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鹿児島県職員・教職員 離島研修資料

2014-11-21 00:28:56 | Diaries
町長選挙(『オール讀物』2006年1月号)「精神科医・伊良部シリーズ」の3作目

登場人物
伊良部 一郎(いらぶ いちろう)
伊良部総合病院の神経科医師。「カリスマ稼業」の時点で37歳。伊良部総合病院は戦前から名門として知られており、病院の裏手で幼稚園も経営している。神経科は病院の地下にある。デブで、注射が好き。『いらっしゃーい』と甲高い声で患者を招き入れる。性格は5歳児並である。両親を「おとうさん」「おかあさん」と呼び、一度拗ねて引きこもると、母親が出てくるまで直らないマザコンであるが、「母親を呼ぶ」と脅されるとすぐに部屋から出てくるなど畏怖の対象でもある。
マユミ
伊良部の助手の看護師。ミニの白衣を身にまとったスタイルの良い若い女。伊良部のことなら大抵知り尽くしている。「オーナー」で初めてまともなセリフが登場し、「アンポンマン」ではギターのローンがある、パンクバンドを始めたと語るなど私生活の一面が垣間見える。
田辺 満雄(たなべ みつお)
「オーナー」主人公。78歳。あだ名はナベマン。「大日本新聞」の代表取締役会長で、プロ野球球団「東京グレート・パワーズ」のオーナー。死への不安を抱いており、棺桶を連想させる暗闇と狭い場所が怖く不眠症に悩まされる。神経科の専門医として伊良部を紹介され、受診する。医師会の理事である伊良部の父親とは知り合い。
安保 貴明(あんぽ たかあき)
「アンポンマン」主人公。小太りの体型から、あだ名はアンポンマン。東大在学中に、インターネットのホームページ作成サービスの会社「ライブファスト社」を立ち上げ、瞬く間に急成長し、IT長者に成り上がった。プロ野球チームの買収騒動で一躍有名になり、著書「稼いで悪いか!」がベストセラーとなった。文字を書く習慣がないので、平仮名がどんなだったか思い出せず、症状を心配した秘書により神経科を受診する。
白木 カオル(しらき カオル)
「カリスマ稼業」主人公。女優。44歳。元・東京歌劇団員。若さと美貌をいつまで維持できるか気に病んでいる。カロリーを抑えた食事を取っているが、周りに見栄を張ってつい脂っこいものを食べてしまった時など、一刻も早く消費しなければ落ち着かない。付き人の久美はマユミとバンド仲間。
宮崎 良平(みやざき りょうへい)
「町長選挙」主人公。東京都庁職員。9カ月前に、離島研修のため伊豆半島沖合の島・千寿島に出向してきた。任期は2年。役場の職員は全員二つの派閥にきっぱり別れており、互いを罵り合う勢力争いに辟易する。熾烈な争いを繰り広げる町長選挙が繰り広げられ、両陣営から支持者になるよう迫られる。食欲不振と胃痛に悩まされ、島に来た伊良部に相談する。