腕時計修理専門店・トゥールビヨン店主のブログです
腕時計の修理の詳細や腕時計のトリビア、店主の個人的な趣味の話などを気の向くままに書いております。
 



明日から洞爺湖サミット。
地球温暖化による環境問題も議案の一つに上がっていると思います。

おっ?今日は何だかクソ真面目な話か?

だいたい“省エネ”って言葉を初めて聞いたのは、確か店主が小学校の頃ではなかったか?
ということは30年以上前ですよ。

当時の日本は高度成長期が一段落して、車や三種の神器と呼ばれた冷蔵庫、洗濯機、テレビ、それにエアコンなども殆ど各家庭に行き渡った頃。

それまでの家電は電力をもの凄く消費して、各メーカーがこぞって省エネモデルを発売し出したのが丁度その頃。
「旧モデルの電気代より○○%安い」ってのがうたい文句。

車だってそうです。低燃費、そしてハイブリッド。
日進月歩でエコモデルが出てきます。


何が言いたいのかって?
うちは時計修理屋ですよ。
腕時計で“省エネ”“エコ”というと...

ずばり!ソーラー・ウォッチ
エコですよ~。


実は昨日の閉店間際にG-ショックのソーラーモデルを持ってこられたお客様がいました。
こんなやつ↓


カシオのG-ショックは『タフ・ソーラー』という名称。
ここに書いてます↓
 ←ほら“TOUGH SOLAR”

シチズンは『エコ・ドライブ』という名称でソーラー・ウォッチとしては他メーカーより一歩先を進んでるように思えます。

で、そのお客様は
「太陽に向けていても、すぐ液晶が薄くなる」とのこと。

基本的にソーラー・ウォッチだからと言って、わざわざ太陽に向けなくてもいいんですよ(笑)
蛍光灯などのお部屋の照明器具で十分充電します。

すぐ切れてしまう、もしくは充電しないという一番の原因は、長期間暗いところ(カバンの中、引き出しの中、ポケットの中など)に置きっ放し、入れっぱなしによる2次電池の完全放電です。
ソーラー・ウォッチの内部には繰り返し充電が可能な“2次電池”が入っています。
携帯電話のバッテリーのようなものとお考え下さい。

その2次電池、完全に放電しきったまま長期間放置していると、いざ明るい所に出してきてもなかなか充電しないことがあります。

「ソーラー時計なのにすぐ切れる」と持って来られるお客様に聞くと、殆どが引き出しあるいは時計のBOXに長い間入れっ放しにしてたと言います。

このような症状になると、2次電池の交換しか直す方法はありません。
料金も普通の電池に比べて割高ですし、交換には修理センターへ送らないといけませんから、1週間~10日間ほどお預かりになります。

正しく充電して、正しく使えば2次電池の寿命は15年~20年と言われています。
最近の電池や内部機械の性能は良くなっているので、もっと長く使用できるかもしれません。

家の引き出しに眠っているソーラー・ウォッチがあれば、今すぐ明るいと所へ出してあげましょう。

現東北楽天ゴールデンイーグルス監督の野村克也氏曰く
『王や長嶋がヒマワリなら、俺はひっそりと日本海に咲く月見草』

そんなに卑屈にならずに、貴方の腕時計にも日の目を浴びさせてあげて!(笑)


今日は真面目な腕時計のブログになってしまった...
地球環境問題を常に真正面から考える腕時計修理専門店トゥールビヨン店主。


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