岩田亨の短歌工房 -斎藤茂吉・佐藤佐太郎・尾崎左永子・短歌・日本語-

短歌・日本語・斎藤茂吉・佐藤佐太郎・尾崎左永子・社会・歴史について考える

「星座α」第12回歌会

2012年11月22日 23時59分59秒 | 歌会の記録(かまくら歌会・星座・星座α・運河)
「星座α」第12回歌会 於)鎌倉・浄妙寺無庵11月18日

1、歌会の進行の仕方:

・一首につき参加者のうち一人が批評したあと、僕を含む選者(4人)のうち二人が批評する。

・これを三首繰り返したあと、尾崎主筆が全体をまとめる。

・一首の個別的な背景には、深入りせずに、各自が宿題として持ち帰った。


2、短歌の素材:

「街路樹の公孫樹並木」「折々に思う、自分の父との絆」「雨風の止んだ後の残月」

「成城のカフェで友と語り合う」「珈琲に木の実の欲しい午後」「突然の知らせに駆る車」

「地下駅を出たのちに見るなだらかな山」「一駒で白黒の裏返るオセロ」「愛犬と走る」

「黄金に色づく公孫樹の下の少女」「酸化してゆく人間が紅き林檎を食む」

「雪に覆われた鈴懸の木に連想する悲喜」「目を据えてレコード盤に針を置く」

「人にかまけた拙い世過ぎ」「月光の下の憂いなき歩み」「ガラス戸の分かつ現世」


3、主な論点:

・言葉の重複はないか。もっと中心を絞れ。

・捉えているところは良いが、結句が「もったり」している。

・内容が甘く、固有名詞に寄りかかってはいないか。

・上手い歌が、良い歌ではない。・もっと印象を鮮明に。・シャレ過ぎている。

・読者を納得させる覚悟を持て。(読者への慎ましい心を持て。)

・どの様に(HOW)を一首の中心に据えろ。・助詞ひとつで息遣いが楽になる。

・ダ行の音は周到に使う必要がある。・必然性のある区切れを。

・本人にしか分からない歌は問題がある。・言い足りないのも、言い過ぎもダメ。

・スケッチで終わっている。・言葉が不用意ではないか。

・過去の助動詞は「ここぞ」というところに使え。・何かをしっかり掴んでから具体を。

・言葉の勢い=心の勢い=感性の勢い。・古代語にこだわるな。・初句が唐突ではないか。


・参加者が皆、実力をつけて来たので、尾崎主筆の批評もシビアになって来た。


4、来年の予定:

・一月二十一日、三月二十八日、五月二十四日。


5、僕の掴んだもの(オマケ)

・短歌には技術は要るが、技巧は要らない。

・技術=スキル(実力)・技巧=テクニック(言葉の飾り)



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 「星座α」ホームページ

URL http://www.seiza.alpha.jp


 本部:神奈川県鎌倉市浄明寺3-8-31

   浄妙寺ガーデンテラス内


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