岩田亨の短歌工房 -斎藤茂吉・佐藤佐太郎・尾崎左永子・短歌・日本語-

短歌・日本語・斎藤茂吉・佐藤佐太郎・尾崎左永子・社会・歴史について考える

残雪の富士の歌:尾崎左永子の短歌

2022年12月10日 21時02分24秒 | 尾崎左永子(長澤一作・川島喜代詩)の短歌を読む
・残雪の富士の片身が昏れてゆく車窓に渾身の一日が終わる・

「尾崎左永子八十八歌」所収。2015年に開催された「色紙展」の出品作。
この段階での代表歌だ。

「車窓」は新幹線だろうかその「個別具体的」な「こと」は「捨象」されている。佐太郎の言う「表現の限定」、作者の言う「言葉の削ぎ落し」。
 また、下の句への転換は「序破急」の「破」、「始承転結」の「転」。
つまり、上の句全体が「序」、下の句への転換は「破」、下の句全体が「急」

そして初句が「起」、二句が「承」下の句への転換は「転」上の句全体が「結」である。






最新の画像もっと見る