吾輩は設備設計である

設備設計という仕事に云十年。理不尽なこと自分のぷち自慢、失敗談などを書いています

下請け承認願い

2006-04-11 12:53:22 | Weblog
最近 仕事が荒れていると感じることが多くなってきた
9割はまあまあ だが予想せずに出来てしまってから ”あいたあ”
ということもある
ゼネコンサブコンの良し悪しもだが 民間の工事で 特に設備部門は我々が中途半端な監理をさせられることにより やはり完璧ではないこともまま起る
基本的には性悪説にたった監理をせざるを得ない
そこで 今まではサブコンを信用して工事の質については監理でなく管理の部門と割り切って来ざるを得なかったのだが なんとかしないといけない、しかも手をかけないで
その1つに”下請け承認”という行為があるのだ
例えば 配管屋 ダクト屋 冷媒配管屋 防災屋 等は施工者まかせにしてはいけない と感じる 何故ならみなさんご存知のとおり九州ではいまだに価格破壊が続いており安ければそこにさせる 安心よりも まずは 金 なのだから

そして その現場の下請けが間違いなくその会社であるかのチェック
そして そのリストは10年以上保存し なんらかのトラブルがあったときに 一種のブラックリストを自社で作り判断基準にすべきである そしてそれを図面に許可業者として載せるべきである 良い下請けを潰してはならないと思う
確かに水道工事はいろいろ問題はあったが品質は守られてきた それは指定工事店制度の賜物
逆にここまでではなくとも 設計業はサブコンとの交流よりも職人との交流こそ必要ではないか
この蓄えられたデータは有志の設計事務所で情報交換を密かに密かに行い ほんとに良い仕事をして下さる方を重宝する制度を設けましょうよ 
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CADのおかげで

2006-04-10 12:17:20 | Weblog
15年くらい前 ある大手のサブコンに図面を頼まれたことがある
自分は立場的に逆転現象が起きるので施工者(特にサブコン)の仕事はやらないと決めていたのだが そのときは暇であることもあり、うまいことプライドをくすぐられて 仕事を請けてしまった
2ヶ月ほどで納入 それなりに感謝された
それから1年くらいして またその人から電話
その増築があるので またお願いしたいとのこと

私  :ああ そうですか 前のは よかったですか?
サブコン :お陰様であのときはありがとう御座いました。 またお願いしたいのですがいいですか?
私  :ああ じゃあ やりましょうかね・・
サブコン :それで~ チョットいいにくいのですが  すこうしだけ図面をきれいに書いてもらえばたすかるんですが・・・・・
私  :(内心むか~ 血圧上昇 でも抑えて) ああ前のは汚かったですか・・
サブコン :いえ あのう そうは思わないのですが・・・ なんせ電気がえらいきれいに書いてくるもんで 比較されて 言われるんですよ~
私  :(ここで怒りは沸騰点に達する)(間髪いれず)できません
  ”その時私のプライドはズタズタに切り裂かれ せっかく良い提案までしてやってバッチリおさまって どうだ先生はすごいだろう とすましているところへ 突然バケツで水をひっかけられた感じだ  
サブコン :えっ
私  :できません
サブコン :いえあのう 少しだけていねいにしてもらえば・・
私  :しません これ以上きれいにはできません 十分綺麗なはずです
サブコン :・・・・
私 :綺麗に書くところに頼んでください ○さんなんかどうですか
サブコン :そう言わずに文字板を使うとか位でいいんですよ
私 :いや 出来ません
サブコン :そうですか・・

思えばその人はいいひとだった
私が切れたばっかりに
でもそのとき対応しないでよかった
まだCADのない殆ど時代
図面書き職人が幅を利かせていた時代の最後あたり
そのころは内容より図面のセンスや線の押さえ方なんかで尊敬を受けていた時代

ああ~CADの時代になってよかった
もしCADが登場してなければ図面の汚い屁理屈おじさんだった
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配管の10年保障

2006-04-07 12:02:26 | Weblog
建築工事において 屋根の防水は10年保障としているのが通例である
またマンションなどのリニューアルのなかで排水管の老朽化対策のときのライニング工事においてもライニング施工後10年間の保障を付けている会社もある(ない会社もある)
で 新築の場合の給水、給湯、排水、配管についてはいまのところ10年保障とかいう話は聞かれない
実際はもしも漏水したときは1~2年の瑕疵期間はもちろんであるが、とくに水漏れなどの重大なケースでは瑕疵を過ぎても呼びつけられて何年も責任を持たされ
 そのときは特に我々が電話しまくったり、激しくののしったりしながら 無償で修理させるのであるが
結局 10年保障に近いことをせざるを得ないのである
そこで 提案なのであるが 設備会社が建築の向こうをはって別途発注で受注しようと思うなら 我が社の配管工事はすべて10年保障します 何故なら 我が社の配管は絶対に手抜きはしていないから  と断言すべきだ
”既存の管のリニューアルでさえ10年保障をしている会社もあるのですよ 恥ずかしくないのですか”
というのはどっちみち ののしられても いやでも 配管の過失は重大なので決して逃れることは出来ないし、それならむしろ 積極的に 10年保障をうたい文句にして自社の緊張感を高め 社員のプライドも満足させ、廻りから尊敬を受け、マスコミにおおいに宣伝してもらうことになるわけで 
決して損にはならないと思うのだが・・・
不思議とそういう会社はでて来ない とにかく横並びが大好きなのだ
我が社の特記仕様書にその条件をいれることを検討中なのだ
現説後の質疑でもでて来ないし たぶん与えられた条件は呑むに違いない 何故なら 設備屋は全てが受動的にものを考える世界だから
しかし ほんとうは 地元の大手で協議して自主的にやって欲しいなあ・・・
○○電工さんとかが音頭をとって”福岡の品質を保つ会”とかを発足してもらうと
別途発注が一気に加速すると思うけどなあ  でもそういう発想は経営者には起きないか
  残念  でもこの記事 どこかのお偉いさんが見てくれるといいな
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設備設計の別途発注について①

2006-04-06 11:51:50 | Weblog
昔から設備設計諸団体等 それから行政でも設備課の人達など 所謂”設備を生業にしている人種”で [建築設計の下ではイイモノは出来ないし、設計料も叩かれている よって別途発注を皆で働きかけましょう] なる運動が地道に行われてきた歴史がある  
このことは果たして正しかったのだろうか?
実際 県や大きな市 国 のレベルでは別途発注が行われている 
我が社も以前は市や県のお仕事も積極的にやらしてもらっていた
こんなことを言えば怒られるかもしれないが
建築プロジェクトのリーダーは一人でないといけない
そう考えるのである 特に小さい物件はそうだし 大きくても 建て主の意向を完璧に把握し コスト配分やデザインの めりはり  を決定する総責任者は 企業では社長だし 設計ではチーフプロデューサーにあると思う
しかしながら では大きなプロジェクトの場合にそのチーフになるかたの能力が大変な違いがあって そうとうな情報把握能力や決断力といった才能が必要である
例えば アトリエ系の設計事務所なら所長がそれをやることになるのだが、デザインの能力はかなり高度なものを持っているかたが多いような気がする  だけど構造、設備を含めた判断力において だいぶ意識の違いが見られる
大手事務所ではどうかというと 幸か不幸か大手にはゼネコンもそうであるように
設備設計担当という社員がいて意匠担当者は設備についてはほぼ全面的にお任せになってしまう
そうなると 大手であるが故にその方面では責任の分散が行われ 能力やカンといったものに磨きがかからないのだ
そこで設備設計者としてはその辺を補完できる能力 つまりデザインや施主の哲学を理解しながら 設計する能力が求められる
大きな物件では一人のチーフに補佐が数人ついてその中の一人として設備設計が存在する というのが理想だと思うが・・・
残念ながらチーフに選任されるような人は その能力の高さゆえに実は忙しすぎて
細かいところに目が届かないケースも出てしまう
いってしまえば設計料が少なすぎて そこまで体制を考えるとやっていけない
でも 今後はなんとかしないといけない 
どうすればいいのか 
やはり 1つは各人得意分野があって学校得意とか病院とか特徴を持つことが重要であって今後はこの情報の多さ故にデザインの専門とは別に機能の専門化を育てたり アトリエ系も得意な建物を前面に打ち出す必要があると思う
で遠回りになったがそういう意匠事務所の自覚さえあれば設備設計は絶対に別途発注にすべきでは無い
と自分は思う 何故なら デザインも勉強してない人が建築家と対等に渡り合えるだろうか? 少なくとも意匠の人は大なり小なり 常に設備を含めて常に施主のプレッシャーにさらされていて総合的な所見は訓練されているのだ
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加湿器について

2006-04-04 12:17:15 | Weblog
以前から そう 20年来の悩みがある
加湿は大変重要なのだが これがなかなかやっかいなのである
1つは 結構お金がかかる
1つは すぐ故障して竣工1年後に来て見たら使われてない極端なケースは ”そ んなのがあったんですか”となる
1つは 加湿必要ですか? と聞いたら 返事が無いのが80%
1つは ヒューミディスタットは汚れに弱くてメンテが欠かせない
1つは 過剰加湿の場合以外でもガラスの結露はもちろん、断熱が悪いと壁の結露    をまねく

素人はもちろん 設備やさんでも以外となじみがなく 故障してもクレームにならないケースが殆どなので知らん顔しているのか その話に触れないようにする戦略が見え隠れする ムカツク

で  いわゆる家電として売られている水蒸気を強制的に超音波で噴霧するタイプが一時はやったが 廻りが濡れたり粉吹いたりでこれも う~ん
で安くて手間かかるけど(水を補充しないといけない)場所もとるし どうせ場所とるなら多機能がいいということで
いいもの見つけました加湿兼空気清浄機  どうせ場所とるなら空気清浄も一緒になっていてしかもhepaフィルターという小さいダストはもちろんウイルスまでも取ってしまう 12帖用でついでに加湿もして1万7千円位 コンセントだけあればいいし電気代は40w位  これを住宅のあちこちに置いて肌美人の誕生と花粉症の撲滅
どうです かくれた優れもの 家電品を設備に取り入れるコーナー 第一弾でした
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設計料の松竹梅

2006-04-03 13:55:42 | Weblog
久しぶりに東京にいって 忘れないうちに感想を

東京ってこんなに桜が多いんだ! ビックリ

宿泊はガラにもなく 六本木ヒルズの敷地内にある グランドハイアット東京に2泊 
ついつい 換気や空調システムはおろか 紙巻器やシャワーヘッドといったしょうもないものに目がいってしまう
その中で やはりさすがと思ったのと やはりなあ と思ったのは 客室の二重サッシ ブラインドも電動だけど その外側にもう一枚雨戸風にロールカーテンみたいな生地だが完全に遮光していて、占めて朝になっても夜と勘違いする位である
しつこく観察したが いわゆるダブルスキンみたいに熱気を外に排除する機構は見当たらない 熱をどうやって逃がすのかなあ と疑問は残ったままだでもやっぱり外壁のサッシになんらかの仕掛けがあるに違いない
とまあ 建物は凄いのは当然として 感心したのは やはりそのサービスの内容である 雲仙の半水虜に宿泊したときも目からウロコだったがそこは観光ホテル こちらは基本的にはビジネスであろう
朝食ではごはん粒が全く見当たらないので一日目は仕方なくオートミールみたいなものを食べざるをえない状況に追い込まれて くやしい思いをした 食べるならルームサービスでとるしかないことを後で知ったのだが
この徹底したメリハリには反面驚いた 日本人のオヤジはターゲットとしては全く排除している オヤジでも3~4千円の朝食をルームサービスで平気で頼めるようなお方はいいのだろう と自分のふがいなさを感じてしまって ついニヤリ一人笑い
 と思いつつ隠れたようにしてコンビニに100円のおにぎりを買いに走る私がいたのだ

でついでにくだらないことを考えてしまった
そうかホテルはサービスを含めて料金設定しているのに 建築の設計料は%うんぬんで相変わらずやっているようだけど もっと具体的に配筋検査の前日になにする とかしないとか 設計のサービスもグランドハイアットコースや温泉旅館コース ビジネスホテル 民宿 スーパーホテルコース みたいにサービスのランクを作ったらどうだろう
 あるとは思うけど具体的ではないだろうし 相談に乗ってもらうだけでいい施主もいるだろうし 逆に深いサービスを受けたい施主もいるだろうに先に%で制限していてしまっているのはもったいない 工事費と同じ位の設計料をとるようなことがあってもいいのではないか  要はたまたま ホテルのサービスにこれほど落差があるのなら 設計もその辺のサービスをうまく 適用すると うんこれはいいかも とおもったのであった
 
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