新笠通信 奄美電信版

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きみは ひよこダッシュを 知っているか

2009-10-31 22:46:36 | Diaries
ひよこはうまれてから60日たっても「ぴよぴよ」となきます。

はじめて「こけこっこー」と鳴くのは、産まれてから何日目くらいになるのかを、みなさんは知りたいですか。

にわとりは、顔の近くにあるものをするどいくちばしでつつきます。

にわとり小屋の中をよく見ようとして、あみに目を近づけすぎると、のぞきこんだ人の目がくちばしでつつかれてしまうことがあります。

目にくちばしがとどいてしまうほど近くに顔をよせて、じっとのぞきこまないよう気をつけましょう。


あきになって、ほめられたことがうれしかったです。たのしかったです。

2009-10-29 17:28:52 | Diaries
他人の家に訪れるときには、どのような目的があるのかを伝えます。

私は誰であるのかを伝えます。
名乗った人物が本人であるということを証明できるのはどのような団体・個人であるのかもあわせて伝えます。

どのような要件で訪問したいのかを説明します。

訪問してよいかどうかを確認します。

電話や手紙で確認するのですよ。

電話にでるでないは、電話をかけられた側の自由です。

手紙に返事を出すかどうかも送りつけられてきた側の自由です。

事前連絡なしで自宅に訪れてきた人物に応対するかどうかは、訪問された側の自由です。

自宅は公共の窓口などとは違うので、訪問者の事情などにかまう必要がないのです。


お役に立ちましたでしょうか

これで日本全国のどのお宅に対しても訪問してよいかどうかを確認することができるようになりましたね。

またどのような団体に対しても個人の事情に対応してもらうため訪問してもよいかどうかをあらかじめ確認することができるようになりました。


何月何日の何時から何時ぐらいにかけて、訪問先のどのような部門、あるいは何という名前の担当者あるいは訪問先の家の人があなたの用事に対応してくれるかどうかといったことを調べることができるようになりました。

どこのおくにでも通用する訪問のしかたといったことがひろまると、若者の将来につながります。


飛び込みで訪問する例がみられるのは、訪問先ととても親しいか、手当たり次第の営業先となっているかのいずれかのためです。


ご家族のかたが元気にされているということはとてもよいことです。

署名を規制すると大幅な改善が期待できます

2009-10-27 17:47:17 | Diaries
鹿児島県奄美市の笠利町地域の選挙運動にはこのような特徴がみられます

奄美市に合併する前は大島郡の笠利町であった地域に限った例です

今回の場合だと、選挙の前には朝山毅という候補者の後援会に加入するよう勧められます

笠利町に在住している有権者ほとんどすべてに、選挙前1ヶ月の頃に朝山候補後援会に加入するかどうかの意思確認が行われます

後援会の運動員が持参してくる後援会加入者名簿に署名することによって後援会に加入したことを勧誘された本人が認めるということになります

署名を集めてまわる後援会の運動員は、地域の全世帯を一軒一軒まわってお年寄り世代を中心に各年代から署名を集めます

今回立候補予定の元笠利町の町長=朝山候補を応援する後援会に加入する署名を地域に在住しているすべての世帯の各個人から募ります

運動員は訪問した先で、その場で署名用紙に氏名を記入することを求めます

後援会に加入するかしないかどうかを訪問した先でその場で即決するように促してきます

その場で署名するということは、後援会の会員として名を連ねるということになります

署名用紙(後援会加入者名簿)には一枚の用紙に数十名の氏名が記入できる空欄があり、その空欄は近隣の各世帯で書いてもらった署名でほとんど埋っているみかけになっています

ほうぼうで集めてきた直筆の署名らしいものの一覧を見せながら、その場で署名するのかどうかという意思表示を運動員はせまってきます



ここの地域に限っていえば、町在住の有権者は、選挙前に勧誘を行っている立候補者の後援会に入会してから、投票日当日を迎える。というように、選挙日より以前に、自署による意思表示をせまられることが避けられなくなるような状況におかれています。奄美群島の一部地域だけでしかみられないような特殊な選挙活動が行われているといえる状況になっているといえます。

特殊な事情を例にしてひとつあげるとするならば、それは、後援会への加入率、これが想像もつかないほど、高い。ということがあげられるといえます。

実際の選挙そのものの投票率、おおむね80%台が記録されるというのもさることながら、選挙日までに誰もが後援会に入会しているといえるほどに、加入率が高いということがいえるのではないでしょうか。

立候補者が2人の選挙戦であるとするならば、有権者のほとんどがいずれかの陣営の後援会に加入した状態で、選挙日当日を迎えることになるといえます。


後援会の機能としては、加入者の名簿管理というのがひとつあげられるといえます

奄美群島各島に赴任してくるような公務員には考えられないことかもしれません

町内すべての集落で、後援会の会員名簿が運動員によって作成されることになります

後援会は、誰が署名をした、誰が署名しなかったというようなことを、各集落の運動員が集めてきた署名を集計、インデックス化(50音別、地域別などにわけて記録)することで、すぐに調べることができるようになります


この地域の選挙の特徴は、後援会加入にあるといえます

地域に古くから住んでいる人は、どちらかの陣営の後援会に加入したことの証拠にもなる署名というものは選挙のたびに毎回書かされるものだというような感覚でいる点に特徴があるのではないかと考えられます


古くから住んでいる住民のほとんどが後援会に加入することを勧められた上で投票日を迎えるというような現状にある中で、署名をしないという意思表示を運動員に対して示すことは、その場で特定の候補者への投票を断るという宣言をしたこととほとんどかわりがないこととして受けとられるといえます

きょうは奄美警察署の人にも奄美市の選挙管理委員会の人にも立候補を表明している朝山、指宿両陣営の人にも私が言いたいことが伝わることを期待しています

奄美市長選挙とは関係のない地域外の日本人にもわかるように一生懸命丁寧に説明しようと試みているわけです


奄美市笠利町では、朝山氏の後援会に加入するかどうかといったことは各集落の運動員によってもうすでに調査されている

といいきれるともいえます

いいかえると、朝山氏に投票するかどうかといったことは、各集落の運動員によってもうすでに集計されているというような感じになります

朝山氏に投票するかどうかは、後援会に加入を勧めるついでに署名することも要求することで、だいたい調査できるということになります


町内全世帯を一軒一軒戸別訪問、署名運動してまわるということには、選挙前に後援会側の立候補者がどれほど得票できるかある程度予測できるようになるというだけの意味はあります

奄美市の選挙管理委員会が、後援会加入の意思表示とあわせて署名までをも求めるという勧誘のしかたには改善の余地があると認めると、より公平性、透明性の高い選挙が実現されることになります

選挙管理委員会のあり方に積極的な意見がよせられると、より健全な選挙運営が実現されるのではないでしょうか

奄美市選挙管理委員会 宛

2009-10-25 12:26:12 | Diaries
2009年10月25日午前11時半に来月11月22日の奄美市長選挙に立候補を予定している朝山毅という人物を応援しているという者が訪れました

朝山候補を応援してくれる人の署名を集めているので、持参してきた署名用紙にサインしてくださいとのことでした

奄美警察署の署員ひとりひとりにもサインを求めにいくのかな?

商業銀行の自主性を尊重する の反意語は

2009-10-21 07:31:38 | Diaries
商業銀行の自主性を尊重する の反意語は

財務省サイドで圧力をかけてなにがなんでも融資を実行させる

メインバンクからはずして別の銀行に融資させる

民間企業の私物化はなにがなんでも避けるべきものだ

文民が軍隊を統率するシビリアンコントロールの感覚で

コスト感覚に乏しいほうの文民が中央銀行以下を掌握すると、

私有財産の否定を、政府が主導して行っていくという指針を示すことになる。

すなわち、国内で蓄積された個別に私有されている富は、お国のために適せん没収、消費することができる。

となる。

そんな国と活発な資本取引、商取引を続けていたらいずれ日本国内の公共の福祉に用いるという名目のために、徳政令的に資産を没収されてしまうと海外資本の運用者は感じることになるだろう。

財政政策と金融政策の分離というものの本質をもう一度見つめなおさないと、自由経済は推奨されるようなものではないという国の姿勢をよりいっそう示すことになる

軍隊と同じように金貸しは公共の場でプレイヤーとして政治に影響力を及ぼすことを許されていない。

プレイヤーとしての発言力を封じられている、あるいは自主的に自粛してきているわけです。

自由経済の参加者が財政政策によって苦痛を受け続けているとの認識で一致してくるようになると

形だけ国のほうをむいているという本質がより徹底されていくことになります


誰も公共の福祉などを考えなくなるという流れがよりいっそう加速していきます

金貸しが意思をもつようになると、一方的に国から離れていくようになります

軍隊が意思をもつようになると、国とは無関係に自主的に行動をとるようになります

プレイヤーとしての意思をもたなければならないという危機感にさらされたから主体的に行動するようになるのです


プレイヤーとして主体的に行動させていたら公共の福祉を損ない続けることになるというわけで、郵便局の自治権が外部へと移ったわけです。

日本航空に自主的に営業を続けさせていたら、公的資金注入額、税金投入額が膨らみ続ける、莫大な量の税金が必要になるという見通しがたっているから外部が騒いでいるわけです。

商業銀行の自主性を尊重する

2009-10-20 22:14:40 | Diaries
だらだらやっていると、投機的資金がどっと流れ込んできます。

国にしても、一般投資家にしても、底値で資本参加を行うと、将来のどの時点で売却しても、つぶれてなければ利益を出せます。

底値で資本参加を行うというのは、国にしても、一般投資家にしてもそれなりに意味のあることです。

ちまたでは債権放棄というような言葉が飛びかっています。

これから大銀行が大企業に数千億円ぽんとくれてやるということを公衆の面前で行うのですか。


郵便局は税金による補助という筋道を必要としているのですね。

国から助成を受けている限り、国民・納税者が横から口をはさみ続けることになるというのは避けられないというのがわかりますよね。


一般的な商業銀行や政府系金融機関が、特定の企業に対して債権放棄、特別に優遇を行ったというようなことがあって、納税者・国民が黙っているというようなことは考えにくいわけです。



それとも、政府・航空行政につきあった民間企業はみなこうなるという面もなきにしもあらずか。



当事者、誰が決定をくだしても、決定を下した人物が責任をとるということなどありえない。

納税者ひとりひとりがしっかり責任をとることになる。

決定した人物ではなくて国民ひとりひとりがしっかり責任をとることになる。

少しは安心したでしょう。

金融担当大臣や、郵政大臣が責任をとるということなどありえん。

誰が大臣やっても国民が責任をとる。

今の大臣はそういうことがよくわかっている。

税金を払う人がいるから責任をとれる。

職場の教養

2009-10-19 18:57:14 | Diaries
写真週刊誌などのゴシップ記事を多読している人は、社団法人倫理研究所が法人会員向けに配布している「職場の教養」という冊子を読んでみることをおすすめします

ゴシップ記事は他人から購読料を徴収するために記述されています

職場の教養という小冊子からは、私たちにできるあかの他人に提供できる記事とはどのようなものになるかといったことを考えさせられます

利害関係者だけでなく、関係性がない他人にも有用な話題を提供できるというのは簡単なことではありません


時限立法であることによって延長を主張することができている

2009-10-19 10:13:18 | Diaries
国土交通省独立行政法人評価委員会

奄美群島振興開発基金分科会
第10回(2009/02/27) 議事要旨 議事録(269KB)


1949年 国民金融公庫設立 1967年 環境衛生金融公庫設立

1999年 上記2公庫は統合され、国民生活金融公庫となる

2008年 国民生活金融公庫は解散し、株式会社日本政策金融公庫に業務移管



国民生活金融公庫、農林漁業金融公庫、中小企業金融公庫、国際協力銀行

2008年(平成20年)10月1日 国民生活金融公庫、農林漁業金融公庫、中小企業金融公庫、国際協力銀行が解体・統合し、株式会社日本政策金融公庫設立

商工組合中央金庫(商工中金)は、単独で株式会社化

沖縄振興開発金融公庫は、2011年まで存続され、日本政策金融公庫に統合




1997年 日本の金融組織

中央、民間、公的

① 
日本銀行

②-Ⅰ 
都市銀行
地方銀行
第2地方銀行協会加盟地方銀行
在日外国銀行
長期信用銀行
信託銀行
信用金庫
信用組合
労働金庫
農業協同組合
漁業協同組合

全国信用金庫連合会
全国信用協同組合連合会
労働金庫連合会
農林中央金庫
_信用農業協同組合連合会
_信用漁協協同組合連合会
商工組合中央金庫

②-Ⅱ
証券会社
証券金融会社
証券投資信託委託会社
投資顧問会社
生命保険会社
損害保険会社
各種共済制度
住宅金融会社
消費者信用会社
事業者信用会社
リース会社
抵当証券会社
短資会社


郵便貯金特別会計 (郵便局)
資金運用部資金・簡保資金・産業投資特別会計 (財投原資)

日本開発銀行
日本輸出入銀行
国民金融公庫
中小企業金融公庫
中小企業信用保険公庫
環境衛生金融公庫
農林漁業金融公庫
住宅金融公庫
公営企業金融公庫
北海道東北開発公庫
沖縄振興開発金融公庫
政府関係融資事業団等


ほっとなほっとけ

2009-10-13 07:19:43 | Diaries
今週も一週間のはじめにもってこいのとっておきなほっとけな話題をお取り寄せいたしました


外出先で思いがけない事故にみまわれて死んでしまったとします

ホトケになってしまった人物とは関係のない第三者

それは、南洋諸島で津波による被害者が大量に生じた場合などに、現地に日本人の被害者はいませんでした

というアナウンスが伝わったときに、私たちは第三者なんだなあということを実感することがあるかもしれません

それでも、多くの人がホトケになったということを知ることができます

国内で生活しているのにもかかわらず、長期間にわたって外出先で何かがあったということに気づいてもらえない人はどれくらい存在するでしょう

消息がとだえている、日常で共同生活を送っている人からみれば、失踪しているという状態であるにもかかわらず、誰一人として、安否という観点からは意識としてとらえていないので、いつまでも死んでしまったということに気づいてもらえないということはよくあることでしょうか

急にいなくなったのに、気づいてもらえないというのは、家族が成立していない、職場が成立していないといったことが要因として考えられるようになります

職場というのは、事務手続きの上でも、いなくなってしまった人をいつまでも所属させておけるような環境とはなっていないので、連絡がとれなくなったら、強制的に除名、無関係の状態へと処理します

いなくなってしまった人にいつまでも自動的に給与を振り込み続ける会社などないでしょう

会社として、本人や家族に連絡しても安否の確認がとれないのならば、本人が会社に多額の借金をしているというようなことがない限り、費用を投じて所在を追跡するというのは考えにくいものです


ホトケとの対話

まだここにいていいんだよ

ということが伝えられるとすれば、死体になってしまった人にむかって、そう語りかけようと思いますか?

ホトケになったのちに失踪状態を誰にも気づかれないというのは、葬儀を終えていない状態が続いているということになります

少なくとも、葬儀でまだここにいていいんだよということなど語りかけたりしません

誰にも気づかれない状態が続いているというのは、誰にも語りかけられていない状態が続いているということになります

お葬式には、報酬をもらって仏に語りかける職業の人がやってきます

通常、ホトケにことばを伝えられるのは特殊な職業の人しかいないということになっています

お金を受け取って縁を切る仕事をしているわけです

ホトケが生前親しくしていた人にこれから先も頻繁に意識してもらいたいと考えているとするならば、死後もつきまとっていたいということになるでしょう

そこへ坊さんがでてきて、交渉を行うことになるのです

未練があるホトケに、妥協してもらう

成仏させることができるというんで、葬儀に呼んでいるわけです


体の自由がきかなくなったときに、誰にも意識されない状態が長く続いたら、その動けなくなった場所で仏になってしまいます

そして、それから誰かに気づいてもらいたいと強く願うかそうではなくてそのままその場所から消滅してしまうかのいずれかになります

仏になったあとに、誰かに気づいてもらいたと強く願うのならば、目には見ることのできない私の意識というものが存在していることをなにがなんでも認めさせんとすることに手を尽くします

かたち・すがたがかわりはてた身に、じゅうぶんな供養をささげ続けなさい

むかしの仏に気を遣い続けているのは、忘れ去ってしまうと、何が何でも思い知らせてやるとして、ある日突然想像もつかない災いをひきよせてしまうことになるからです

わたしのことを覚えていてくれていると感じとると、仏はどのような行動をとるようになるでしょう


私に気づいてくれると思わせる人に、殺到します

坊さんなら、私が死んだことに気づいてくれると思っている仏が殺到します

気づいてくれない、意識しようとしてくれない、伝わらないと感じる相手にはそうとうなわけがない限り、つきまとうようなことはありません


人の世にあるホトケの皆さんきょうのご機嫌はいかがでしょうか

生半可な祈り・力ではあの世におくってやることはできません

人の世にあり続けている間はうまいことやり過ごすしかありません

通常の人にできることは、ややこしいホトケにとりつかれている人には関わりあいにならないことです

自分でできる予防策などというのはたかが知れています

興味本位、面白半分で近づいたら、ずっとつきあわされてしまいます

ややこしいホトケの存在意義は、つきまとうことにあります

目的があるのでつきまとっているのです


ものわかりがいいというだけでも、いろいろなホトケをひきよせてしまいます

成仏させられたくて近づいてくるのではありません

供養を続けさせたいという願望があるかどうか感じとってみましょう



みなさん、おはようございます

奄美大島の東南東約200km(7日午前8時)

2009-10-07 08:16:05 | Diaries
設問1.
設問2.
設問3. 日本の対中国政策として注目できるものに、環境政策がある。本文と下記の資料(ii)を用いて、その意義と限界について200字以内でまとめなさい。

資料
(ii)中国の大気汚染の多くは、石炭の使用に起因している。暖房、調理や産業用である。中国は膨大な石炭資源を有しているが、大半は質が悪く、大量の硫黄分を含んでいる。それを生焚きする結果、特に冬季には至る所に炭塵が広がる。1991年に中国全土で排出された排ガスは11兆立方メートル、煤煙は1600万トンだった。この煤煙の量は、3年間で全中国人の総体重とほぼ匹敵するほどになる。石炭に含まれる硫黄は酸性雨の原因になり、国境を越えてシベリアや朝鮮半島の森林を破壊する。専門家によると、中国は2010年までに、世界最大の酸性雨の発生源になる見通しという。
 石炭燃焼から発生する二酸化炭素の排出は脱硫装置によって抑制できるが、日本の石炭火力発電プラントでは、プラントコストの約四分の一を脱硫、脱硝、集塵をあわせた環境装置が占めていたように、途上国で容易に負担できるコストではないと考えられている。日本で環境装置が普及したのは、経済成長初期~中期の頃なので、当時の日本でもそのコストは産業界にとっても大きな負担であった。しかし公害を防止できない工場や発電所の立地を許可しなかった地方行政の力は、民主主義が機能した賜物であったし、戦後の民主主義が成功したことの一つの成果であったとも言える。
 中国国内に10万k㎡以上も存在している不毛のアルカリ土壌とりわけナトリウム集積土壌に、石膏を散布して農地を改良できる。そしてその石膏は、石炭燃焼ボイラーに脱硫装置を設置すると、副産物として大量に排出されるのである。つまり、脱硫装置が土地改良資材の製造装置になるのである。日本がこうした歴史的な背景の下に、石炭燃焼から発生する二酸化炭素を、脱硫装置の普及と脱硫副産物の有効利用によって、その排出量削減の手立てを提供し、砂漠の緑化ひいては食料増産に役立たせる技術を中国に協力して具体化していくことができるとしたら、21世紀人類生存の問題への一つの挑戦になると思われる。しかしながら、特定地域的な公害は、住民の目が届いていても硫黄酸化物や、地球温暖化の元凶の二酸化炭素の排出など広域汚染となると、分かりにくい。そこで、情報公開、自由な報道、国民の声が行政に反映されるシステム等が必要と考えられている。どこまでそれができるか。中国の環境問題の行方は、中国そのものの行方でもある。
(『未来史閲覧』産経新聞社、1996. 等を参考に作成)

解答例
 工業化が進んでいる中国では、エネルギー消費量が増え、汚染物質の排出量も増加している。ところで日本は、公害問題を環境装置や省エネの技術の進歩で克服した。この優れた技術を中国に移転すれば、世界の環境保護に大いに役立つ。ただ、社会主義体制下で、情報も公開されず、国民の声が政治に反映されない中国が、厳しい環境基準を設定して生産活動を規制できるか、また規制に伴うコスト上昇を許容できるかが課題となる。

男性優位社会を生きる

2009-10-05 15:55:35 | Diaries
民法要説

第一章 民法の意義

二 民法典の成立

 わが国は、明治期において、不平等条約の改正を直接の政治的動機とし、近代国家の形成を目指した。それには、先進国のもっている憲法をはじめとする近代的法典の編纂が必須とされていた。民法典の編纂も当然重要な基本的課題であった。すでに明治三年(一八七〇年)には、太政官に制度取調局が設置され、江藤新平がその長官とし、フランス民法を翻訳し、若干の修正をした上で、民法の編纂に当てようと計画されていた。その後、この民法典の編纂事業は、司法卿の大木喬任によって受け継がれ、明治一二年(一八七九年)には、フランスの法学者ボアソナードに対して、日本民法典の起草が委嘱された。この作業が完成したのは明治二三年(一八九〇年)で、法律として公布された。いわゆる旧民法である(この間、明治一九年に外務省に法律取調委員会が設けられ、明治二〇年にはその事業は司法省に移され、司法大臣山田顕義自ら委員長となって、財産編、財産取得編の大部分、債権担保および証拠編をボアソナードに、人事編と財産取得編の相続にかんする一部分を日本人委員に起草を命じた。要するに、財産法はフランス人ボアソナード、家族法は日本人委員ということである。この民法の編纂は、わが国の近代化、民法の特異性を知る上で、極めて重要である。財産法は近代資本主義を導入しながら、家族法には封建法理が温存された)。この旧民法は、明治二六年(一八九三年)一月一日から施行されることとされていたが、その直前になって強力な反対論(実施延期論)が起こった。旧民法を予定どおり実施すべしとする断行論との間に、民法上特筆される「法典論争」が展開された。そして、結局この論争は、明治二五年(一八九二年)の帝国議会にもちこまれ、施行の延期という名のもとに永久に葬り去られてしまった。この法典論争では、国粋主義者からの反対論が強力で、時の東京帝国大学教授の穂積八束の「民法出デテ忠孝亡ブ」の論文は象徴的であった。現代では到底信じられない論議であった。
 明治二六年に改めて法典調査会が設置され、民法学の先駆者の穂積陳重、富井政章、梅謙二郎の三氏を起草委員に任命した。この起草委員会は、当時発表されていたドイツ民法第一章案を参考として案を作成した(ドイツでは、この草案は学者、実務家の批判を経て幾度も書き改められた末に法典となった)。そして、明治二十九年に民法典のうちの前三編(財産法の部分)が法律第八五号として公布された。親族・相続編については日本独自のものが必要との理由から、別の委員会において審議され、法律も別の法律として、同三一年に法律第九号として公布された(家族法の制定はあくまでも近代法とは別の家父長的視点であった)。そして、この二つの立法が一つの法典として明治三一年七月一六日から施行された。
  こうして、明治三一年の制定の現行民法は、財産法と家族法では全く法原理を異にする跛行的な民法典として成立した。

三 民法典の改正・特別法の制定

 1 民法典の改正  民法典において特筆されるべき改正は、敗戦後の占領国の主導のもとに、個人の尊厳、両性平等の確立を目指し、昭和二二年民法の改正がなされたことである。①昭和二二年の改正の主点は、総則では、一条・一条の二の民法の基本原理の導入制定、妻の行為無能力の廃棄(四-一八条削除)であった。そのほか、総則では七条の禁治産宣告の請求権者について、一九条の無能力者の相手方の催告権に関する規定(二・四項)の改正がある程度である。そして、改正の主題は、もちろん親族、相続編の全面改正にあった。いわゆる家族法での両性平等の確立、家制度の廃棄にからむその具体的問題の改正がテーマとされた。②その後の民法改正では、