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こんにちは
小野派一刀流免許皆伝小平次です
連続でお送りしておりますこの度の『移民政策』について
いよいよ法案の中身が少しずつあきらかになってまいりました
引き続き、移民法案の土台となる現行の『技能実習』という在留資格を見てまいりたいと思います
前回、この技能実習のあらましについてふれましたが(前回記事をご参照ください)、今回もう少し詳しく見つつ、どれだけおかしなことが起きているのかご一緒に見てまいりましょう(基本的なことについては前回の記事をご参照ください)
『技能実習』という『在留資格』には、大きく分けて『企業単独型』と『団体監理型』の2つがあります
企業単独型は文字通り、そこそこ大きな企業が、海外の現地法人や関連会社、取引先の従業員を技能実習生として受け入れるパターン
今連日マスコミで『最低賃金が守られていない』とか、『時給300円で残業させられていた』など、泣きながら外国人技能実習生のインタビューなどの報道、野党も国会でそんな現状を訴えていましたがそのほとんどがもう一つの『団体監理型』という技能実習の中で起きております
この団体監理型という技能実習は、おもに中小企業協同組合などの『監理団体』と呼ばれる第一次受け入れ機関が、外国の『送出し機関』という、まあ、人材派遣会社のような企業等と提携し、人手不足で外国人を雇用したいと希望する中小、零細企業や個人事業主の間を取り持ち、雇用させるというものであります
この監理団体のお役目というのは、今取りざたされている最低賃金以下で働かせるだとか、不当な残業をさせる等、関連労働法令違反がないよう受け入れ企業を監督することなのです
その他技能実習生が病気になったとか、悩みがあるとか、そんな時に母国語で対応し、技能実習生を『保護』することもこの監理団体の重要なお役目です
以前はですね、この監理団体ってのもいいかげんなところが多く、それこそ監督義務なんか果たさず、『監査』と呼ばれる実態の調査や技能実習生への聞き取りなどを、『やったことにして』3か月に一度、入国管理局へ報告書を提出したりしていたわけです
ところが以前より人権人権、騒ぐメディアや、外国の人権団体からも転職もできないこの制度は『奴隷制度』だ!なんて批判も多かったものですから、入国管理局の締め付けがかなり厳しくなりまして、いいかげんなことやっている監理団体は結構な処分を受けるようになったのです
上記の『監査報告』などに対し、虚偽の報告なんか出してバレたりすれば、重い処分として5年間の技能実習生の受け入れ停止なんてことになったりします
それは企業で言えば『営業停止』、事実上の『倒産』みたいなものですから大変です
さて、それをふまえて現状を見てみましょう
実はこの小平次、外国人の在留資格の認定や変更、更新といった手続きを自分の生業の一つとしておりまして、この技能実習についても関わりを持っているんです
今野党やメディアが言ってるような
『法定の最低賃金以下で働かされた!』
とか、技能実習生の失踪の理由が
『より高い賃金を求めて』
なんてこと
ほんとなんですかね
報道などを見てますと、技能実習生側の言い分ばかりが伝えられ、使っていた側の言い分なんててんで無視されているように思います
まるで、技能実習生を受け入れている企業が一方的に悪い、みたいな感じで
先日立憲民主党が
『失踪した技能実習生の7割近くが最低賃金以下で働かされていた』
なんてことを発表してましたが
小平次の知る限り、これは完全にウソ!だと思いますよ
あんまり適当なこと言ってますので、立憲民主党本部へ電話してやりましたよ
『いったい何のデータに基づいてこの数字を発表したのか』って
曖昧な返答しかありませんでしたが…
先にも述べたように、今は入国管理局や、新設された『技能実習機構』ってとこの締め付けが厳しく、いいかげんなことやってましたら『お取り潰し』になってしまいます
監理団体で仕事をしている人たちは、ごく普通のサラリーマンですから、お取り潰しになってしまうと、つまり『失業』、大変なことになるわけです
ですからみなさん真面目に法に従い、賃金台帳や出勤簿などをかなり細かくチェックしてますよ
小平次も仕事柄、相当数の企業の賃金台帳などをチェックしてますけど、ここ数年、法定最低賃金以下で技能実習生を働かせている企業や個人事業主なんて見たことありません
そもそも『失踪した技能実習生』とは、つまりその時点で『不法就労者』であり、期限を過ぎれば『不法滞在者』です
そんな立場にありますから、見つかれば強制的に帰国しなくてはならなくなるかもしれません
そんな人達ですから、どんな風に聞き取りしたのか知りませんが、当然自分たちの立場を守ろうと、失踪の理由を作るはずです
『より高い賃金を求めて』
もともと母国にいる時、雇用条件を示し、それで納得して日本にやってきているわけですが、建設系など、きつい仕事をしながら『法定最低賃金』…
コンビニなんかで、若い留学生かなにかの、同じ国の女の子が自分より高い時給でアルバイトしているのを見たりすれば、まあ『より高い賃金を求めて…』ってのもわからなくはないのですが
留学生なんかはそれなりに日本語の勉強して、そういう何かしらスキルを持ってやって来て、住居や生活なんかの一切は自己責任でやらなきゃいけないんです
出稼ぎ労働的技能実習生はロクに日本語も話せず、住まいは用意され(家賃は払いますが)、その他何かあれば監理団体職員がすっ飛んで行って病院に連れて行ったり、悩みを聞いたり、入国、帰国の飛行機代だって自分で出すわけではありません
つまり、過剰に保護されているのです
『より高い賃金を求め』るのであれば、自らのスキルを高めるくらいの努力をしなくてはなりません
失踪している実習生のほとんどは、日本語もロクに話せません
失踪した直後、すぐに居住できるような住居だってあるはずありません
そんな状態で失踪するってのは、つまり手引きしている人間がいるってことです
中国やベトナム人には、もはや組織的に人身売買的なことをやっている連中が間違いなくいるでしょう(日本人も加担している)
本来問題にすべきはそっちでしょうよ
入管だって人権気にしすぎて、失踪した『不法就労者』を発見したって、自分たちの手は汚さず、監理団体に『速やかに帰国するよう促しなさい』というだけで監理団体まかせです
先にも述べたように、監理団体の職員さんなんて、みんな普通の会社員です、素人です
そんな人たちに、何か危ない連中が関わっているかもしれない不法就労者や不法滞在者の身柄を確保し、『速やかに帰国するよう促しなさい』ってんですからどうかしてます
『人権がー!人権がー!』
ちゃんと見るとこ見ろよ野党!
それに合わせて、法案通すこと優先するあまり
『外国人に対して自国の価値観を強制するようなことがあってはならない。お互いが尊重し合えるような共生社会の実現に向け、環境整備を進めていく』
と言って、より、監理団体や企業への締め付けを厳しくするであろう事なかれの自公与党!
いいかげんにしろって!
御免!
※次回、現行制度と本法案(まだロクに中身が決まってませんが…)の矛盾点などを実情を見ながらお話ししたいと思います