竹とんぼ

家族のエールに励まされて投句や句会での結果に一喜一憂
自得の100句が生涯目標です

春隣り余力を収め一万歩  たけし

2015-02-10 | 
第18回竹とんぼ句会発表句  Vol.3 たけし







春隣り余力を収め一万歩  たけし

節分を過ぎれば春だというが
今日も今冬一番の寒波到来だという

早朝散歩は役40分 5000歩 4㎞
本物の春が待たれるところだ
この句のような気分になるはずだ


皺ぶきの手で受けよそる小豆粥

1月15日は小正月とかで小豆粥を食する習慣がある
我が家では相棒と二人だけ
先日早めの小豆粥を賞味した
よそる手 受ける手 互いに相手の皺皺の手の甲をみてしまった



焼残り蝋梅一樹咲きにけり

火事を起こして空き地になっているところに残った蠟梅
健気にも花をつけたではないか
しばし立ち止まってしまった


雨だれの不協和音や春炬燵

雪が雨に変わりその雨も止んだようだ
軒からの雨だれは不揃いで浮上和音のようだ
私は急ぐ用事もないので炬燵でぽつねんとその音を聞いている

うららかや地蔵の清きよだれかけ

2015-02-07 | 
うららかや地蔵の清きよだれかけ  たけし





毎朝のウオーキングは今秋一度も休まず続行できた
昨年までのスチレッチと柔軟体操を変更したものだが
体調はすこぶるよろしい
歩いていて遭遇する風物を発見するのも楽しい

田圃の中の道を北方にむかって20分
タイマーがなる
そこでUターンする
なるべく違う道を選んで帰る

叔父僧さんに合掌できた
よだれかけ想像の中で新しく清かった

拡大鏡暴れし文字の余寒かな

2015-02-06 | 
拡大鏡暴れし文字の余寒かな  たけし





大雪注意報は空振りだったが寒さは今冬一番
立春のあとの寒さは「余寒」というのだそうだが
そんなに優しいものではなかった

オークションで「山本健吉基本季語五〇〇銭」を手に入れた
図書館で発見してほしかったものだがなかなかなかった
昭和六一年の初版本 当時の価格四九〇〇円 これを二六〇〇円で取得

さて拡大鏡を手に首を傾げての判読は容易ではばい
手が震えているのか文字が暴れる

春の雲使わぬままにパスポート

2015-02-05 | 
春の雲使わぬままにパスポート   たけし








春 雲はいつも旅してる


海外旅行の最初は50年ほども昔、台湾だった
円の持ち出しは12万円だったと記憶する
外国製の時計や万年筆、カメラなど出国の際に申告した

グアム、ハワイ、シンガポール、インド、スペイン、フランス、モマコ
イギリス7、カナダ、中国、イタリア、エジプト

たくさんの国
を訪れたのは仕事が現役で多忙の時だった

仕事をやめて思い切り遊ぼう
と10年のパスポートを取得したが以来一度も使っていない

春 雲はいつも旅してる 写真はイギリスコッツウオルズ2004年

立春やエンディングノート先ず記名

2015-02-04 | 
立春やエンディングノート先ず記名  たけし






朝6時 日課になったウオーキング 
低い朝日が大きかった

昨晩は豆撒きをしたが相棒路ふたるなので盛り上がることもない
娘や孫が小さくて大騒ぎしたことが頭をよぎるが二人ともそれには触れない

豆も後始末が楽なようにと殻つきの落花生を初めて使用
なんとも落ち着かず奇妙だったがまあ良しとする

明けて立春
今晩は満月でこんな重なりは19年目なのだそうだ

冬青空エンディングノート買に行く 
を先日 作句したが今日はまず記名することにする

ほんとうの話は邪魔な鮟鱇鍋

2015-02-03 | 
ほんとうの話は邪魔な鮟鱇鍋   たけし




今日は節分で暦の上では明日からは春になる
俳句では冬を詠んではいけないのだそうだ
寒ければ「冴え帰る」「春寒し」などの工夫をするのだと教わった
というわけで冬の季語の使用は本日限りにしないといけない
今冬最後の冬句になった

鮟鱇鍋は普段は口にできない
食材としてもポピュラではない
なにしろ家庭での包丁捌きでは難しい
あのぬるっとした外皮は包丁を躍らせるので
自然の引力の力と鮟鱇自体の重量を利用して
「つるし斬り」なる技法を用いるとか

家族で「ゴ五浦海岸」へ旅行してわいわいがやはやと鍋を囲んだ記憶がる
小さな家族の嬌声歓声が耳に残る
まじめな話 真剣な話 みんなすっとんでしまったひと時だった

胸はだけふぐりおとしやご神木

2015-02-02 | 新年
胸はだけふぐりおとしやご神木   たけし





神仏に頼ることはないがおろそかにはしない
同じ世に生きて同じ努力をし同じような能力の人が
同じような生老病死をするわけでもない
何か不思議なお導きがあるのかも知れぬと思う

来し方の無事を感謝し行く末の安穏を願う
願うとは祈ること
祈願 祈る願う と書く

善男善女の厄払い
ご神木に瞑目し上半身を裸にしてご神木を抱え
その気を頂いたことがあった

白障子座敷童子の指のあと

2015-02-01 | 
白障子座敷童子の指のあと たけし





東北の寒村あるいは温泉旅館に伝わる座敷童子の民話
実はこの童子 日本中のどの家にもいるのである
ある時は吾子の姿にまた孫の姿をかりて
騒ぎ駆け回り泣きわめくが憎めない
悪戯鋤の笙悪魔が座敷童子の変身なのだ

張り替えたばかりの障子に空いていた穴
座敷童子の仕業のはかになにがあろうか