七月二十日

今日の新聞を見ると第一面に
京都のアニメの会社ビルで起きた
放火事件の報道写真が出ていた。
その写真を見ると放火の火が消し止められた
ビルの三階部分は特に黒く焦げてしまっている。
僕はテレビをほとんど見ないので
情報が遅れかつ情報に疎いのだけれど
報道写真から察するに
三階部分は焼け死んだというよりも
一酸化炭素中毒でなくなった方が
多いのではないかと想像する。
本当に地獄絵のような場面を想像してしまう。
学生だった頃、僕は法医学という
授業を受講していた。
法学部の授業だったけれど
僕が通っていた大学の医学部の卒業で
検死官をしていた方がその授業を担当していた。
法学部の授業を医学部出身者が担当するというのも
珍しく、興味深い授業だった。
なんと言っても授業で見る写真の
映像がむごたらしいものが多かった。
きっと先生の検死官時代の秘蔵の写真だったのだと
思う。
その中にはバラバラ殺人の死体というものあった。
あの授業に出ていなかったらそんな写真
一生見ないで終わっていたかもしれない。
そんな写真の中でやはりビルの火災現場で
一酸化炭素中毒に倒れた人が
何人も写っているものもあった。
みんな真っ黒になって倒れていて
あのさまは本当にむごたらしいものだった。
ほとんと無差別殺人に近いと思われる
放火による殺人。
なくなられた方々のご冥福を祈りたい。