一般編(抜粋)
【1】 教育の目標
2.教育の一般目標
(略)
(1)個人生活
○自主的に、すすんで物事を学ぼうとする強い意欲と正しい態度とをもつようになる。※他11項目
(2)家庭生活および社会生活
○家庭および社会において、お互に個人の価値を認め合い、お互の立場を尊重し合って、楽しく明るい生活をつくり上げるようになる。※他14項目
(3)経済生活および職業生活
○生産増強の必要なわけ、および生産と流通・消費の関係についての理解を広め、生産生活を計画的に営み、進んで個人および社会の福祉増進のために働くようになる。※他8項目
以上の一般目標は、本書の編修委員会が立案し、さらに委員以外の多くの学者・校長・教師・指導主事・両親等の意見に基いて訂正を加えてできあがったものである。この一般目標に基いて、それに到達するための学習経験の計画がたてられることになる。
4.教科の目標
小学校・中学校・高等学校の各教科は、それぞれの学校段階に応じて、一般目標の到達を分担するものである。一般目標に到達するためには、各方面にわたる学習経験を組織し、計画的、組織的に学習せしめる必要がある。かような経験の組織が教科であるといえる。
<小学校>
・教科:国語、社会、算数、理科、音楽、図画工作、家庭、体育
・教科以外の活動(学級会、児童会、クラブ活動、児童集会など)
<中学校>
・必修教科:国語、社会、数学、理科、音楽、図画工作、保健体育、職業・家庭
・選択教科:外国語、職業・家庭、その他の教科
・特別教育活動(ホームルーム、生徒会、クラブ活動、生徒集会)
(3)昭和33年改訂~平成20年改訂学習指導要領
「教科」の定義は特段記載されていない。なお、昭和33年改訂時の解説では、「教科」には、(1)教員免許状、(2)教科用図書、(3)評点による成績評価が伴うものであることを前提とした記述がみられる。
<小学校(現在)>
・各教科:国語、社会、算数、理科、生活、音楽、図画工作、家庭、体育
・道徳、外国語活動、総合的な学習の時間、特別活動
<中学校(現在)>
・各教科:国語、社会、数学、理科、音楽、美術、保健体育、技術・家庭、外国語
・道徳、総合的な学習の時間、特別活動
<参考>平成20年1月中教審答申の脚注(抜粋)
教科について法制上定義がなされている訳ではないが、一般的に、
(1)免許(中・高等学校においては、当該教科の免許)を有した専門の教師が、(2)教科書を用いて指導し、(3)数値等による評価を行う、ものと考えられている。
2.教育学上の定義の例
教科とは、学校で教授される知識・技術などを内容の特質に応じて分類し、系統立てて組織化したものである。教科指導は系統的に組織化された文化内容を教授することにより、子どもを知的に「陶冶」することを主たる任務とする。
これに対し、教科外活動は子どもの自主性を育て、民主的態度や行動力等を形成する「訓育」の課題を果たすことを主たる任務とする。
(今野喜清・新井郁男・児島邦宏編『新版学校教育辞典』教育出版株式会社、平成15年より抜粋)