田園酔狂曲

二人三脚の想い出と共に!!

目黒のサンマ

2023-05-13 20:54:41 | よもやま話・料理編
❝ 目黒のさんま ❞ と言う落語があります。
もう、ほとんど耳にする事もないような? 死語になったのでしょう? 😞 
確か、江戸時代のお殿さまが、庶民の暮らしを見てみたいと、
お城から抜出した時の話しだったかなぁ~?
目黒と言う鄙びた所で、庶民が七輪で脂がのった魚を焼いていた。
           
焼き上がったサンマを所望したお殿さまは、いたくお気に入りに。
           
お城に戻ったお殿さまは、その秋刀魚を懐かしんで家来に命じる。
お城の司厨係が用意するが、あまりにも脂がキツいから、蒸して脂を落として
提供したところ、グラリとした殿様が言った。
       「 やはり、サンマは目黒に限るナ 」

そして現在の日本 ・・・ 
❝ 七輪 ❞ で、もうもうと煙を上げて焼かれたサンマを、知っている世代は
ごく僅かな高齢者層だけに。
それ処か、脂がのったサンマを食べた日本人も少なくなったのでは。
七輪と言えば、今度の大地震に見舞われた輪島名物の筒切り七輪は、
大丈夫だったのか?
昭和ジイは、心配でおこなえん。😟 
            
やっと捕ってきたサンマは、痩せたソクラテス状態の近頃。
脂は全く無い上に、漁獲量が少ないので高価過ぎる。
焼くと、殿様が食べた蒸しサンマの様にパサパサです。
もう、ヒゲの目が黒い内に、昔の目黒のサンマはいただけ無いのか?
海流変化のせいか?
或いは、クジラが増え過ぎて、サンマを食い尽くしているのか?

そんな時、熊本県牛深から朗報が届く。
牛深には、かって伝説(?)がありました。
30年毎に、イワシの大群が押し寄せると。
その群れを捕まえて、発泡スチロールの箱に沢山の鰯を氷詰めにして、
熊本市内に発送してました。
市民は、その夜は目黒の殿様気分で、イワシの塩焼きを堪能したのです。
その伝説の30年ぶりの大漁の知らせなのです。
      
ヒゲは、漁れたてイワシを手に入れて、たらふく喰えると、
楽しみにしていたのですが ・・・ 。

買い物から帰ったカァちゃんが、しょんぼりして言いました。
「 熊本のイワシは、全く無かったよ。千葉やら大阪のばかり。 」
店の人が言うには、牛深のは中央送りばかりなんでしょうねと。
寂しいもんですね。 地元で食べれないんなんて!
流通が便利になるのも、善し悪しな事に。 😰 
ヒゲみたいに、昔を知るロートルには寂しい事でした。

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コメント (3)
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