田園酔狂曲

二人三脚の想い出と共に!!

逆転の詰むや詰まざるや①

2022-08-01 16:04:51 | ヒゲの盤上の世界
先日、何気にNHKの小学生将棋名人戦を見る機会がありました。
すると、熊本県からもベスト4に残ってる子がいます。
嶋田 旬吾 君です。
プロフィール紹介の画面が登場すると、ヒゲはビックラポン!?
嶋田君のお師匠さんが、あの前田祐司プロだったからです。
お元気そうな様子を見て、安堵しました。
これなら、恩讐の彼方酒(前ブログ)で一献がイケそうだ。 😊 

そして早速、準決勝戦が始まる。
対局が進んでいくと、ヒゲにデジャヴが。
嶋田くんが指した 『5三銀右!?』 の局面。
とっさに、記憶が半世紀前にタイムワープしました。
この盤面!! ・・・ 覚えがある。
ほら! ヒゲブログの ≪ 迷局プレイバック ≫ でも紹介してます。
前田祐司くんが振り飛車の局面。
その時、ヒゲ高校生が指したのが『5三銀左!?』から7五歩の早仕掛けです。
つまり、前田くんの天敵(?)たるヒゲ側の指し手を、前田くんの弟子の嶋田くんが
踏襲していた!
何という歴史の巡り合わせでしょう。
しかも、シチュエーションが、NHK杯という大舞台で再現したのだから堪らなく愉快。
        

その後、嶋田くんの3一金『エルモ囲い』で、ヒゲ達の指し手と分かれる。
まぁ、当時のヒゲvs前田の時代には、まだエルモ囲いは存在して無かったけど。
  ♪  北の街では も〜お ♫  哀しみを暖炉に〜
            襟裳(エリモ)の はるーは  ♬

局面は、嶋田くんのやや優勢に進んでいる様に見えますが、人生も将棋も
逆転のゲームです。
落とし穴が、何処にあるかわからない ・・・・ つ づ く 

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肥後に超新星⭐️誕生

2022-06-07 15:10:30 | ヒゲの盤上の世界
先ずは、5/26(木)の熊日新聞の記事をご覧いただきたい。
 

写真の小学生は、ひょっとしてヒゲの外孫じゃないか?
なるほど、同じ六年生で背格好やらもゴジラ孫にそっくりの様ですが、
残念ながら違います。
ゴジラ孫は、未だ将棋を知りません。
   
写真は、六歳の頃(?)だったか、チェスに興味を示し始めた時です。

驚きは、この嶋田くんが『全国区の小学生将棋名人』だと言うことです。
そして、将来はプロ棋士を目指すと!
熊本にも、スゴい新星が現れたものです。
ヒゲは、この記事を見てデジャヴが起きた。
もう50数年前!、昭和43年だったか?、やはり熊日新聞。
当時中学生だった ❛前田祐司くん❜ の記事がありました。
まさに、嶋田くんと同じぐらいの記事スペースでした。
『 熊本初のプロ将棋棋士か? 』 と、賞賛されていた。
そう! この昔の記事こそが、因縁の起こり(怒り)だった。
そして、当時高校生だったヒゲの嫉妬心に火をつけた!

同じ将棋というボード競技のプレーヤー。
それなのに、一人は、新聞で称賛され尊敬を得る。
方やもう一人は、生徒指導教師から罵倒されあざけりの対象に!?
前田くんは花形スター扱い、高校生ヒゲは極道者呼ばわり。
そんな侮蔑を受けた男の怨念🔥が、将棋道場に“討ち入り”の動機となった。
前ブログ《迷局プレーバック》のシリーズで、激闘の跡を書いています。
望みが、ひとつ有る。 ヒゲが元気な内に・・・ 。
嶋田くんが前田くんに次、熊本で二人目のプロ棋士となり、藤井聡太五冠と
タイトル戦を戦う姿を見てみたい!!

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学びて時に之を習う

2022-04-13 19:13:52 | ヒゲの盤上の世界
高校三年生ヒゲは授業が終わると、友達K君と隣のK大学に向かいました。
ブレハブ造りの将棋部部室をやっと見つけて、高校生は恐る恐る入った。
すると、部長らしい方が優しく手招きしてくれています。

直ぐに対局が始まり、後手ヒゲの指した2三歩に対して、何と『3四飛車』と、
ヨコ歩を取ってきた!?
     
「 ワアア~ 」 驚きです。 まさに、ひげ初めての遭遇です。
長考したヒゲは、意を決して 『2五角』 と打って停まれない汽車に。
指しながら、ヒゲは感心しました。 「 さすがに学究の館や!? 」
「 こんな難しい定跡が登場するとは! 」 と思いました。
        

当時の熊本市内の将棋会所では、絶対に見ることが無い戦法でした。
なにしろ一手一手の裏付けがないと、とても指せないからです。
だから、会所のオッちゃん達には手に負えません。
厳し過ぎる定跡だから、気晴らし目的のオヤジ将棋には不向きなハズです。
しかしながら、ヒゲには生涯で唯一の対局になるのです。
この戦法が成立するには、両対局者の “ 暗黙の同意 ” が必要だから。
そのたった一局の経験でも、ヒゲには宝物になったのです。

そして、2000年代の或る日。
先手AIマシンM山八段の、相ヨコ歩取り戦がありました。
後手番の八段が、『7六飛車』と横歩を払った場面で、AIは『7七歩』と応えた!?
何だ! コレは? ・・・ M八段は、頭を抱えて長考に沈みます。
検討室のプロ棋士たちも、「 前代未聞の新手 」 だと騒ぎ出しました。
とにかく、自分の首を絞めるような棋理に反する手ですから、解説陣も考え込みます。
観ていたヒゲの脳裏に、なにやらムラムラと記憶がよみがえります。
まるで、海底の泥土に埋没していたUボートがコールされて、突然浮上し始め
海面にボッカリと登場するみたい!
そう、40数年前に勉強していたあの『7七歩』が、解説文と一緒に浮んだのです。
    
もし、あの控え室にヒゲが居たとしたら ・・・・ 
7七歩を見て騒然とする控え室に、ひとりの老人が立ち上がり言い放った。
「 何だ、君たち! この手を知らないのかい? 
  45年位前に、芹沢八段はこの手がある事を予言していたんだよ! 」
そう! これか!! 孔子が言っていた事は。  
【 学びて時に之を習う 亦(また)説(よろこ)ばしからずや 】
~~~ 書物を読んだりして学んだ事を、折にふれて学習することに
     よって身につけてゆくのはなんと楽しいことか! ~~~
若いとき、ディープに勉強や修業を経験していたら、何かの折に再会する
かも知れません。 これが、実に嬉しいのです。

例えば、前半部の3四飛車のヨコ歩取り。
数ヶ月前に定跡書で学んでいて、突然実戦に登場。
学校で云えば、ちょっと前にたまたま勉強していた所が試験に出た!
ラッキーみたいな。(笑)
後半部の7七歩に至っては、学んでから45年の時が経っています! 
 
 

まさに、ハレー彗星的な邂逅とも言うべき巡り合わせ。
愉快ですね~。
ついでに紹介すると、前ブログ 《 奨励会三段との対局 》にも、
ヒゲ唯一の升田流棒銀の対局が、棋譜付きで登場してます。
これも、学んでから25年ほど経っての初実戦。
よろしければ、のぞいてみて下さい。 《2020.3.26分です》

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迷局プレイバック④〜恩讐の彼方に

2022-04-02 20:14:32 | ヒゲの盤上の世界
一人で2局も指したヒゲは、急いで席を空けようとした時でした。
「 マ、マ、・・・ 待てえっ! もう一丁 」 と止められる。
こうして、怨念の第3局が始まり、前田くんは中飛車を選択した。
必死に長考を繰り返しながら指し手を進める。
しかし、まるで魅入られた様に、不注意な悪手で局面をマズくした。

苦吟しながら、ジーッと相手を見つめる。
 『 この薄汚れた無名の高校生は一体誰だ?
   熊本で全く知らない相手に、俺が負けるハズはないのに? 』
3局目は、やや短手数で投了した前田くんの顔は、真っ赤になっていた。
一礼して、ヒゲは立ち上がった。

その後、前田くんはプロ棋士になり、NHK杯戦ではまさかの谷川名人を撃破する等の
大活躍をして優勝したのでした。
その対戦相手の名人を、後に店のお客さまとしてお迎えしたヒゲ。
まるで物語みたいな、こんな奇な巡り合わせは、まさに人生劇場。
     

そして現在のヒゲは、そろそろ終活の時期。
少し心残りがあるとしたら、対局後に交流もなかった事ですか。
あの時、何の “ 感想戦 ” もせずに、ヒゲは直ぐに立ち上がり、道場を後にした。
なんて、マナーの悪い所作だったでしょう。
その後悔を、帳消しにしたい。
もともと、男の嫉妬(⁈)が因での番勝負。
しかし、時は流れ人生の黄昏時。
昔の “ 確執 ” は忘れて、酌み交わしたいものだ。
あの 『 2二角打ち 』 を肴にして、熱燗を一杯!
さぞかし美味いだろうな~ 😋 
        
そうだ、熊日さんに企画してもらえないものかな!?
元々は、熊日の “あの記事” から派生した討ち入り事件(?)なのだから。
取材のタイトルは決まっている。
    【 55年ぶりの再会 〜 恩讐の彼方の美酒 】
    
いかにも、文春的に煽る見出しではないか!? (笑)
対談のMCは、熊日のH木記者で良いだろう。
あいつも酒が嫌いじゃないヤツだし、しかもS高ときてるから資格十分。 (笑)
場所は練兵町に在る、え~えと、確か土の中に潜る生き物の名前だったが?
「 オケラや~ 」 ケラは土にもぐるのが好きな虫だもの。
              
しかし、三人とも大酒呑みばかりだからなぁ、店を出る時は “おけら” になって
帰るかもしれないな・・・? (苦笑)

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迷局プレイバック③

2022-03-14 13:43:04 | ヒゲの盤上の世界
前田くんの「もう一丁」の呼びかけで、先後換わっての2局目。
一局目の早指しとはウッテ変わって、一手一手慎重に進める四間飛車の前田くん。
やはり、2局目も卑近のタイトル戦を踏みながら、今で云う対抗形になります。

当時は、大山五冠の全盛期。
その打倒(!)大山名人の急先鋒が、この山田八段でした。
特に序盤の研究を工夫して、対抗形に新機軸をもたらしてくれました。
当時モノトーンだった日本の将棋界に、色彩豊かな定跡を花開かせたのです。

この、ヒゲVS前田くんの2局目は、名人戦の手順を踏んで進行します。
ヒゲは、 △5三銀左 の山田流から、 △7五歩 と開戦する。
 ▲同歩 〜 △6四銀 〜 ▲7四歩 〜 △7五銀
 
   

すると、中学生・前田くんは、案の定 ▲6五歩 と角道を開けてきた。
角交換後、少考したヒゲ・高校生は、 2二角 と指した!?
つまり、山田八段が対大山戦で指した “8六歩” から離れる展開。
すると、中学生・前田くんは長考に沈みます。

    

《 なんだ? この自陣角打ちは・・・狙いもなく、漠然として・・・。
  第一、タイトル戦の手順を知っているだけで驚きなのに、
  目の前の相手は違う手を指してくる。
  まさか・・・! 
  熊本に、こんなタイトル戦の変化手順に踏み込む者が居るのか?
  大体、俺様が6五歩と角道を開けてごちゃごちゃすれば、
  相手はビビってくるはず。
  それが、大山流の振り飛車の極意のハズなのに? 》

前田くんは、そこから色んな指し手を繰り出します。
しかし、まるで蜘蛛の巣に絡まれてもがく蝶のようになっていきます。
やがて、動けなくなり駒を投じた。

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迷局プレイバック②

2022-03-01 19:33:24 | ヒゲの盤上の世界
さぁ、高校生ヒゲの初手7六歩に、中学生前田くんの四間飛車で対局が始まる。
盤上は、当時のタイトル戦『大山名人VS山田道美八段の手順』をなぞって進んだ。
      
手順を踏みながら、ヒゲは感心した。
「 ほう!? こいつも大した者たい。
  プロ棋士を目指すだけあって、タイトル戦の棋譜は知っているんだ。 」

ところで現在は、藤井聡太の五冠戴冠やらで、将棋界は華やかなムードです。
今や女性たちの参加は当たり前、各種イベントでは棋士はスターですね。
   
           
     
55年程前、大山康晴さんが五冠王になった頃の将棋界は、全く違ったムードでした。
先ず、将棋をする女性はほとんどいません。
そして、「 棋士と言うより奇士か? 」と見る目が多かった。
或いは、将棋指しという名のヤクザな職業のイメージ。
まるで、奇ッ怪な人間を見るような視線が痛い。
        
高校生ヒゲには、そんな視線がきつかった。
映画・王将の “坂田三吉” の暗い映像が影響しているのか?
特に熊本では、ダークなイメージが払拭されないままでした。
          
将棋は、日雇い・博打打ちのするモノ。
教師や銀行員は、囲碁を打つとされていた。
だからでしょう、保守校Sの生徒指導教員がヒゲの将棋活動を罵倒したのは。
そんな熊本の風土ですから、ヒゲ高校生が将棋をしていることは、
親にも絶対の秘密(!?)でした。

さて盤上では ・・・
前田君は大して考えることなく、道場でのいつも通りのチョー早指しを続けます。
そして、ヒゲがタイトル戦の手順から離れた手を指した暫く後、
不思議な顔をして駒を投じた前田君から、「もう 一丁!」と声が掛かった。

          ~ ~ ~ つ づ く ~ ~ ~ 
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藤井聡太とプロブレム

2022-02-20 15:22:50 | ヒゲの盤上の世界
さて、藤井四冠(当時)のチェス・プロブレム大会参加のニュースが話題になった。
ずっと以前のニュースでは、将棋の羽生善治さんが外人とチェス対局するのが話題になった。
こんな風に有名人が絡まないと、日本のチェス界はスポットライトを浴びないのか?
ちょっとおもはゆい気がしますが、まぁ、そんなモンと諦めるしかないかも。

前ブログでは、米国の月刊誌に登場したchess・problemを紹介しました。
ついでと言うとナンですが、今日は日本人が創ったproblemをお見せします。

所で、将棋の世界には、詰め将棋と云う分野があります。
藤井四冠も、超が付くほどに得意としてるワールド。
その詰め将棋のほんの一分野に、『曲詰め』と云うマニアックなフィールドがあります。
詰め物で、字や形を表現したものですね。
特に昭和40年代の日本には、多くの詰め物作家が輩出していました。
天才・若島 正くん、奇才・山田修司氏など多士済々。
その中のお一人、巨匠・柏川香悦氏の『詰将棋半世紀』からの作品を紹介します。 
当時の二上八段連勝を記念して、二の字を表現した曲詰めです。
     
    

刺激を受けた学生ヒゲも、チェスでこの曲詰めに挑んだ事が。
自著チェス・ノートの表紙の次ページにデザインしたものです。
       
chessの字の、頭のCを表現した曲詰めですね。
    

上梓した時代の日本では、あさま山荘立てこもり事件が起き、
またロッキード田中疑獄がうごめき始めた頃でした。
世界では、米国のBフィッシャーが、ソ連チェス界のスパスキーに挑む頃。
日本にはやがて、恐怖のオイルショックの時が訪れました。
ヒゲのプロブレムは後に、東 公平さんのご厚意で、近代将棋に載せて頂きました。
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迷局プレイバック①

2022-02-10 18:15:42 | ヒゲの盤上の世界
《1月30日》 何気なしに、将棋フォーカスの『名局プレイバック』にスイッチオン。
目も覚めやらぬヒゲは、懐かしい名前に遭遇したではありませんか!
86年NHK杯優勝の主役 『 前田祐司七段 』 です。
             
その当時、ヒゲは仕事が忙しくて、NHK杯戦は観ていませんでした。
名局プレイバックでは、その時の様子を詳しく紹介してありました。
なるほど、当時の彼は、ひねり飛車で快進撃したのか?
取材映像でのロングカクテルの飲みっぷりからすると、イケる口みたいだ。
その闘いぶりを見ていたら、何故かヒゲはムラムラ~と!?
昔のブログをリメイクして、再登場させたくなったのです! (笑)
         

その日、高校生ヒゲは、50cc原付きで南熊本方面に向かった。
積もりたる遺恨を晴らす、つまり “ 討ち入り ” の為です。
保守校Sで、全国高校選手権への “ 出場を許されなかった ” ヒゲ。
それどころか、教員からは将棋を指すことを激しく罵倒されたのです。
 「 ナニイー💢 将棋だとおー? 」
一方、同じ頃熊日新聞では、 “ 熊本初のプロ棋士か!? ” と持ち上げられる
中学生の前田祐司くん。
その180度違う処遇が、オトコの嫉妬を膨らませたのかもしれません。
ヒゲは、ドロドロと溜め込んだ怨念(?)を祓うべく、“ 立ち合い ” に臨むのです。
               
初めて入る前田道場。
前田くんと手合わせを望む大人たちが、列をなしていました。
やはり、新聞記事の影響が大きいのでしょうか。
ヒゲも順番待ちしながら奥を見ると、前田くんの親父が対局しています。
その盤側にはコップが置いてあり、一升酒が据えてありました。
時々、盤上を千円札が行き交います。
なるほど、この光景が、S高校の保守教員をしてひんしゅくを招いたのか?

さて、師範代の前田祐司くんは、バッタバッタ(!)と、まるでハエでも叩き落とす
みたいに、大人の有段者を次々に片付けています。 
   「 ハイ、つぎ! 」
ヒゲの番です。 高校生は、畳に正座してから深々と頭を下げて挨拶した。
   「 先生! よろしくお願いします。 」 と。
中学生・祐司くんは、鷹揚に 「 おう 」 と応じた。

              ~ ~ ~ つ づ く ~ ~ ~ 
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藤井聡太と「ちょっと待った!?」

2022-01-28 16:30:30 | ヒゲの盤上の世界
ネットニュースを見ていたカァちゃんがわめく!
掛川城で行われた王将戦第一局でのことである。
解説者・森内九段の、「8六歩」は「藤井4冠だから許される」との発言をヒゲに伝えた。
全く局面を見てないが、何となくその盤面が浮かんだ。
     

ほら、最近のブログ “ ちょっと待った ” での銀星八段との対局。
ヒゲの △9五歩 からの仕掛けの局面。
端歩を突き捨てた後に、 △8六歩 と突っ掛けた。
これが、今日のテーマ盤面。 
     
     ( 例によって、逆表示なのには御勘弁ください。 )

それに対する銀星八段の対応は、 ▲8六同歩 か ▲8六同銀 しかないところ。
この局面での悩みの分岐点。
「 どちらにするか? 」 判断につい時間を費う。
同銀は無難な選択に見えるが、後々に6筋の弱点として現れる可能性。
同歩は、その“空いたスペースの8七”に、何時でも(!)歩を打たれるのが悩ましい。
この △8七歩 に対しては、 同金 と応じるか?
もう一つは △8五歩 と継ぎ歩の攻勢にも気を使う。
▲同歩 と応じると、 △8五同桂 が怖い。
無視すれば、 8六歩 と進められるのがキツい。

銀星八段は ▲8六同銀 と応じたが、これが ▲8六同歩 と応じたと仮定します。
コレを、聡太君が指した 8六歩 の盤面と比較すると!
ヒゲは歩兵をひとつ《犠牲》にして、 8七 の地点に空間を空けさせています。
一方、藤井四冠は “何の見返りもなく” て、自ら 8七 に穴を開けた!
これが似て非なるモノの大違い!
もう一つは、渡辺王将から、いきなり 6五桂 と跳ばれて、歩損のリスクも。

冒頭の森内九段のセリフ 「 藤井四冠だから許される! 」 そんな波紋の一手。
例えば、昔の奨励会員がこの手を指したら、破門の一手でした。
いやあ、世の中の変化にはついて行けませんワ~。 (苦笑)
         

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机に突っ伏した天才少年②

2022-01-16 18:44:18 | ヒゲの盤上の世界
さて、 △4六歩 とカウンターに。
    
深浦九段は ▲2四歩 〜 3四歩 〜 2五歩 。
なるほど、こうやるのか!?
それにしても、九段の指し手がやたらと早い。
ひょっとして、全て研究手順か?
そして、藤井三冠が放った勝負手 3六歩 で、局面は止まらない汽車モード。

藤井くんの売ったケンカを、深浦九段が買ったのだ?
そう来なくっちゃあ! (笑)
九段は、 ▲4五銀 と 桂馬を犠牲にして踏み込んだ。
    
犠牲の見返りが、 ▲2四歩 なのか?
先行投資的だから、不安もあるが ・・・・ 。
聡太君は儲けた桂で、 △3一桂 としっかりと受けて大丈夫そうに見える。
しかし九段は、 ▲5六銀 とぶつけて来る。
コレも、ヒゲには信じられない。
言うなれば、天皇陛下を護るべき近衛兵が、守備を放棄して攻撃軍に加わる様なもの。

こうして質駒に確保しといて、 ▲2三銀 から ▲3四桂 。
なるほど(笑)、巧妙に出来てるモンだ。
この3四桂なんて、新鮮に感じる。
    
しかし、聡太君も手筋の △2八歩 から 3七歩成り と、3六歩の顔を立てる。
だが、九段は許さん(!)とばかり、 ▲2三飛車成り と飛車を犠牲にしてきた。
△同玉 に ▲4二桂成り △同角 までしてから、悠々の ▲5六歩 か? 感心する。

そして藤井くんは、 3七のト と連動すべく △3四玉 とexodus(脱出)を計る。
そこに、大魔神のごとく立ちはだかる ▲2六金 ! エジプト脱出は許さない。 
          
しょうがない藤井君は、まるで巣壺からヌレーッと逃げ出すタコのように △4三玉 。
しかし、九段の ▲4四歩 が痛い。
    
コレは取るしかないが、 ▲6五歩 がKOパンチ。

藤井玉は、 △5四玉 と逃避行する。
こんな時に事件(?)が起きやすい。 『 読み抜け 』 が生じ易いのです。
包囲網に穴が開いて、ベトナム戦争並みの泥試合になりがち。
解説者とヒゲが次の手は、 5二銀 を予想してたら、九段は ▲7二銀 !?
ヘエエー、こう指すのか。
その後の ▲6三銀成らず ! なるほどね~~
やがて矢尽き刀折れ、三冠は投了。
初手からほとんど “なす術なく” 敗れてしまった藤井聡太くん。
そして、N杯史上最高に素晴らしい(?)投了直後の画面が映された。
天才少年が机の上に突っ伏してまま、顔を上げることが出来ないシーンが感動的!
       

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