明治・大正と現代の科学・医学水準と比べれば、現代の日本の公衆衛生・社会保障などは恵まれている。とはいえ、現在進行形の問題、特に地球規模での所得格差は大きい。先進国の経済・金融もいきづまっている。
世界の人口も間もなく70億人を超える。100億人まで行って徐々に減少するだろうともいう。そのとき食糧はどうする。発展途上国の膨大な飢餓人口をどうささえるか。
競争に負けた国の農業は、などとは言っていられない。コストがかかろうと、かかるまいとに関わらず、耕作可能地は国を問わず食用生産にまわすかも知れない。はたして TPP の交渉は、そういう観点で話し合われるのだろうか。(実際にアメリカのとうトウモロコシが不作の年、世界でトウモロコシの争奪戦があった。10年ほど前のことだ。)
先進国の富を発展途上国と分け合わねばならぬかも知れぬ。いわば世界的規模での「富の再分配」だ。世界共通の医療保険・年金制度などもありうる。これも国を問わずである。
世界の人口は1年に1億人増加する。このままで行けばピークは30年後だ。(50年後とも言われるが、どちらでも危機的であることには変わりない。)もしかしたら、いやおそらく誰も予想しなかった形で世界は変わるだろう。