｢今日はTRIALへ行きたいのぉ｣
この最後に付けた小さな｢ぉ｣で私の一日の行動予定は決まったようなものだ｡
昔はこれに♥マークが付いていたのだが､今はその欠片も見えない｡
だが小さな｢ぉ｣の威力は相変わらず絶大で､私は彼女が楽しみにしている昼過ぎに入るサスペンスドラマを観てから行こうと提案した｡
TRIALで買物を終えたら｢次はCOOPへ行きたいのぉ｣との御命令｡
昨日､釧路から撤退すると報道のあった日本製紙(旧十條製紙)を横目に､今度はCOOPへ｡
ルンバが買物中､私は店内にあるベーカリーへ入りパンを物色｡
その後ルンバを探したのだが見つからない｡
その時遠くから手招きする人を見つけた｡ルンバだ｡
どうやら私がパンを選んでいる間に会計を済ませて私を探していた様子｡
手招きしているルンバに近寄っていくと､自分を呼んでいると勘違いした男性店員さんが接近し､ルンバが誤解した店員さんに説明してヘコヘコ｡
｢きっと綺麗な人に手招きされたから､自分が呼ばれたと勘違いしたんだろうね｣と云う私からは見えない舌がペロリと出ている｡
これで夕食に美味いものが一つでも増えればとの思いだ｡
｢そんなんじゃ無いわよぉ｣と照れるルンバの言葉には､またしっかり小さな｢ぉ｣が付いていた｡