厄日過ぐ身を締むるものみな外し 神田ひろみ
女性の本厄は33才
その年の厄日が何事もなく
過ぎて作者は安堵している
所作振舞に普段以上に気を張っていたが
心身ともにほっとしている感じが表れている
{身を締むるもの}は和服の紐ばかりではない
(小林たけし)
【二百十日】 にひゃくとおか(・・トヲカ)
◇「厄日」 ◇「二百二十日」
立春から二百十日目で、9月1日、2日ころ。二百二十日はそれから10日後。この頃は暴風雨に襲われることが多く、また稲の開花期にも当たることからその被害を案じ、農家では厄日としている。
例句 作者
物置で少年倶樂部読む厄日 星野明世
風少し鳴らして二百十日かな 尾崎紅葉
小百姓のあはれ灯して厄日かな 村上鬼城
砂濱に藻を焼く煙り厄日過ぐ 棚山波朗
川波も常の凪なる厄日かな 石塚友二
魚匂う俎板二百二十日過ぐ 青木千秋
ひらひらと猫が乳呑む厄日かな 秋元不死男
移り行く二百二十日の群鴉 高浜虚子
恙なき二百十日の入日かな 伊藤松宇
農暦いまも手許に厄日過ぐ 森田かつ子
高う飛ぶ蜻蛉や二百九日尽 松内大隠
物置で少年倶樂部読む厄日 星野明世
風少し鳴らして二百十日かな 尾崎紅葉
小百姓のあはれ灯して厄日かな 村上鬼城
砂濱に藻を焼く煙り厄日過ぐ 棚山波朗
川波も常の凪なる厄日かな 石塚友二
魚匂う俎板二百二十日過ぐ 青木千秋
ひらひらと猫が乳呑む厄日かな 秋元不死男
移り行く二百二十日の群鴉 高浜虚子
恙なき二百十日の入日かな 伊藤松宇
農暦いまも手許に厄日過ぐ 森田かつ子
高う飛ぶ蜻蛉や二百九日尽 松内大隠