休みの水曜日。味噌作りが終わった後に、「玉ノ井」のイタリアンにいく。
玉ノ井は永井荷風がこよなく愛した花街だ。震災や戦争の影響があまりないのか
どうかは知らないけれど、路地裏が網の目のようになっていて、昼間しらふで歩いても
迷子になるようなとこだ。しかも生まれつき極度の方向音痴なので、お店を始めたころ、
界隈に買い物にいくと、自分のお店にまっつぐたどりつかないことしばしばあった。
何年か前に50肩で悩んでいた時、界隈に「自彊術」(じきょうじつ)の達人のじいちゃんがいて、
なんどか通っただけで、治ったことがある。仙人みたいなじいちゃんだった。そのじいちゃんの家
の前を通ったら、「ながいこと・・・」みたいな張り紙があった。引退されたのだろう。
引退といえば、その日で「bunkan」の水曜日の「カレー」を担当するNさんが最後の
カレーの日だった。50人近くの人がきて、最後のカレーを堪能したらしい。
bunkanのなつきくんも今月末で、bunkanを卒業する。春は「わかれ」の季節でもある。
今日は「インヨガ」。2月もあと3日で「去る」。申年もまたたく間に過ぎていく。