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国指定重要文化財になっている摩崖仏です。解説は次の通り。
巨大な転石に彫られた地蔵菩薩の坐像で、座高は約3.2mもあります。像左側にある銘文には「正安二年」(1300)の文字が見え、これが完成の年と考えられますが、残念ながら全体的に摩耗が激しく、全体の解読には至っていません。 覆屋は、発掘調査で確認された室町時代の建物の痕跡に基づいて復元されたものです。
覆屋の中は暗くてよく見えませんでしたが、錫杖をもった立派な地蔵菩薩坐像が拝めました。転石というのは、文字通り転がっている巨礫のことです。通常は河川や氷河の流れで他所から移動してきたものを言いますが、ここは箱根の山中なので、火山の噴火で飛ばされてきたとしか考えられません。鎌倉時代の石工は、この巨礫に霊気を感じて地蔵菩薩坐像を彫ったと思われます。室町時代には覆屋があったようなので箱根路を行く人々にとって道中の安全を祈願するお地蔵様であったと考えられます。
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