新型コロナウイルスの対策の問題点(2)
横浜港に停泊中のダイヤモンド・プリンセス号の船内で感染者が増えている。ここには医療スタッフ、自衛隊、厚生労働省の職員(橋本副大臣をふくむ)が乗り込んでいる。厚生労働省の職員は常駐しているわけではないらしい。人によっては公共交通を利用して帰宅するという。副大臣は国会にも出席している。
驚いたのはこれらの人が下船するときにウイルス検査をしていないのだ。仮に船内でウイルスのキャリアーとなっていれば外部にウイルスが拡散される。神奈川県ではダイヤモンド・プリンセス号で医療活動をした医療関係者が陽性反応と診断された。クルーズ船の感染者を厚生労働省は除外して感染者の数を発表しているが、国内の感染者と合計すれば感染者は800人に達する。船内のスタッフを通じて感染が拡大しているのだ。これは重大なミスだ。
次に、橋本厚生労働省副大臣もウイルス検査を行わずに、他の厚生労働省の官僚と共に国会議事堂へ出入りしている。もし、彼らがキャリアーなら。国会議事堂で感染者が出ることも考えられる。国会議事堂がウイルスに汚染される。前代未聞だ。
閣僚はどうしているか。首相動静によると政府の対策会議に出るのは、長くて10分、ダイヤモンド・プリンセス号で死者が出た晩も、取り巻きと共に焼肉での会食。小泉環境大臣は政府の対策会議を休んで地元横須賀で後援会の新年会に出席していた。新型コロナウイルスの対策で大変な時に、一杯やっていたわけだ。
これは危機管理が全くできていないことを表している。しかも政府からこれをきっかけに日本国憲法に緊急事態条項を入れようという声が上がっている。
新型コロナウイルスに便乗して独裁体制が可能な緊急事態条項を入れるとは、どさくさ紛れの暴挙だ。
韓国の感染者も600人を超えた、感染は拡大している。ただウイルスの感染源の中国では、事態は収束に向かっている。
ある細胞学者が一つの見解を学会に発表する。それを事前に公表した。「感染者がある一定の比率になると、ウイルスのへの抗体を持つ人が増えて感染の拡大はストップする。それまでの期間およそ6か月。」こういう風に収束するのだろうか。
それまでに死者が増えないような医療体制、検査体制の確立、感染拡大の防止の努力が必要だろう。