岩田亨の短歌工房 -斎藤茂吉・佐藤佐太郎・尾崎左永子・短歌・日本語-

短歌・日本語・斎藤茂吉・佐藤佐太郎・尾崎左永子・社会・歴史について考える

「星座α」第33回歌会 2016年9月

2016年09月21日 13時14分24秒 | 歌会の記録(かまくら歌会・星座・星座α・運河)
「星座α」第33回歌会 2016年9月  於)浄妙寺石窯ガーデンテラス



 「星座α」は「星座」の姉妹誌で主筆は双方とも尾崎左永子。だが「星座α」の方が初心者が多い。ここで数年を過ごして「星座」に入会する会員もいる。自信がつくのだ。僕は双方で選者をしている。選歌、添削の歌稿が送られてくる。



 「星座α」の選者を始めるときに尾崎主筆から「選者心得」を頂いた。作者の立場に立って作品を読むこと、添削し過ぎると作者の作品ではなくなるから添削は最小限にすること、作者の歌境に相応しい添削をすること。などが佐藤佐太郎の直筆で書かれている。


 作品批評のときもこれを考えている。批評は一か所。多くて二か所。一度にたくさんのことを言うと作者が混乱する。英会話を学ぶ時もそういう経験をした。アメリカ人の講師が僕のスピーチをひとしきり聞いて必ず言う言葉。


 「One thing.(一つだけ)」


 言いたいことはたくさんあるにちがいない。だが指摘されるのはただ一つ。却って記憶に刻み付けられる。これを積み重ねていけば作品の質が向上する。



 この日の論点は様々あった。固有名詞には独特の意味や語感があるから要注意、工夫して洒落過ぎないように、助詞b一つで作品の良しあしがよくなることもある、余分な言葉を省略せよ、音感を考えよ、言っただけの記述になるな、言いきれているか、言い当てているか、叙景歌は見ていない人にも景が顕つように。


 尾崎主筆と昼食を食べながら様々な話を聞いた。50首の連作に手を入れているところもみせてもらった。ただこの日は惜しかった。食材が合わず噛むのに神経が奪われて十分に話を聞けなかった。注意深く食べたが腸が詰まってしまった。遠慮せずにメニューを選ぼうとおもう。




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