田切通信

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今年の演習場は!

2007-07-03 21:27:29 | その他
 総火演も徐々に迫りつつあるが、総火炎の行われる東富士演習場は今年ちょっと非常事態になっている。毒のある「チャドクガ」が異常大発生しているのだ。今年の春先の「野焼き」にその秘密がある。野焼きとは、冬を越えて立ち枯れしたススキをGWの頃に焼き払い、一面の焼け野原にすることだ。焼畑と同じで、焼くことによって新たな芽吹きを促すとともに、最も重要なのは「害虫の卵や越冬した成虫」を焼き払って駆除することだ。これがうまく行われば、チャドクガは大発生しない。ところが今年の春先の野焼きは、雨上がりの地面や枯葉が濡れた状況で強行したため、完全に焼けなかった。と言うより、半分も焼けなかったように見受けられる。そのため枯れススキがかなり広範囲に焼け残り、駆除されなかった。そいつらが、新芽の芽吹きとともに成長し、ものすごい数の毛虫が元気に這いずり回っていらっしゃるわけだ。先週の金曜日に演習場の弾着地域に入ってきたが、ススキの葉という葉に、大中小の毛虫がとまっていた。なかなかに壮観な眺めなのだ。
 この「チャドクガ」と言うやつは、なかなかたちの悪い毒虫で、あらゆる段階の状態で毒をもっている。つまり、卵・幼虫・成虫はおろか、幼虫が這い回った痕にも毒がある。特に幼虫である毛虫と成虫の蛾は、危険を感じると毒のある細かい毛を撒き散らす。この毛の先は小さな鉤になっていて、皮膚に食い込んで激しい炎症を起こす。しかも痛痒いのに我慢しきれづ掻き毟ると、被害を拡大させてしまうのだ。最良の手段は、毛虫の付いた場所にガムテープを貼って、勢いよく剥がして毒毛を抜くことだ。

 僕はこのチャドクガの幼虫、茶毛虫がわらわら居る場所を無理に通過したので、上半身の左半面に被害をこうむった。どうやら襟足から毒毛が侵入したようで、首筋からわき腹にかけて、更に左腕脇~肘~手首辺りまで激しくかぶれてしまったのだった。
今夜に至り、さすがに峠は越えたようだが、未だにぼこぼこに赤く腫れているのだった。しかも痒い!
 今年の演習場はかなり危険なのだ。