1月19日に、自宅の浴室内で、
脳挫傷が原因で演歌歌手の方が亡くなられていた、
というニュースがネットで出ていました。
お亡くなりになった方は、本当に無念だったでしょう。
そしてまさか自宅の浴室が危険だとは、
思われていなかったことでしょう。
でも、こうした悲しい家庭内死亡事故は、
実は日本は先進国の中でも劇的に多いのです。
高齢者の浴室内死亡事故は、
人口比に換算すると、ドイツの約30倍なのです。
それくらい、日本の家は危険ということを
本当に日本人は知るべきかと思います。
その理由は、とにかく断熱性能が低すぎるからなのです。
高性能住宅と言えるのは、
C値1以下、UA値で0.5以下だと
個人的に思っていますが、
この数値をクリアする家は、
北海道を除けば、日本全体で10%もありません。
大手ハウスメーカーでもこの数値をクリアしているのは、
ぶっちゃけたった2社だけですし、
都会で当たり前の建売住宅は、
当然ながらこの数値をクリアできていません。
要するに、隙間だらけで、
気密工事と断熱工事が不十分な家が大半であるということ。
性能があまりに低いため、
各部屋で暖房しないと寒いので、
局所暖房をするわけですが、
この結果、リビング20℃以上なのに対して、
暖房していない浴室や脱衣室は10℃~0℃となり、
この急激な温度差によりヒートショックが起こるのです。
正直、コロナよりも浴室内死亡事故の方が、
年間では多いのですね。
こうした事故を防ぐためには、
日本の住宅の性能のレベルを高める必要があるのです。
ちなみに、気密断熱性能が十分な家ですと、
30坪程度だとエアコン1台、
50坪以上だとエアコン2台で
家じゅうあたたかい家にすることは可能で、
欧米とおなじように全館暖房状態となって、
冬でも本当に快適に過ごせたりします。
YouTubeやSNSの発達のおかげで、
ようやくこうした現実を知る人の割合も増えてきましたが、
まだまだ少ないのが現実です。
性能的に優れた家が増えていくことで、
家庭内の浴室内死亡事故は激減します。
そのために、クライアント様と共に、
良い家を日本に広めていきたいと思っています。