昨日福岡の妹から電話があった。「誕生日祝いに元気つくしばおくったけん」とのこと。
「せきはんもいれたばい。こうたの35歳の誕生日やけん」とのこと。甥っ子の「こうたくん」も35歳になる。
昨日書き忘れたけど、天真庵の「卵かけごはん」は、福岡のブランド米の「元気つくし」。
妹が天塩にかけてつくるものだ。TPPしだいで、世界の危うげなお米が食卓に並ぶような
危機が迫っている。なにもかもが「ごちゃまぜごはん」な感じになってきたけど、個人個人の
「じかく」しだいで、明日がきまるような時代になったともいえる。
こうたくんがお中の中にいた34年前の夏、ぼくは京都の病院に入院していた。骨のがんで
右腕を切断しても、余命は一年か二年、というのが当時のお医者さんの意見だった。
出産を控えていた妹に、ぼくの病気は家族が伝えなかった。そんなこともあって、こうたくん
の生きた数と、ぼくの奇跡的な余命の数は、ずっと同じなのだ。
病院が大徳寺の前だったので、毎日大徳寺のある坊様のところにいって、禅の話をしたり、
坐禅を組んだりした。「水」が大事なので、御所の寺町通りに面した神社の名水を自転車で汲み
にいって、毎日珈琲やお茶を入れて飲んだ。奇跡的にガンは消え、手術はしたけど、半年くらいの
リハビリで社会に復帰した。正確にいうと、ギブスがとれる前に上京して、東京のSという今は世界的に
なった企業の創業期に参加することができた。
今でも「水」は大切だと思う。天真庵の水は、静岡の「硯水泉」という水を使っている。
お米を炊く時、一番大切なことは、最初に洗う水をミネラルウォーターレベルにすることだ。
炊きあがった時にカルキくささなどが残らないようにそうする。うちではブリタでこした東京水(東京の水道水)
を、備長炭をいれたポットにいれ、それでお米を洗い、しばらくおいて、「硯水泉」を入れて炊く。
説明すると「こだわりおじさん」にきこえるけど、美味い米を一生懸命つくってくれた人や、天候不良でも必死に
がんばったお米に対して、ちゃんとうまく炊いていくのには、そのくらいは当たり前だと思っている。
人の体のほとんどが水でできている。硯水泉というのは、世界で一番大きな濾過機の「富士山」がつくった
世界一の水だと思う。暑い時に冷たくした水を飲むと、「うまい」と思う。硯水泉は、常温で飲んでも美味い
と思うし、お茶や珈琲にすると、違いがわかる。なによりもこの水を使っている押上のカフェに集まる人たち
が、みんな明るくて健康なのだ。ウソだと思ったら、硯水泉をネットで検索して、おとりよせして、3か月くらい
飲んでみるといい。体の細胞が「元気つくし」になると思うよ。
さてこれから「卒啄珈琲塾」&「無茶しぃの会」だ。雨だけど、いつもの時間におきて、お店にいき、
掃除とか焙煎の準備をした。こんな梅雨のような日に遠くから足を運んで、勉強しにくるお弟子さまは
神さまみたいな人だ。一分たりとも遅刻したり、無駄にしたくないと思うのが、師の最低限のこころがまえだと思って
いる。