人生悠遊

写真付きで旅の記録、古都鎌倉の案内などを、周りの人の迷惑にならないように紹介していきます。

鎌倉を知る --箱根神社 参詣--

2023-12-23 12:21:18 | 日記

今回の旅は、曽我兄弟が歩いた道をたどる「湯坂路を歩き箱根神社参詣」というものでした。当然ながらゴールは箱根神社です。

この箱根神社は、もとは箱根権現といいました。曽我兄弟(十郎祐成・五郎時致)の弟である筥王は、兄一万が元服した翌月に箱根権現別当のもとに入室します。元暦二年(1185)十一月のことでした。筥王は三年の間、箱根権現で修業を積むのですが、源頼朝が二所詣で箱根権現参詣のおり、随行した父の敵である工藤祐経に会い、こともあろうに祐経から赤木の柄の短剣を貰いました。これにより一旦は諦めた復讐心がめらめら湧きおこり、箱根権現を抜けだし、北条時政のもとで元服します。その後のことは、ご存じのとおり富士の狩場で仇討ちとなる訳です。

箱根権現(箱根神社)の歴史は古く、人皇5代孝昭天皇の代、聖占仙人が箱根山駒ケ岳に神仙宮を開き、天平宝字元年(757)に万巻(満願)上人が霊廟を創建したといわれています。古来より山岳修行の霊場と知られ、伊豆権現とともに二所権現と称されていました。頼朝・実朝ともに何度も訪れています。

朝8時過ぎに箱根湯本を出発し、箱根神社に着いたのが14時過ぎ。多少の休憩はあったにせよ、ほぼ6時間の道のりでした。古希を過ぎた老人の単独行はちょっと危険だと躊躇はしましたが、まあなんとかゴールに辿り着きました。箱根神社では、参拝後に「宝物殿」を見学し、食堂で遅めの昼食(名物「俺のうどん」990円)を済ませ、15時35分の箱根湯本行のバスに乗り、無事に帰宅の途につきました。

話が少し脇に逸れますが、『華厳経』に「発心の功徳の章」(初発心菩薩功徳品)があります。山登りにしても、なんにしても最初の一歩を踏み出す決心が大切であるという教えです。初めて発心する時、便ち正覚を成ず(初発心時、便成正覚)。寒かったにせよ、晴天に恵まれ、僅か6時間でこれだけの経験ができたのですから、最初の一歩を踏み出したのは、間違いなく正しい判断でした。

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