38回神奈川県現代俳句協会俳句大会 2021-12-06 | 入選句 穴まどいちかごろ地球は不整脈⑥ 朴落葉賞罰のなき大往生⓸ 鎌倉の句会に参加している縁で 38回を数える 神奈川現代俳句協会の主催する 俳句大会に出稿参加している 今回は2句応募して 2句とも入選した 掲句の⑥⓸はそれぞれの得票数だ ⑦票で入賞圏内、ちょっと届かなかった ちなみに投句総数は131369句 1位の俳句 得票は⑰ いつか捨てたボクが枯野で生きていた 敏夫
ヤングケアラーちいちゃんは汗っかき たけし 2021-11-03 | 入選句 ヤングケアラーちいちゃんは汗っかき たけし 第11回とちぎ蔵の街俳句大会にて 桑原まさ子先生の選をいただきました 両親や祖父母を介護している子供たちがいる ちいちゃんの汗はたくさんのことを語っている 時事俳句にとらえていただけtれば本意なのだが 地元ということもあって送付いただいた作品集には 句会で交流の方々のお名前が多数見受けられました 俳句が地元に根づいていることを実感します
青すだれ紙表札の新世帯 たけし 2021-10-27 | 入選句 青すだれ紙表札の新世帯 たけし 角川俳句11月号 令和俳壇に井上康明先生の選をいただきました 兼題部門の夏井いつき先生と合わせて今月は2句の佳作を得ました 青すだれ 紙表札 新世帯 ちょっと盛たくさんのきらいがあるのですがどれも省けませんでした 昭和初期の新世帯のノスタルジックな様子です
箱庭に原発という墓標置く たけし 2021-10-26 | 入選句 箱庭に原発という墓標置く たけし 角川俳句令和俳壇11月号の兼題「箱」部門 夏井いつく先生の選をいただきました 3ヶ月も前の投句なので季節は夏になっています 発表の季節感にそぐうような季節を先取りしたような句はなかなか出来ません 初案は「箱庭に置く原発という墓標」でしたが 掲句におちつきました 五七五にぴたっと収まると余韻が損なわれるように最近は感じています
半生を語るおとがい半夏雨 たけし 2021-08-18 | 入選句 半生を語るおとがい半夏雨 たけし 2021.08.14 朝日新聞栃木俳壇 石倉夏生先生の選をいただきました おとがいは人間にのみある部位だという また幼児期にはないものだと知った しばらくの人生、その半生をおとがいが主張しているという句 そこからの発想による句だったが 上五、下五の半の韻にも工夫したつもりなのだが 果たして成功したかは未だ自信がない
柵を脱ぎすててきたなめくじり たけし 2021-08-09 | 入選句 柵を脱ぎすててきたなめくじり たけし 2021.08.7 朝日新聞 栃木俳壇 石倉夏生先生の選をいただきました 原句 「しがらみ」 を「柵」と添削していただきました 投句の前に悩んだ個所でしたので納得できました こうしたところで迷わず漢字を当てられないのが未熟ということなのだろう 句意は平明だが なめくじりの進化は 人間の加齢化になぞらえたつもりだ
夏野ゆく機関車の音MRI たけし 2021-06-21 | 入選句 夏野ゆく機関車の音MRI たけし 2021年6月20日㈯ 朝日新聞 栃木俳壇 石倉夏生先生の選をいただきましたねん 現役時代は人間ドックを毎年かかさなかった また脳ドックも隔年ごとに受けていた 仕事も家庭も健康が保証されていなければ 責任は持てないという信念に似た感情があった 脳ドックでMRIの円筒型の機会に頭部を入れる スイッチオンよ同時に機械音がひびいてくる 人それぞれ感じ方は違うのだろうが 私はいつも掲句のような気持になってくるのだった
春燈の消ゆることない懺悔室 たけし 2021-06-07 | 入選句 春燈の消ゆることない懺悔室 たけし 2021/06/06 の朝日新聞 栃木俳壇 石倉夏生せんせいの選をいただきました 投句日が春季だったので現在とは違う季節感になりました 若い頃の協会での懺悔の体験が蘇っての発想でした
引き継ぐは父の無口と菊根分け たけし 2021-05-23 | 入選句 引き継ぐは父の無口と菊根分け たけし 角川俳句 6月号 星野高士さんの選をいただきました 投稿日から掲載までに3ヶ月もあるので 季節感の合致しないのは仕方ありません 生前あまり折り合いの良くなかった父の菊花鉢 特に頼まれた記憶も無いのですが 見様見真似でいじっています 知らず父と同様に無口になっている自分に微苦笑しました
絶叫をかたちにすれば飛花落花 たけし 2021-05-22 | 入選句 絶叫をかたちにすれば飛花落花 たけし 2021.05.22 朝日新聞 栃木俳壇 石倉夏生先生の選をいただいた 久々の第1席でありがたい選評もそえられていた 飛花落花の季語でいくつかトライしているが 掲句は自分なりに気に入っていたものなので嬉しい 俳句は自得が一番だが 文芸なのだから評価を得なければ独りよがり 迎合は論外だ なかなか両方を満足させる句は難しい
シスターの語る片恋春紅葉 たけし 2021-05-15 | 入選句 シスターの語る片恋春紅葉 たけし 2021.5.15 朝日新聞 栃木俳壇 石倉夏生先生の選をいただきました 春紅葉は初めてつかってみた季語でしたが 句意に遠からず近からずになっている気がしています まだ若いシスターが語る 自分の片思いに終わった恋の話を明るくするようすです 俳句は自分を詠むと教わりましたが こんな句も悪くないかな・・・・・・
春雷や通夜の写真の笑いすぎ たけし 2021-04-28 | 入選句 春雷や通夜の写真の笑いすぎ たけし 角川俳句5月号夏井いつき先生の兼題 <通>の選をいただきました 角川俳句は雑詠部門での選は多数の選者がおられるので どなたの選をいただけるかは不明なのですが この兼題部門は夏井先生お一人なのでなかなか選は難しい 久しぶりに掲句が佳作に採っていただいた 通夜に参列した際の遺影の あっけらかんとした笑顔に悲しみは増長されてくる おりからの春雷 ほとけの別れの霊音のように思える AD
鶏合せ水吹く祖父の目に気合 たけし 2021-04-12 | 入選句 鶏合せ水吹く祖父の目に気合 たけし 2021年4月10日 朝日新聞 栃木俳壇 石倉夏生先生の選を頂きました この句は私の幼少時代の実景です 祖父は軍鶏の闘鶏の差配をしていたようで 軍鶏を篭に入れて関東一円を旅していたようでした 横浜市内でも戸塚や保土ヶ谷で行われていて お祭りのように出店が出るほどの賑わいもありました 私も祖父にまとわりついて何度も行きました いざ土俵(茣蓙を敷き茣蓙で円を作って作る))に軍鶏を放つ前に 決まって祖父は口に水を含んで 軍鶏に一気に吹きかけます 軍鶏に戦いの前の気合を入れるのです 実は祖父自身に気合が入るのです 軍鶏と祖父を詠んだ句を何度かトライしましたが 今回初めて選をいただきました
耕や声のかさなる午後三時 たけし 2021-03-27 | 入選句 耕や声のかさなる午後三時 たけし 2021/3/26 朝日新聞栃木俳壇 石倉夏生先生の選を頂きました 自室の窓からの水田が 今田植え前の田起こしに忙しいところです 三時ごろになるとあちらこちらの田圃から お茶の時間を告げる声が行き交います 春耕にはずむ声 老農ばかりとはいえ何代も変わらない春のシーンです
春光や槌音はずむ地蔵小屋 たけし 2021-03-15 | 入選句 春光や槌音はずむ地蔵小屋 たけし 2021年3月12日 朝日新聞 栃木俳壇にて石倉夏生先生の選をいただいた 何年も朝のウオーキングで見かけている地蔵小屋 春耕ちかいこのおり 村人が集まって小屋の修理をしいぇいるところに遭遇した時の景 心象を詠む句が多いが 掲句のような句も捨てがたい 季節の挨拶句の感じもあると感じてもらいたい