吾輩は設備設計である

設備設計という仕事に云十年。理不尽なこと自分のぷち自慢、失敗談などを書いています

モデルハウスとは程遠い

2006-04-24 10:43:58 | Weblog
最近 ハウスメーカーで勝ち組の○○○○ハ○ム 我が家の近所の空き地に立派な看板が立った やれISOだのエコ なんたら と さすがあ・・ と思い その看板なかなかカッコヨク 眩しく輝いていた
小1ヶ月もすると バタバタと組みあがり そのうち あれよあれよと言う間に
もう外壁も仕上がり完全に竣工が間近という感じになってきた
でも
なんと テレビで俳優が出てくるときのものとは大違い 窓が殆ど無いに等しい
窓が無いから庇も無い (恐らく外壁は汚れにくいなんとかの・・ なので庇は不要というわけだろう)
そうか これがほんとの標準ハウスなのか モデルハウスというのは最高級バージョンハウスと言わねばならぬ
窓が殆ど無いので空調や換気は多分立派なのだろう
でも いわゆる住宅用に開発されたセントラル24時間換気システムというのは メチャクチャ換気量が少なくて それこそシックハウス対策としての最低限しかないことを建築家のみなさんも一般の消費者も認識が無いのではないか
”外気を強制的に供給します”  このキャッチフレーズ に騙されるな たしかに嘘ではないが
ある施主はこの機能に特別なノスタルジーを感じていて 特別な高仕様で健康的なものと勘違いしている人も多いようだ
例えば 温泉  これなんかは20㎡の湯船に対して毎分100ℓ/min投入しても、10ℓ/min投入してもやはり温泉には違いない 温泉法では認められている 1ℓ/minでもいい 効果の程は明らか 後者の温泉に有り難く通っている御仁を見ると言ってやりたくなることもある・・
それと似たようなことで 窓の超少ない閉鎖的な家はメーカーのスペックの3~5倍は必要で 死なない為の最低換気しかないと考えるべきだ
理論的には外気は強制的に入れなくとも これ位の量なら便所と浴室の換気扇を付け放しにしておけば給気用のベントキャップから入ってくる仕組みになっている
でもこのセントラル換気システムを ”ありがたい機能”に見せてしまう やり口は 消費者の無知と健康志向 花粉対策とあいまって 見事というほかは無い
アトリエさんも大いにそのプレゼンは見習う部分でもあろう
コメント
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