ちょっとタイトルが難しい感じですが、
この言葉は、中世モンゴルの官僚、耶律楚材の言葉です。
「一利を興すは一害を除くにしかず、
一事を生むは一事を省くにしかず」
と読み、何かをやるよりも、今ある悪いことをやめよ、
そして何かを生むよりも、省くことの方が重要である、
ということを説いています。
今の住宅業界も、本当に全員がこの言葉の意味を深く理解し、
業界全体で無駄を除いて魅力ある業界をつくっていかないといけない、
と最近、非常に感じます。
まず工務店、大工で、段取りが悪い人が非常に多い。
思いつきで仕事をし、場当たり的にいろんな資材を発注し、
今すぐ現場に持ってこいというような依頼を業者さんにする。
だから納材業者さんの労働時間が長くなり、
配送コストもかかってしまう。
本来、着工前に全ての仕様をお客様と決定し、
収まりや施工上の注意点を事前に検証し、
全ての材料を着工前に発注しておく。
そして全ての業者さん、
職人さんが現場に乗り込む前に図面を全て読み込んで、
効率良く仕事をしていけば、全員がスムーズに仕事が出来、
みんなの労働時間が減少し、効率が上がるのです。
着工前の段取り、事前準備がおろそかだから、
現場が始まってからバタバタするのです。
結果、無駄な打合せが増え、やり直し工事が山のように出てくる。
その負荷は、最終的に現場監督や納材業者さん、職人さんにかかり、
特に会社と職人さんの板挟みになる監督さんにしわ寄せがくるのです。
また、契約前に何度も図面を描き、
その図面に沿って何度も業者さんに見積を依頼する、
旧態依然の会社も多いですが、これも業界全体を疲弊させています。
図面を描くのは、
お客様が自社に家づくりを託してくれる気持ちが固まってから。
見積は特殊なもの以外、業者さんにやってもらわない。
標準仕様を決めれば、建物の大きさによって
金額を決めることは可能です。
こうして無駄な見積も業界全体で減らしていく。
無駄を無くすことが、業界全体を良くしていくのだと思います。
まずは弊社のクライアント様と
無駄を無くしていくことを目指していきたいと思っています。
新しいことをやるよりも、今の無駄を無くしていく。
皆さんの会社は出来ているでしょうか?