取材を受けた蕎麦の雑誌の最新号を読んでいたら「江戸わずらいにそばが効く」
みたいな記事があった。江戸時代に玄米を精米するようになって、「江戸わずらい」
といわれた「かっけ」が大流行したらしい。ちょうどそのころ「寺方そば」といって、精進料理
の延長みたいな形で、大豆の茹で汁(ちょうど今毎日やっている味噌作りの原点)に醤油を
入れて汁にし、そこにそば切りしたそばをつけて食べる蕎麦ができ、それがまたかっけを予防
する効能があったことで、江戸で蕎麦を食べるのが流行したらしい。
「風が吹いたら桶屋がもうかる」以上に説得力がある話だ。
味噌、醤油、酢、酒、みりん・・・そばやで使う調味料はみな「発酵食品」なので、かっけ
を予防するのは、朝そば前だったのかもしれない。
東北地方では「そばかっけ」という郷土料理がある。普通の蕎麦よりも厚めにのし、たたんで
「三角形」の形にして、囲炉裏の鍋などに入れて食べた。「そばのかけら」という言霊から由来するらしい。
「蕎麦屋の二階」というのは、時代をつくってきた。男と女がひそひそ話をする場所であり、打ち入りの前
に立ち寄ったりした場所である。だからそばやで飲む人は「かっけー(かっこいい)」と言われてきたのかもなんばん?
明日は「そばやの二階でインヨガ」の日。