桜が散った後の初夏だったのか・・・それとも開花を待つ春さきの吉野山だったのか。
彼女はあの短く小さなトンネルの中を歩きながら、自分の声がきれいに響くのを楽しみながら「観覧車」を歌っていた。
「この歌好きやねん・・・」「甲斐さんの曲、リズムがおもしろい・・・」
自分の家を見られるのが恥ずかしくて嫌だった僕は、ずっと彼女に家を教えなかった。
でも、ある日のクリスマスイブ・・・会社から帰った僕に、彼女からのクリスマスケーキが届けられていた。 家に来たのだ・・・来てしまったのだ。
それから僕は、ある日、彼女に確かめるように訊いた事があった。「借り物の上着、友達が縫ったドレス」ってどう思う?
「素敵や~ん、私、そんなのがいいなあ・・・」
愛さえあれば・・・か・・・。 そんな言葉が理想でなく、信じ続ることが出来た時代だった。
彼女はあの短く小さなトンネルの中を歩きながら、自分の声がきれいに響くのを楽しみながら「観覧車」を歌っていた。
「この歌好きやねん・・・」「甲斐さんの曲、リズムがおもしろい・・・」
自分の家を見られるのが恥ずかしくて嫌だった僕は、ずっと彼女に家を教えなかった。
でも、ある日のクリスマスイブ・・・会社から帰った僕に、彼女からのクリスマスケーキが届けられていた。 家に来たのだ・・・来てしまったのだ。
それから僕は、ある日、彼女に確かめるように訊いた事があった。「借り物の上着、友達が縫ったドレス」ってどう思う?
「素敵や~ん、私、そんなのがいいなあ・・・」
愛さえあれば・・・か・・・。 そんな言葉が理想でなく、信じ続ることが出来た時代だった。