「星座α」第12回歌会 於)鎌倉・浄妙寺無庵11月18日
1、歌会の進行の仕方:
・一首につき参加者のうち一人が批評したあと、僕を含む選者(4人)のうち二人が批評する。
・これを三首繰り返したあと、尾崎主筆が全体をまとめる。
・一首の個別的な背景には、深入りせずに、各自が宿題として持ち帰った。
2、短歌の素材:
「街路樹の公孫樹並木」「折々に思う、自分の父との絆」「雨風の止んだ後の残月」
「成城のカフェで友と語り合う」「珈琲に木の実の欲しい午後」「突然の知らせに駆る車」
「地下駅を出たのちに見るなだらかな山」「一駒で白黒の裏返るオセロ」「愛犬と走る」
「黄金に色づく公孫樹の下の少女」「酸化してゆく人間が紅き林檎を食む」
「雪に覆われた鈴懸の木に連想する悲喜」「目を据えてレコード盤に針を置く」
「人にかまけた拙い世過ぎ」「月光の下の憂いなき歩み」「ガラス戸の分かつ現世」
3、主な論点:
・言葉の重複はないか。もっと中心を絞れ。
・捉えているところは良いが、結句が「もったり」している。
・内容が甘く、固有名詞に寄りかかってはいないか。
・上手い歌が、良い歌ではない。・もっと印象を鮮明に。・シャレ過ぎている。
・読者を納得させる覚悟を持て。(読者への慎ましい心を持て。)
・どの様に(HOW)を一首の中心に据えろ。・助詞ひとつで息遣いが楽になる。
・ダ行の音は周到に使う必要がある。・必然性のある区切れを。
・本人にしか分からない歌は問題がある。・言い足りないのも、言い過ぎもダメ。
・スケッチで終わっている。・言葉が不用意ではないか。
・過去の助動詞は「ここぞ」というところに使え。・何かをしっかり掴んでから具体を。
・言葉の勢い=心の勢い=感性の勢い。・古代語にこだわるな。・初句が唐突ではないか。
・参加者が皆、実力をつけて来たので、尾崎主筆の批評もシビアになって来た。
4、来年の予定:
・一月二十一日、三月二十八日、五月二十四日。
5、僕の掴んだもの(オマケ)
・短歌には技術は要るが、技巧は要らない。
・技術=スキル(実力)・技巧=テクニック(言葉の飾り)
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本部:神奈川県鎌倉市浄明寺3-8-31
浄妙寺ガーデンテラス内