鉄板を葺いた屋根は、重すぎて手では動かないことが分かった。いや男二人ならなんとか動く。しかし片側だけを手で押そうとすると、屋根がゆがんで全く動かない。そこで親父は手回しのウインチを取り付けた。
ロープをあれこれ掛け替えながら、カチカチと言う音と共にスルスルと屋根が開いていく。次第に広がっていく青空。感動のシーンだった。そんな風に作ったのだから自分でも分かっていたはずだが、屋根の全部開いた二階を改めてみると、それはまるで船のデッキのようだった。
そう。ここに観測機器が並ぶ。僕はこの場所を観測デッキと名付けた。
ロープをあれこれ掛け替えながら、カチカチと言う音と共にスルスルと屋根が開いていく。次第に広がっていく青空。感動のシーンだった。そんな風に作ったのだから自分でも分かっていたはずだが、屋根の全部開いた二階を改めてみると、それはまるで船のデッキのようだった。
そう。ここに観測機器が並ぶ。僕はこの場所を観測デッキと名付けた。