竹とんぼ

家族のエールに励まされて投句や句会での結果に一喜一憂
自得の100句が生涯目標です

コスモスの折れるを知らぬ無人駅

2016-09-12 | 
コスモスの折れるを知らぬ無人駅




立山黒部アルペンルートへの旅はもう10年も前になる

つい先日のことのような出来事が

じつは10年も前のことなのだから驚く

大町線だったか 「ひといちば」というむじっめきがあった

駅名のユニークさと一面のコスモスを忘れない

秋団扇とぎれとぎれの会話かな

2016-09-11 | 
秋団扇とぎれとぎれの会話かな



夫婦ふたりの生活が長くなっている
初期のころはたくさんの会話があり
その会話のなかから旅行の計画ももちあがったりした
小さな孫たちの話にも花が咲いたものだった



旅行も最近は新鮮味がなくなって保養が中心
孫も大きくなって話題の中心にはいない



健康と尋常をただ願うばかりの日常がつづいている
会話もとぎれとぎれで、発展飛躍は思うべくもない



これが決して不満ではないのも寂しい気分だ

仁王門くぐりし供は赤とんぼ

2016-09-10 | 
仁王門くぐりし供は赤とんぼ



晩年はいつからのことを呼ぶのかは知らないが
現在は正真正銘の晩年だ
寺社めぐりは若い時から好んでいた
願い事なども年代や境遇で変わった
一緒にお詣りする家族友人もたくさん居たが
ここのところ一人網でが増えている



晩秋路気づけば連山怒り肩

2016-09-09 | 
晩秋路気づけば連山怒り肩




晩秋のトレッキングが楽しい

名残惜しむような高山植物に出会ったり

俗界よりは早めの秋霜を踏むこともある

望む連山はいつのまにか樹木の枝葉がおちていて怒り肩に様相を変えている

冬支度がはじまっているのだ

噴水のいざ立ち上がる武者ぶるひ

2016-09-07 | 入選句
噴水のいざ立ち上がる武者ぶるひ




噴水が身構えて一気に立ち上がるさまは見ごたえ十分だ

いくぞいくぞと一瞬のためらいがあるようにも見える

高得点を狙うアスリートの心持かもしれない

たくさんの期待を背負ってのトライなのだ

武者震いは当然だ



入選 2016/9/7 朝日新聞 栃木俳壇 石倉夏生選

渓もみじ秘湯に五体そまりきり

2016-09-02 | 
渓もみじ秘湯に五体そまりきり



山間の温泉が良い
紅葉の季節にはひとりで思いついたらすぐに出かける
最近はどこの観光地でも日帰り入浴ができるのが嬉しい
ゆっくりと湯につかり
マッサージを呼んだり
ちょっと一人贅沢なランチしたりと
楽しみはつきない
気が向けば泊まっても良い
人が少なければそれも秘湯めいていて楽しい