さざえのつぶやき

音楽活動を中心に、日頃の思ったこと感じたことを日記のように綴っていこうと思います。

朝刊配達の音

2016年02月02日 | 下手の歌好きソングライターのつぶやき
この時間になると朝刊配達のバイクが走り出す・・・俺はこの音をきくたび切なくなったり、愛おしくなったりする。 中学1年から高校3年までの6年間と、10年前に1年と7カ月、朝刊配達をしていた。
若いころの6年間は、単に家が貧乏だったし、友達と同じ生活に近づきたかったから、自分が欲しいと思ったものは、自分の手で手に入れるしかなかったから・・・そうだなあ、オーディオやギター、フルートもこれで買ったんだよなあ、妹ふたりも同じように朝刊配達してから学校へ行ってたな。

今だから言えるけど、中学の頃なんか最初は自転車の後ろに段ボールのミカン箱をゴムバンドで固定して、そこに新聞を入れて配達してたんだけど、途中で親父が「シャリ―で行け、わからんわからんw」といってHONDAのシャリ―で配達するようになって、おまけに「中吉野警察署」に配達するとき「ご苦労さんw」と何の不信感も持たれず励まされたものだ。  

40歳になってからの1年7カ月は、とある借金返済、カード地獄、人生の大失敗のためだった。 もちろん、朝刊配りながら普通に会社勤務も兼ねてたからね、こんなの何の自慢にもならずついにバカな車3台に向かって玉突き事故を起こしてしまい、人生は最悪の時期を迎えたのが40〜42歳の時だったかな。そりゃ毎日2時に起きて出て行き、5時頃まで配達して、シャワーあびて出勤やったからね。アホですわ、ええ歳こいて。(このブログ2007年頃がそれ) もう二度と朝刊配達だけはやりたくない・・・いろんなアルバイト・仕事をやっては来たけれど、朝刊配達は年に休みが4日くらいしかないのと、雨や雪の悪天候の配達はもう泣くというか情けないというか、それと1月1日の朝刊だ!!いつもの3倍に膨れ上がった量、一回で配れないから3回に分けて配らなきゃならないしポストに入らないし。
マンションやハイツに入れてて、下に戻ってきたらバイクが転倒、新聞・チラシが飛散してるとか、最後に新聞が余ったり、足りなかったりしたら思い出しながら一軒一軒逆走してはポストに手を突っ込んで確かめたりと、もうこれは経験者しかわからない大変な苦労がつきまとうのだ。 

冬のオリオンを見つめながら、まだ明けないある朝の出来事・・・お寺とお墓がある村中を配達していると、何やら低い声で「あああ~・・・」!! 俺は「気のせいや!絶対風の音や!」と自分に言い聞かせながらポストに新聞を入れ・・・するとまた「なんまいだ~」とも聞こえるその低いお経のような声に怯え「・・・・とうとう来たのか・・・・」とバイクを止めてみると、な、なんとその声は!! 俺のジャンパーの中からだった!! 「さらば~地球よ~旅だ~つ船は~宇宙~戦艦~や~ま~と~」って・・・ささきいさおの渋い声、着うた設定にしてた、ささきいさおのアカペラだった。