鬼山竜也の住宅業界 商売の王道

良い家づくりに真剣に取り組んでいる方々が、お客様のためにより良い仕事が出来るようになるためのヒントになれば、嬉しいです。

【第5143回】 手遅れになる前に・・・

2025年01月28日 | 住宅コンサルタントとして
会社を倒産させる経営者に共通するのは、
そもそも数字に弱いということと
焦るのも手を打つのも遅すぎる、ということです。

売上高は理解できるのですが、
原価や粗利益額・粗利益率のことが
正確に理解できていない。

そして自社の販管費がいくらかかっているのかは、
もっと理解できていない。

更にキャッシュフローとなると、
もう全く理解できていないのですね。

売上がどれだけ成長していたとしても、
営業利益が黒字だったとしても、
支払いが滞ってしまっては、
会社の信用がガタ落ちですし、
二度と仕入れ先さんは取引してくれないでしょう。

手形を発行していたら、倒産です。

支払いを現金でやっていたとしても、

「支払い、待って下さい」

とお願いしたら、信用がゼロになってしまい、
その先の仕入れが難しくなってしまうのです。

支払いは、仕入れ先様との約束です。

仕入れ先様にもいろんな事情があるのですから、
絶対に支払いが滞ってはいけないのです。

だからそうならないように、
キャッシュインとキャッシュアウトを
業種にもよりますが、3~6か月先まで予測し、
資金繰りの対策を打たなくてはなりません。

こうしたことができていない経営者は、
数字に弱いというか、自社を把握できていない、
と言われても仕方ないかと思います。


次に、焦ったり手を打つのが遅すぎる、という点について。

資金繰りが大変になってから焦ったり、
それから手を打ったりする訳ですが、
いやいや、もっと前から焦って手を打たないと、
と思います。

お客様が来場してくれない。
商談できるお客様がほぼいない。
紹介も発生しない。

今までやっていたことが通用しない。

受注が激減しているので、今期も来期も赤字。

これまでのやり方を抜本的に変えなくてはならない、とか、
事業形態を変える必要があるのではないか、とか、
そもそも自分は経営に向いていないのではないか、とか、
そういう判断を早くすることで、どん底に落ちる前に
色々と手を打って最悪の状況を回避できたり、
場合によっては清算できたりする訳です。

ところが、焦って手を打つのが遅すぎると、
もうあり得ないくらいの借り入れを起こしていて、
やり方を変えたり業態を変えたり清算することが
出来なくなってしまうのです。

手遅れな状態になってから、手を打っても遅いのです。


そうならないよう、経営者は数字に強くなり、
更には常に危機感を持ち、
時代の変化や顧客の変化に合わせ、
自社をドンドン変えていかなくてはならないのです。

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