おじぃの独り言

セミリタイアして第二の人生をエンジョイするおじぃの備忘録です。

2025沖縄の旅 酒甕探しの旅 ①陶眞窯(とうしんがま)と荒焼の第一人者の榮用窯

2025-01-17 05:58:13 | 旅行

久しぶりに沖縄の旅を紹介します。コロナ禍以降の旅で泡盛の古酒造り用の酒甕を探しに沖縄本島中部の読谷村に行って来ました。

先ずは、沖縄のやきもの(やちむん)の産地の一つである読谷村の「やちむんの里」から近い場所にある『陶眞窯(とうしんがま)』です。

沖縄でも屈指の、大きなやちむんの工房、『陶眞窯』。窯主である相馬正和さんは壺屋焼の窯元で修業後、1975年恩納村に登り窯を築き独立。1978年から読谷村座喜味に腰を据え、現在では10余名もの職人がいます。

『陶眞窯』の酒甕は、土は沖縄産の赤土をメインに焼締まりを良くするため、荒焼土などを数パーセント配合する事と、最上部のみ1230度で焼き上げる事で、品質を保っており、「久米島の久米仙」「瑞泉酒造」「崎山酒造」などの泡盛メーカーと取引しています。

『陶眞窯』では、工房で器づくりが体験できるほか、併設されている「やちむん&カフェ群青」で気に入った器を購入することもできます。優美なタッチで描かれた唐草柄のお皿やカップ、お茶碗、泡盛(古酒)用の酒壺作り、シーサーや琉球南蛮(荒焼)など多岐にわたり幅広くやちむんに出会えます。

酒甕には、『陶眞窯』独特の魚紋や盛龍の甕があります。

盛龍は、壺屋の伝統技術「タックァーサー」(はりつけ)を使って職人の手でひとつひとつ立体的に仕上げた一品です。この酒甕は見事な盛龍で¥189,000でした。

盛龍は古くは中国から伝わったとされ、首里城などでも各所に置かれている縁起の良いものです。

続いて「榮用窯(えいようかま)」です。県内で唯一、壺屋荒焼の伝統と技術を継承しながら、釉薬なしで自らの登り窯で焼き締めたシーサーや酒甕を造っています。土は読谷村と那覇市のものを独自にブレンド。力強さと独特の色味があると言われています。

壺屋焼の伝統を守る荒焼の第一人者で現代の名工の新垣榮用さん(あらかき・えいよう)さんが造った工房ですが、2023年に、誤嚥(ごえん)性肺炎のため那覇市の病院で亡くなっています。訪問時の工房はひっそり門が閉ざされていました。

榮用さんは登り窯にこだわり、那覇市首里石嶺町に窯を構えた後、読谷村座喜味に移っています。数多くの受賞歴があり、1996年に大がめ類や手ひねりでのシーサー制作の技術が認められ、現代の名工に選ばれました。99年に黄綬褒章を受章。NHK大河ドラマ「琉球の風」撮影用の作品や那覇空港のシーサーなども手がけています。

ご冥福をお祈りいたします。

 

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