海の見える白い喫茶店

「海の見える　国道沿いの店　壁にかかったメルヘン画　四季を彩る。　次の夏も　きっと会おうと　言って笑うあなたの眼は　壁を見つめる。」　岡村孝子のデビュー曲、この歌を聴くと思い出すあの白い喫茶店。

敦賀から三方五湖までドライブした30年以上前の、青く苦い若い頃の思い出。

「喫茶アルバトロス」・・・名前だけは憶えてるのは、そこのマッチ箱をしばらく大切に持っていたから。

いまはそのマッチ箱もなく、頭の中の記憶すら歳と共に薄らいでいくばかりで、それでもあの海の見える白い喫茶店は、どこにあったんだろうか・・・それが時々、どうしょうもなく知りたくなって、ネット検索なんかかけたりするけど、なんせ30年以上も前の話だ、なくなっていたり名前が変わっていてもおかしくない、それらしき情報は得られない。

「喫茶アルバトロス」・・・あの店に置いてきてしまった、君からの問いかけに対する曖昧な答えは、紙ナプキンに拭い取られて、ゴミ箱に捨てられたんだろうな。