永き日や波の中なる波のいろ 五所平之助
作者はどのくらいの時間を波を見ていたのだろうか
波の動きや音、その風のありようは十分に味わいつくしたのだろう
ついに波の中のその色を見つめている
色の説明はいらない
日永ならではの発見だったのだ
(小林たけし)
【日永】 ひなが
◇「永日」 ◇「永き日」 ◇「日永し」
春の昼間の長いこと。また、その季節。春は冬の短日をかこった後なので日が長くなったという心持ちがつよい。
例句 作者
いくたびも少年に遇ふ日永かな 高島茂
いづれのおほんときにや日永かな 久保田万太郎
働いて永きひと日を使ひ切る 大滝時司
地を踏まず立つ足多き日永かな 桑原三郎
夕照りの天地の間の日永かな 田中里佳
文机にさす影あはき日永かな 水野二三夫
村人に永き日のあり歓喜天 有馬朗人
永き日のにはとり柵を越えにけり 芝不器男
鶏の座敷を歩く日永かな 一茶
永き日や寝てばかりゐる盲犬 村上鬼城
永き日に富士のふくれる思ひあり 正岡子規
いくたびも少年に遇ふ日永かな 高島茂
いづれのおほんときにや日永かな 久保田万太郎
働いて永きひと日を使ひ切る 大滝時司
地を踏まず立つ足多き日永かな 桑原三郎
夕照りの天地の間の日永かな 田中里佳
文机にさす影あはき日永かな 水野二三夫
村人に永き日のあり歓喜天 有馬朗人
永き日のにはとり柵を越えにけり 芝不器男
鶏の座敷を歩く日永かな 一茶
永き日や寝てばかりゐる盲犬 村上鬼城
永き日に富士のふくれる思ひあり 正岡子規