不思議な感じだこの漢字。
鬼の灯:おにのともしび。
鬼が灯す。
イマジネーションが膨らむ言葉だ。
口の中に含んで「きゅっきゅっきゅ…」と鳴らすこれまた不思議な遊び。
生きていたら柳田国男に聞いてみたいなこの風習。
大昔の日本だったら外に出歩けば見つけてプチッとちぎって遊べたんじゃないの?
へんちくりんで可愛い音を噛み鳴らして遊ぶ子供たちがそこかしで見られたんだろうね。
ほほづきのぽつんと赤くなりにけり(今井杏太郎)→角川文庫俳句歳時記より
この句イイネ
暗い田舎の夜道を一人歩いていたら少し先の林の入口にぼォ~と血の様な赤い色で浮かんでいる「点」が見える。
まるでもののけの目の様な赤い点。
これだけでも喰らってやりたい気持ちを抑えながらこちらを見つめているもののけの姿がボンヤリ見えてくる。
そしてこの世とあの世の境目を渡り姿を消す。
自分自身も持っていかれたことも自覚できないままに…。
なんて変な想像膨らませるくらい面白い名前。
仕事場の窓を開けるとコンクリートのビルの壁が立ちはだかっていて
この近くには鬼灯は見つけられない(-_-;)
便利な生活空間の中では排除されてしまうのだ。