赤レンガ霧笛ガス燈冬隣

赤レンガ霧笛ガス燈冬隣　



横浜はフルサトだ

都会に生まれ田舎で暮らしている

北海道/静岡/東京　さまざまな街で生きてきた

ときおりヨコハマを訪れる

この季節　人影の少ない赤レンガから海まで歩く

庭紅葉今が盛りの二人分

庭紅葉今が盛りの二人分




庭に１本の紅葉の樹がある
転居した時に植えたものでもう30年にもなる
孫が昇ったりしての得意顔も懐かしい
家族も減って今は家内と二人で楽しむばかり

たくさんの思い出が蘇る
自宅での紅葉観賞は外では味わえないものがある

顔なじみひとことそえて霧の朝

顔なじみひとことそえて霧の朝



今朝は濃い霧が発生していて一面が仙境のようだった
気温も昨日より高く気持ちが良い
いつもの用水の側道を早足で歩く
霧の中から顔なじみの散歩仲間が現れる
凄い霧ですね」
いつもよりひとこと多い挨拶をかわした

星冴ゆる他人のやうに靴の音

星冴ゆる他人のやうに靴の音



3年前の原句を推敲したものだったが
昨日の句会で好評だった

やはり優しい言葉　
共感体験が強いようだ

虫しぐれ鍵を二重に老い世帯

虫しぐれ鍵を二重に老い世帯




子供たちが巣立つと空部屋ができて
家がうんと広くなるようだ
老い世帯はぶっそうな世の中
鍵は厳重に二十鍵
虫の音はむかしとかわらない