フラメンコライヴ@東京赤坂 2月28日 於)Novemver Elevennth
03-35888104
この店は地下鉄千代田線赤坂駅1番出口から徒歩数分。交通の便がよい。神田神保町のオーレオーレで知り合ったダンサーが出演すると聞いて母を連れて、見に聞きに行った。
「カンテ」は男性。「バイレ」は女性7人。「ギター」と「ヴァイオリン」が演奏した。「カンテ」の声は透き通り、「ヴァイオリン」の調べが悲しく響く。「バイレ」は7人それぞれが独創性を発揮していた。
母は大喜びで、立ち上がって舞台に見入っていたが、オーレオーレの舞台とは違って手を鳴らさない。携帯電話のスイッチを切ってという案内もあった。
舞台が美しくしつらえられている。コンサートホールを思わせた。どうやらこの店、常時音楽の生演奏をしているようだ。オーレオーレは「フラメンコをやる日とやらない日がある」とマスターが言っていた。
その違いを母が的確に表現した。「歌舞伎座で歌舞伎を見ているようだった」。背筋を伸ばして、鑑賞する感覚だ。
「バイレ」の踊りが見事だった。指の先までくまなく使って全身で演技している。表情も豊かだ。前回オーレオーレでは「フラメンコは能楽に似ている」と言ったが、この日のフラメンコはまさしく歌舞伎だった。
しかし歌舞伎の源流は能楽にある。能楽の源流は猿楽、散楽。庶民が農村で演じたり、都市の河原で演じられたり、旅回りが演じたりしている。庶民の芸能だった。それをフォーマル化したのが歌舞伎。ここもある発見があった。
フラメンコをオーレオーレで鑑賞したいとき、この店で鑑賞したいとき、選ぼうと思う。フラメンコと言っても一様ではないと思った。