浜千鳥図鐔 (鍔の歴史)
浜千鳥図鐔 東雨
先に紹介した帰雁図苫舟図鐔のように、薄肉に仕上げており、画面構成意匠は瀟洒な文様化された風景。琳派の文様化とは異なり、江戸好みの風合いがある。安親、奈良派は千鳥に題を得た多くの作品を遺している。このような文様化の途中にある作、さらに文様化が進んだ干網に千鳥の透鐔は余りにも有名。この鐔は、泥障形の鐔の造形は地紙散らしの形紙のようにも感じられ、地紙に軽やかに描かれた墨絵になる浜辺の光景、といった風情。先に紹介した安親の先輩格に当たる利治と浜松千鳥と比較鑑賞されたい。安親の技量の凄さはだれもが認めるところだが、利治も決して負けてはいない。総じて奈良派の資質の高さが窺い知れよう。東雨は安親の号銘。81.2ミリ。
浜千鳥図鐔 東雨
先に紹介した帰雁図苫舟図鐔のように、薄肉に仕上げており、画面構成意匠は瀟洒な文様化された風景。琳派の文様化とは異なり、江戸好みの風合いがある。安親、奈良派は千鳥に題を得た多くの作品を遺している。このような文様化の途中にある作、さらに文様化が進んだ干網に千鳥の透鐔は余りにも有名。この鐔は、泥障形の鐔の造形は地紙散らしの形紙のようにも感じられ、地紙に軽やかに描かれた墨絵になる浜辺の光景、といった風情。先に紹介した安親の先輩格に当たる利治と浜松千鳥と比較鑑賞されたい。安親の技量の凄さはだれもが認めるところだが、利治も決して負けてはいない。総じて奈良派の資質の高さが窺い知れよう。東雨は安親の号銘。81.2ミリ。